古屋内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成26年4月1日

(平成26年4月1日(火) 8:56~9:05  於:中央合同庁舎第2号館18階第4会議室)

1.発言要旨

 御苦労様でございます。
 私からは特にございませんが、昨日、8号館の竣工式、テープカットを行いました。御承知のように、政府のBCPでも、今の5号館から移転をして、この8号館がいざ災害が起きたときの防災の本部機能を有するところでございまして、免震機能を兼ね備えた最新鋭の機器も装備されます。連休には移転をさせて、5月の連休明けからは、私の大臣室もそちらに移りますので、そういう対応にするということでございます。
 昨日は時間がなくて、中は見ることはできませんでしたけれども、着実にこういう形で、いざ災害が起きたときの政府機能を維持させるための対応は進めているということを、御報告申し上げたいと思います。
 あと一点、今日は防衛装備の移転三原則が閣議決定されまして、これは官房長官から中身について全てそちらから発表していただくことになっておりますので、私からは中身のことは一切触れませんけれども、しかし、改めて思いますことは、やはりネーミングってすごく大切ですよね。というのは、かつて「後期高齢者」というネーミングで非常に批判を受けました。でもこれは、例えば「長寿高齢者」としたらすごくわかりやすいですよね。実際は長寿高齢者の対応ですから。それから、あと昨年末成立した「特定秘密保護」、これも例えば「機密情報漏えい防止」とすれば、よりわかりやすい。今回も「武器輸出三原則」から「防衛装備移転三原則」となりました。そうやってしっかりそのネーミングに中身を正しく反映させていく。今回のケースに限らず、そういったことは常に考えていかなければいけないなということを、改めて感じました。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)共同通信の江藤です。今日4月1日から消費税率が8%に上がりました。社会保障のためということなんですけれども、国民にとっては負担の増大ではあります。所掌分野ではないとは思うんですけれども、一閣僚、内閣の閣僚の一人として、御発言お願いします。
(答)今日もうこのことについても、閣議でも言及がございましたけれども、まず、増収分は全て全額社会保障に当てられるということ、それからもう一つは、社会保障の安定化をもたらすことができる。結果として、将来の不安の解消につながる。あるいは、財政の健全化にもつながるということ。一方では、この適切な価格転嫁、この対策というのが非常に重要だと思います。特に中小零細企業に対するきめ細かな対応が必要である。そういったことは関係省庁を始め、関係閣僚を始め、私どもがしっかりそういったところをウォッチしていく必要がある。あと、本年度の予算も、そういった消費税が3%上がったことに伴う景気の腰折れを最小限に抑えるということも含まれておりますので、適切に速くこの予算を執行していくということが大切だと考えております。
(問)話題は変わりまして、30、31日に日本と北朝鮮の政府間協議が行われました。拉致問題については今後も協議を続けていくことで一致したと。協議に参加した外務省の伊原局長は、北朝鮮側が議論を拒絶する対応ではなかったというふうにおっしゃいました。今回の協議、どういうふうに評価されますでしょうか。
(答)まず、こういう協議を再開したということは前進だと思います。その上で、まだ私もどういう中身だったのか一切報告受けていませんので、官房長官の昨日の夕方の会見でも、そういう趣旨のことをおっしゃっていましたし、帰国をしたらしっかり話を聞いてみたいと思います。いずれにしても、北朝鮮は今までは拉致は完全解決でにおいもしないと、こういうことを主張していたわけですが、伊原局長の会見によりますと、そういうことではなかったというふうに仄聞をいたしております。この辺については、帰国をしたらしっかり話を聞いてみたいと思います。
(問)朝日新聞の山下です。日朝関係なんですが、大臣、この日朝協議が始まる前に、経済制裁について、段階的に緩和もというふうに言及されましたが、今の段階、日朝協議を終えて、今の大臣の御認識を。
(答)これはもう前の自由民主党が政権を担っているときの2008年のときの考え方の一環を私は申し上げたわけでありまして、今後どういう交渉の推移が行われるか、これは全く予測がつきませんので、今からそういったこと、こういう緩和があり得るとかいうことを申し上げるのは適切ではないと思います。ただ、過日申し上げたのは、一般論として本当に誠意ある対応を北朝鮮がしてきたということならば、そういう選択肢はあり得ますよということを申し上げたまでで、それ以上でもそれ以下でもありません。
(問)産経新聞の石鍋です。今日付けで拉致問題対策本部事務局長に石川正一郎さんが就任されると思うんですけれども、改めて期待されること等、具体的に教えてください。
(答)今度はこの拉致問題対策本部を事実上のバージョンアップというか、強化をしたということであります。三谷事務局長が内閣府参与で拉致問題特命担当ということになります。そしてその後任は、石川前神奈川県警本部長、この石川氏はいわゆるインテリジェンスの部分も含めて経験もございますし、大変優秀な警察官僚でもございますので、しっかり対応していっていただけると期待をいたしております。
 それからもう一人、女性の警視、藤井さんという警視を増員していただきました。これは家族の皆様方に対するきめ細かな対応、今度は御承知のように、26年度末で支援法が10年を迎えますので、それをどうやって更新していくか。それから家族の皆さんとのきめ細かな対応、こういったところで家族を持っていらっしゃる藤井警視の役割というのは非常に大きいと思いまして、期待をいたしております。そういう意味では、全体的なバージョンアップ、強化をしたということが言えると思います。
(問)本部体制の強化ですけれども、やっぱり安倍内閣として一番重要な課題として、拉致問題を位置付けているとして、既に帰国した家族への対応も大事だし、これから解決した際の日本での対応も大事だという意味で、体制を強化したと、そういう狙いでよろしいですか。
(答)はい、そういうことです。

(以上)