森内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成25年8月8日

(平成25年8月8日(木) 10:08~10:20  於:合同庁舎4号館6階605会見室)

1.発言要旨

<第四次薬物乱用防止五か年戦略について>
 おはようございます。
 私からは2点ございまして、1点、第四次薬物乱用防止五か年計画、五か年戦略ですね。もう一度申し上げます。第四次薬物乱用防止五か年戦略の決定について申し上げます。昨日、薬物乱用対策推進会議において、第四次薬物乱用防止五か年戦略を決定いたしました。最近の薬物情勢は、覚醒剤事犯の検挙人員が高止まりの状況にあり、再犯者率も年々増加しているほか、合法ハーブ等と称して販売される薬物が蔓延するなど、依然として厳しい情勢にあります。このため、今回の五か年戦略では、合法ハーブ等と称して販売される薬物と新たな乱用薬物への対策、薬物の再乱用防止対策の強化、国際的な連携協力の推進の三つを特に留意すべき課題とし、関係省庁一体となって薬物の乱用の根絶に取り組んでまいります。薬物の乱用は自分だけでなく周りの人たちも不幸にするものでございますので、国民の皆様には絶対に手を出すことがないようにお願いをいたします。内閣府としても、政府広報などを積極的に活用し、広報・啓発活動に取り組んでまいります。

 

<子ども霞が関見学デーについて>
 次に、子ども霞が関見学デーについて申し上げます。本日は子ども霞が関見学デーということで、各省庁で様々なイベントが開催をされておりますけれども、内閣府、消費者庁でも子どもたちを多数迎え入れて、子どもたちに内閣府や消費者庁の仕事を知ってもらうための様々なプログラムを用意しております。私も、本日の11時から内閣府の4号館、この建物の大臣室、それから、1時半から消費者庁の大臣室で、それぞれ子どもたちと懇談をいたします。私としても、子どもたちと触れ合う機会を持つこと、大変意義が深いものと思っておりまして、大変楽しみにしているところです。
 以上でございます。

2.質疑応答

(問)カネボウの問題で伺いたいんですが、実は、白斑に関する最初の指摘というのは昨年12月に寄せられていたということが分かりました。大臣の受け止めをお願いします。
(答)最初の、何と。
(問)今問題になっているのは、肌がまだらに白くなる問題ですが。
(答)ええ、そうですね。まだらに白くなります。
(問)そういう症状がありますよという皮膚科医からの指摘というのは、カネボウはこれまで5月が一番最初のように、そこから調査を始めたと言っていたんですが、実は去年の10月に、ほかのお医者さんから同様の指摘が寄せられていたという案件があったんですが。
(答)そうですか。カネボウ化粧品の今回の対応については、朝日新聞さん等の取材によって、後から様々なことが報道されておりますけれども、私は今、原因調査等をしっかりしていただきたいということを担当省庁のほうに、大臣間レベルでは既にお願いをしているところなんですけれども、その原因調査はまだですけれども、報道ベースで見る限りは、どうもその対応等は、社内の情報伝達なのか、意思決定レベルなのか、定かではございませんが、やはり、そこが徹底されていたのか、適切にされていたのかということは、ある懸念を抱いております。
 抱いておりますからこそ、その原因究明をしっかりしていただきたいということを厚労大臣にも申し入れているところなんでございますけれども、消費者庁といたしましては、消費者から寄せられた情報、これは逐次、厚労省のほうにお伝えをしていくということで、消費者の相談、それからお問い合わせについては、しっかりと情報を収集、そして集約して、担当省庁にお伝えすると同時に、消費者の皆様に対して不安を与えないように、やはり、各事業者については消費者の立場に立った対応をしっかりしていただくということを徹底してまいりたいと思います。
(問)もう1点だけ伺いたいんですが、当時の対応について、いろんな意思決定とか、いろんな問題について懸念を抱いているというお言葉だったんですが、もう一つ、カネボウはこれ、外部からの指摘で去年の10月のときに気付いたと言っていまして、この間、消費者庁も、経過を報告しなさいということで、報告をするように要請していたと思うんですが、そういうコミュニケーションの場があったにもかかわらず、こういう事実を今まで黙っていたこと、それについてはどのようにお考えですか。
(答)そうですね、黙っていたのか、それとも社内の調査が不徹底であったのか、そういう末端からの意思伝達という風通しのよさというんですかね、そういうものがあったのか。その原因はまだ定かではございませんけれども、やはりそういったところも、第三者機関を設置したということでございますので、徹底的に調査をしていただいて、二度とこういうことがないようにしていただきたいと思っております。
(問)第四次の薬物乱用防止戦略についてお伺いしたいんですが、先程大臣も、覚醒剤事犯の検挙の高止まりとか、あるいは脱法ドラッグの問題とか、様々な課題を御指摘されましたけれども、今後5年間の戦略で特に力を入れている部分というのは、森大臣はどのように考えていらっしゃりますか。
(答)先程、戦略を三つ、五か年戦略の中で申し上げましたけれども、目標で五つ設置をしておりまして、薬物乱用の未然防止、それから再乱用、もう一回使うという再乱用防止、そして取締りの徹底、そして水際対策の徹底、国際連携・協力の推進、この五つを目標として掲げておりまして、関係省庁が連携して各施策に取り組んでまいりたいと思っております。
 消費者庁としては、未然防止、再乱用防止等に向けて、広報活動ですね。違法薬物の啓発ポスターやチラシを、消費生活センター、こちらのほうに配布するとか、それから、特商法違反に違反している、特商法違反の事例、おそれのある事例、そういう通信販売サイトでありますとか、そういうところに適切な措置を講じると。先程の取締りの徹底というところに当たりますけれども、そういったことにしっかりと取り組んでいくということをしてまいりたいというふうに思います。
 私、弁護士時代、取り組んでいたこともありまして、なかなかこの薬物、再乱用というところは防止するのは非常に難しいですし、それからまた、薬物に溺れている方が、または売っている人物等が、若者や女性など、そういった社会的弱者に、またさらに引きずり込んでいくというような構造的な問題がございまして、そういったところもしっかりと取り組んでいくことが、また防止、軽減につながるのではないかというふうに思っています。
(問)8月15日、終戦記念日なんですけれども、大臣の靖国神社への参拝の御意向等をお伺いしたいんですけれども。
(答)そのことについては、この場で申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。
(問)関連ですけれども、靖国神社への参拝、これをここで控えたいというのは、何か理由というのはあるんですか。
(答)事前にお話しするのは差し控えたいと思います。
(問)本日、閣議で中期財政計画と本年度の概算要求基準が決まったと思うんですけれども、これに関しまして、まず、中期財政計画のほうは、赤字の削減方法というのを明記されていない。財政健全化に向けて、ちょっとした不安は残った形にはなっていると思うんですが、そこら辺についての受け止めと、今年度の予算、今月末までの予算編成の方針を、2件お伺いします。
(答)財政健全化については、総理のほうからも、財政の健全化に向けて力強い御発言がございました。全閣僚一丸となって取り組むということでございますので、私のほうも気を引き締めて当たっていきたいというふうに思います。経済成長とともに財政健全化をしていくという、この道しかないということで安倍政権は突き進んでいるわけでございますので、財政健全化についてもしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
 概算要求につきましては、そういう中で、今まで私どもが審議会等で検討してきた課題を、更にこれを予算化して、実現化するためのしっかりとした要求をしていきたいというふうに思っています。
 ありがとうございました。

(以上)