有村内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成27年1月9日

(平成27年1月9日(金) 10:12~10:23  於:中央合同庁舎第8号館1階S101記者会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 私の方から今日は、いわゆる積極発言はございません。御質問がおありになれば、心してお受けしたいと存じます。

2.質疑応答

(問)共同通信、高尾です。
 先日、大臣、国立公文書館を視察されたと思います。その際、視察し終わったのに手狭だとお感じになったというふうにおっしゃっていました。有識者会議の方では、中間取りまとめが出ておりまして、そちらでは、国会周辺に新しい施設をつくったらどうですかというふうに書いてありまして、もちろんそれは国会の議員連盟の方で衆院に土地を提供してくださいと、その新しい施設をつくる際には、政府は予算を計上してくださいというふうに書いてありまして、そうすると、今年の3月にはまた中間取りまとめを行った後で最終取りまとめが多分出てくると思うのですけども、恐らく同じような、新しい施設をつくったらどうですかと、求めるような内容になると思うのです。そうなると、今後ネックになってくるのは、恐らく土地がちゃんと提供されるかというところにあると思うのですね。国会の方に対して政府として今後どのように求めていくのか、土地をどのように提供してもらうのか、そのあたりをちょっとお聞かせいただけたらなと思います。
(答)高尾さんがおっしゃっていただきましたとおり、一昨日、国立公文書館を担当の大臣として視察させていただきました。1時間強でございましたけれども、実に示唆に富む現場の確認、考察の機会を最初にいただいたと思っております。玉音放送の原文も拝見し、大日本帝国憲法、現憲法の原文、御名御璽(ぎょめいぎょじ)も拝見し、この3月から行われます「JFK-その生涯と遺産」展の準備の状況も伺いました。
 そして、最も喫緊の課題の一つとなるのは、このペースでいってもあと4年間で、そもそも1971年に建設された公文書館の本館と、それから90年代に造られましたつくばの分館、双方合わせても、キャパシティが一杯になる中で、どのように日本の国の情報が国民にとってアクセスのいいものになるか、主権者たる国民に対してどのように歴史の評価に耐え得る意思決定をしてきたのか、ということをお伝えしていく説明責任を負えるのか。そこに非常に大きな課題があるというふうに思っております。そういう意味では、現状のままでは、極めて諸外国の趨勢(すうせい)を見てもお寒い状況だと率直に申し上げました。日本の国力や歴史の激動の経緯を鑑みますと、もっともっと日本の国の現状に見合った意思決定の集積の場があるべきだと私も痛感したところでございます。
 同時に、今最も少ない、あるいは、そもそも71年に作られたときになかったのは、子供たちも含めての主権者たる国民に、この資料をどう展示していくか、あるいは子供たちにどう学習をしてもらう機会をつくるか、という展示・学習機能であり、とりわけ厳しい状況、あるいは、ほぼ想定されていなかった状況でございます。これは、諸外国に比べて格段にビハインドの状況でございますので、やはり単に保管する、保管状況を良くするというだけではなく、国の作った、あるいは、行政機関の作った情報は、国民全体の共有の財産だ、という意識を高めていくことによって、国立公文書館の価値、意義をより多くの方々に知っていただく、その活動の伸びしろはまだまだあるな、これからだなというふうに、重い課題を背負って帰ってまいりました。
 現実問題として、では、全国から、例えば修学旅行で東京、国会周辺に来てくれる児童、学生たちにどのように展示するかということを考えると、実際に物理的な土地の収用も必要になってまいります。国会のプロパティは国会でお決めになることでございますので、まずは議院運営委員会の先生方も御視察いただいたと伺っておりますけれども、政府としては現在建設を決定しているわけではありません。国立公文書館の機能や施設の在り方に関する調査検討会議において引き続き幅広く調査を行い、国民の代表である国会超党派、与野党の先生方も賛同していただけるような国の歩み、その時々の為政者なり行政が、何を真剣に問題と捉え、どのようなことに配慮して意思決定を重ねてき、現在に続いてきているのかということが分かりやすく国民に還元されることが極めて大事だと考えております。
 以上です。
(問)テレビ朝日の澤井です。
 今、担当外になられてしまったのですけれども、消費者担当大臣を以前されていた有村大臣にあえて聞かせてください。議員の御出身でもあるマクドナルドで今、フライドポテトに歯が混入していたという問題であったり、その後の対応をめぐってもかなり問題になっているのですけれども、率直にどのようにご覧になっているか。
(答)食の安全は国民的に非常に大きな関心でございまして、推移を見守りたいと思っております。縷々(るる)感じるところはございますが、所管外になりましたので、また大臣としての発言の影響力も非常に大きいものがありますので、現在の社会状況に関しては、心を添わせて注視をさせていただいて、山口大臣の下で適切な対応、指導がなされると思っております。
 以上です。
(問)日経新聞の甲原と申します。よろしくお願いします。
 来年度の予算編成が大詰めですけれども、秋のレビューで実施した歳出削減などの施策についての反映状況、これからだと思いますけれども、どのような感触を持たれているかというあたりをお聞かせいただけますでしょうか。
(答)当然ながら、秋のレビューで真摯な議論をしていただきましたし、私自身も強い関心を寄せてこれに参画をしてきましたので、納税者、主権者たる皆さんから安心していただけるような予算を組んでいただくことは、補正予算でも本予算でも極めて大事なことだと思っております。恐らく補正予算の方が先に来るかと思いますけれども、まだ正式に閣議決定をされておりませんので、その内容については、この場で私から申し上げることは差し控えたいと存じますが、当然ながら、補正予算においても、秋のレビューを反映しているかどうかということは、私どもも心して見ていますし、その経過の打ち合わせも重ねてきております。

(以上)