森内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成26年1月14日

(平成26年1月14日(火) 10:43~11:01  於:消費者庁6階記者会見室)

1.発言要旨

 <農薬が混入された冷凍食品について>
 おはようございます。私から3件ございます。
 まず、農薬が混入された冷凍食品について申し上げます。
 株式会社アクリフーズ群馬工場が製造した冷凍食品から農薬が検出された問題を受けて、本日11時30分、関係省庁を集めた消費者安全情報総括官会議を開催いたします。本件につきましては、全国からの健康被害の申立てが多数に上っておりまして、消費者の安全確保が最も重要な課題となっております。今後も、健康被害の防止と事態の収束に向けて関係省庁の緊密な連携及び情報の共有を図ってまいります。

 

 <茨城県及び三重県への出張について>
 次でございますが、茨城県及び三重県への視察について申し上げます。
 まず、明日15日水曜日、茨城県の少子化対策事業の視察、及び橋本昌茨城県知事との意見交換等のため茨城県へ行ってまいります。
 茨城県は全国に先駆けて若者の出会いの場の提供などの結婚対策支援を推進してきておりまして、いばらき出会いサポートセンター、平成18年6月設立が、設立7年目で成婚数が1,000組を超えていると聞いております。地域の実情に応じたニーズを踏まえて実績を上げている茨城県の事業を視察させていただき、実際にマリッジサポーターとして活躍をされている方の生の声をお聞きしたいと思います。また、これらの事業を早い時期から始めてこられた橋本知事とお会いし参考にさせていただきたいというふうに思います。
 引き続き、明後日16日木曜日に、食品表示の現場や消費生活センターの視察、及び鈴木英敬三重県知事との意見交換のため三重県へ行ってまいります。
 三重県知事は、昨年の食品表示問題に際して、いち早く、食材の不適切表示対策に係る緊急提言を公表されるなど、食品表示の適正化に非常に熱心に取り組んでおられますが、現場で具体的にどのような再発防止策が講じられているかについて直接お話をお伺いしたいという私の希望に応えていただきまして、地元の旅館、ホテルの方々との面談をアレンジしていただきました。
 消費者庁では、一連の食品表示問題を受けて、事業者の表示管理体制の強化を図るため、景品表示法等の改正の準備をしておりますが、その参考にさせていただきたいというふうに思っております。

 

 <子ども・子育て支援新制度シンボルマークについて>
 次に、子ども・子育て支援新制度シンボルマークについて発表します。
 子ども・子育て支援新制度は、消費税引上げの財源を活用して、地域の実情に応じて地域の子育て支援を充実させていくものであり、現在、平成27年度に予定している本格施行に向けて検討・準備を進めております。このたび、広く国民の皆様に親しみを持って知っていただくために専門家や一般の方々の御意見、御協力もいただきながらシンボルマークを作成いたしました。御覧になれるような形で今掲示しておりますけれども、子供たちによる鼓笛隊をモチーフとすることで、新制度への共感や親しみを感じていただけるものとしております。絵は、絵本作家の「のぶみ」さんが描いてくださいました。また、子供たちにすくすく育ってほしいという思いを込め、「すくすくジャパン!」をメインのキャッチコピーとし、誰もが安心して子育てをできる社会、子供の最善の利益が実現される国をつくっていこうというメッセージを込めて、「みんなが子育てしやすい国へ」とサブコピーをつけております。
 新制度の円滑な施行に向けて引き続き制度の詳細設計を進めるとともに、このシンボルマークも活用しながら、広報啓発活動をしっかりと行ってまいります。記者の皆様にも、少子化や子育て支援についてぜひ積極的に取り上げていただくようにお願いをいたします。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)農薬混入の関係ですけれども、本日、総括官会議を開催されるとのことですが、このタイミングで開催されるその理由をもう少し御説明いただけないでしょうか。
(答)総括官会議については、昨年末12月11日でしたか、12月に訓練を開催をいたしまして、関係省庁に対して私から、食品の問題についてしっかりと危機管理するように申し渡したところです。ところが、その後、このアクリフーズの農薬混入事件が勃発をいたしました。これについて、年末の省庁間会議をもとにして連絡を密にして取り組んできたところでありますが、私が先週、アクリフーズの社長に8日水曜日に実際にお会いをしまして、これまでのわかった情報、それから今後の対策等について意見を交換したことを踏まえて、改めて省庁間会議を開きまして、各関連省庁にしっかりと指示をしたいというふうに考えたからです。特に私この会議は、省庁間はもちろん平素から緊密に連絡を取り合っておりますが、大臣である私が招集して関係部署のトップを集めてやるというその意味は、一つには、重篤な事案が生じて平素の緊密な連絡では足りない場合、そしてもう一つは、事案の発生を受けて新たな制度設計を見直さなければいけない場合等であるというふうに考えておりまして、今回はアクリフーズからの保健所への連絡が遅れたということで、年末に行ったこの会議は、行政のどこかにでも網に引っかかったらすぐ私のもとに情報を上げてくるようにということを徹底指示していたわけですが、行政の網に引っかからなかったわけでございます。保健所への連絡が遅れたということで、私はこの部分を業者に、これを徹底させるためにどのようにするかということを、今日会議を開いて私からも指示をしたいというふうに思っています。
(問)秘密保護法のことについてお伺いしたいんですけれども、情報保全諮問会議を今月中にも設置されるということになっていたと思うんですが、会議の日程や有識者の人選等、進捗状況を伺えますでしょうか。
(答)諮問会議につきましては、鋭意人選を進めてきた結果、かなり煮詰まったところまで人選が進みました。ですので、近日中にそのメンバーを報告し、会議の開催自体も迅速に行いたいと思っております。
(問)重ねてお伺いしますけれども、近日中にというのは今週中にというようなイメージでよろしいでしょうか。
(答)それは今申し上げることはできませんが、なるべく早く開催したいと思っております。
(問)先ほどの農薬混入に戻りますが、先ほど新たな制度設計を見直さなければならないというふうにおっしゃいましたけれども、この部分について、大臣、お考えがあったらもう少し具体的に教えていただけますか。
(答)私は、先ほども申し上げましたとおり、行政への連絡が遅れたということで、業者の行政への通知、連絡をいかに迅速にしていただくかということについてまず一つ問題意識を持っております。その点について見直すべきところがあれば見直していきたいし、現行法を徹底していくということもひとつあると思います。
 また、農薬事件もそうですけれども、偽装表示事件も含めて食品の安全に対する国民の不安が増しておりますので、そういったものに対する対策も全般的に見直していかなければならない点もあるのかなと思っております。
(問)先ほどの質問に関連して、大臣は10日の会見で、「アクリフーズ群馬工場」の表記がない商品があったことに対して、表示を見直す必要があるというお考えを示されていますが、製造所固有記号の廃止を考えられますでしょうか。製造所固有記号は、今どのくらい使われていますでしょうか。
(答)製造所固有記号でございますけれども、今回のアクリフーズ群馬工場が製造した冷凍食品の中で、この食品の表示に「アクリフーズ群馬工場」と書いていないものがございます。それはプライベートブランド、一般にプライベートブランドと言われているもので販売をされたもので、製造所固有記号が記載されているものでございます。これについては、今回のアクリフーズの商品のうち製造所固有記号しか書いていなくて、「アクリフーズ」というふうに書いていないものについては、消費者庁のホームページでそれをしっかりと消費者にわかるように表記をいたしました。
 この場でもう一度消費者の皆様に申し上げますけれども、「アクリフーズ」というふうに書いていない商品がございますので、消費者庁のホームページを見て御確認をなさってくださればというふうに思います。
 もう1点、各店舗、プライベートブランド等の店舗において、こちらについてもしっかりと売り場で注意喚起をしていただくように重ねて私のほうで申し上げました。この週末に私も一主婦としてお買い物をしてみたところ、冷凍食品の売り場に写真つきでこのプライベートブランドについても表記がしておりますので、こちらのほうをしっかりと確認をなさっていただきたいというふうに思います。
 また、今御質問がありました制度全般の見直しでございますけれども、これについても私は事務方のほうに指示をいたしました。ですので、今後、消費者、事業者の皆様の御意見を伺いながら、こちらの製造所固有記号制度のあり方を検討してまいりたいというふうに思っています。
(問)数はわかりますか、今使われている製造所固有記号の数。
(答)それでは、確認して事務方から後でお知らせをいたします。
(問)関連で、記号制度のあり方を検討したいということですけれども、それは食品表示法が成立して表示の基準づくりを今進めていらっしゃるところだと思いますが、その中でこれもあわせて議論、検討していくということになるんでしょうか。
(答)私は今のところそのように考えております。食品表示法に基づく食品表示基準の議論の中で、消費者や事業者の皆様の御意見を幅広く聞きながら、この記号制度の情報提供のあり方ですね、記号制度もそうですけれども、全般的にまたこういった事件が起きたときの情報の提供のあり方についてしっかりと検討してまいりたいと思います。
(問)子ども・子育て支援新制度のシンボルマークについてお伺いしたいんですけれども、まず、大臣がこのマークを御覧になった感想を改めてもう一回伺いたいのと、まだ一般の子育て世代の方とかに新制度について細かいところまではまだ伝わっていないかと思うんですが、今後の普及についてどのように進めていきたいかということをお伺いいたします。
(答)このシンボルマークですね、見ていただくと、子供がいっぱい書いてあるんですよね。シンボルマークにしては大変細かくなっているんですけれども、でも、これは今、少子化の我が国の中で、子供をいっぱい増やしたいという私の思いにぴったりだなというふうに、最初に見たときに思いました。子供たちが思い思いの楽器を手にとって鼓笛隊をしているわけでございますが、ここをぐるぐる回っているような動きのある絵になっていて、お母さん方、お父さん方が目にとめていただければなと思います。
 子ども・子育て支援新制度については、まだまだ周知されていませんで、この子育ての問題というのは、一つの大きな悩みは、子育て期というのはすぐ去っていってしまうということで、今リアルに子育てをしている方は、すぐ子育てOBになって、また新しい、今まだ結婚したばかり、また結婚する前の方々が子育てに入ってくるのですよね。だから、今子育て中の方がこの制度について知っていても、その後の子育て予備軍の方にまではまだ周知をされていないということがあって、なかなかここが広報の難しい点でございますけれども、そういう意味では、国民全般にこの子育てについて関心を深めていただきたいと思います。特にこの支援新制度の財源は、消費税が上がる、その中からいただくという初めての制度でございますので、消費税を御負担いただく国民全員が子育てを支えていただくということとでございますので、この支援新制度についても皆様にしっかりとお知らせをしていきたいと思います。
(問)冷凍食品のほうに戻るんですけれども、大臣再三おっしゃった年末に開いた会議というのは、何の会議のことをおっしゃっているのでしょうか。
(答)年末に開いた会議は、正式名称が消費者安全情報総括官会議の訓練でございます。
(問)訓練だったんですか。
(答)はい。
(問)先ほどの諮問会議の関連で一つお伺いしたいんですけれども、大体人数ですね、メンバーの人数の規模は大体どれぐらいになりそうかということだけでも教えていただければなと。
(答)人数は10人以内です。

(以上)