稲田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成26年3月28日

(平成26年3月28日(金) 9:31~9:40  於:合同庁舎4号館6階620会議室)

1.発言要旨

 おはようございます。冒頭、私からは特段ございません。

2.質疑応答

(問)共同通信の中久木です。
 きょうの閣議で閣議の議事録と閣僚懇談の議事録の作成方針が決定されたと思うんですけれども、改めて政策決定の透明化という趣旨だと思うんですけれども、その意義についてお願いします。
(答)やはり公文書管理法の意義は、政策の立案から決定過程までをきちんと残しておくというところにあるかと思います。本日の閣議で、「閣議等の議事の記録の作成及び公表について」の閣議決定がなされました。
 閣議議事録については、内閣制度が発足した明治以来作成されてこなかったというところですけれども、本日、閣議議事録の作成・公開を行う旨の閣議決定がなされたことは、公文書管理の観点からも歴史的な大きな意義があるというふうに考えております。公文書管理担当大臣として、閣議を担当する官房長官と協力しつつ適切な施行に努めてまいりたいというふうに思っております。
(問)関連で、今回は閣議決定による措置なんですけれども、閣議決定によると後々の政権によって覆される可能性はあると思うんですけれども、これを立法による措置を今後検討するというお考えはないんでしょうか。
(答)そういう意見もあろうかと思いますけれども、閣議議事録の作成・公開のための公文書管理法の改正を行うとすることの場合のポイントは、作成された議事録を、30年後に国立公文書館に移管して一般の利用に供するための法律上の特例を設けるという点が、法制化することのポイントであったというふうに思います。安倍政権としては、法律改正で30年間非公開ということよりも、現行法のもとで速やかに公表するとしたことのほうが、閣議に関する透明性の向上、又は情報公開、国民への説明責任という観点で、より望ましいのではないかというふうな結論に至っているというところでございます。
 今、後々それを変える可能性もあるということですけれども、公文書管理法の制定の趣旨とか、政策立案過程の最終的な閣議決定という意味において作成して公開することは、すごく意味のあることですので、後々違う政権になったとしてもそれを覆すというのは、やはりなかなか、なぜ覆すのかということの説明責任というものはあろうかと思いますので、やはり閣議決定をして作成・公表ということは意味があるというふうに思っています。
(問)時事通信の大沼ですけれども、閣議・閣僚懇の議事録公開については、きょう閣議決定されたと思いますが、それ以外の閣僚が関連する議事録のほうは大臣のほうで検討していると思いますけれども、今どういう検討状況になっているのか教えていただけますか。
(答)前にも記者会見でお話ししたとおり閣僚会議はかなり数多くあって、また、根拠や実際の運用状況というのも異なっておりますので、まだ今調査中であってまだ回答が返ってきていないものですから、その調査結果を待って公文書管理法第4条の趣旨を踏まえて、今回の閣議・閣僚懇談会に関する対応を踏まえて、必要な措置を検討していきたいというふうに思っています。
(問)毎日新聞の宮島です。
 規制改革のほうでいわゆる混合診療についてお伺いできればと思います。きのうの規制改革会議で、患者の選択権を認める選択療養制度というものの新設の提言の原案みたいなものが提案されました。個人的には予見をきかせた完成度の高い案なのかななんて思うんですけれども、一方で、医療の専門家の間でも実質的な混合診療解禁ではないのかといった形の動揺も大きくて、厚労省も慎重姿勢をまだ崩していないと、事が事なだけに、これは恐らく最終的には政治判断を求められる話になるのかなと思うんですけれども、大臣としての選択療養制度の評価と今後の実現に向けた意気込みをお伺いできますでしょうか。
(答)混合診療全面解禁か否かということになると、ずっと哲学的な論争に終始してきたかと思います。実際上例えば平成23年に最高裁判決が出た、腎臓の腫瘍の患者がインターフェロンの療法とあと保険療養の対象外のLAK療法を、2つ併せたときに全部自由診療になるということを最高裁まで争って、一審では患者側が勝ったわけですけれども、最終的には認められなかったという事例があって、現実問題でも評価療養制度でも救えない患者は現実にはいると思います。
 今回は全面解禁か否かというそういう哲学論争をやることよりも、そういった本当に困っている患者を現実的に救っていくために、患者側から申請をして個別に認めていく選択療養制度というのを、新たに法律を改正して、そして新たな制度として設けると、そして将来的に実効性のあるものであれば保険適用になりますけれども、それができなかったとしてもそういう場合を認めていこうと、安全性ということはきちんと確保しながらということですので、私は非常に困っているというか実際に認めてほしいと思っている患者を救うことにもなるし、やはりそういう新たな枠組みをつくることには大変意味があるというふうに思います。きのうの規制改革会議でも、厚労省も規制改革会議が目指そうとしている目的だとか、そういう実際の困っている患者を救わなければいけないという点については一致しておりますので、何とか実現に向けて頑張りたいと思っています。
(問)もう1問、クールジャパンのほうなんですけれども、初会合が4月にでも行われるのかなと、そろそろ準備が進みつつあるのかなと思うんですけれども、1回目、2回目はゲストを呼ばれるということですけれども、どんな方を呼ばれる予定なのか、人選が進んでいましたら伺えますでしょうか。
(答)今、かなり人選も進んでいて、デザイン、外国人、そして地方という切り口から、1期目の推進会議でアクションプランをまとめたものをもう少し整理していって、本当に今クールジャパン戦略として第一線で頑張っているクリエイターであったり、若手のアーティストであったり、また、さまざまな日本のよさを発見している人たち、そして外国から見て何がクールかというところをアピールできるような人を人選もしていますし、また、会議の持ち方も、一つ一つのイベントに実際にクールジャパンの戦略が生かせるような形で発信できるようにということで、今、検討していますので、事務方を含め、また新たな会議のメンバーも含め検討していますので、ぜひ期待していただきたいと思います。

(以上)