古屋内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成25年10月4日

(平成25年10月4日(金) 10:02~10:12  於:内閣府本府1階118会見室)

1.発言要旨

 皆さん、おはようございます。
 まず、私からは、人命救助の事案の発生と救助者の死亡。もう御承知のとおり、神奈川県の踏切で、男性を助け出すために、自らの命を賭して救助された女性がいらっしゃった。残念ながらお亡くなりになってしまいました。心から御冥福をお祈り申し上げます。私もテレビ等々で報道を聞きまして、本当に痛ましい気持ちでございますけれども、一方では、そのときの女性の救助をしなければいけないという一心、これは私、本当に胸に突き刺さるものがありますね。そういうことで、私は、この亡くなられた女性が自らの命を顧みないで人を救助しようという、この崇高な行為に対して心から敬意を表したいと思います。その上で、この崇高な女性の行為に報いるために、警察庁長官から警察協力章の授与を決定させていただきました。警察としては最高栄誉の章でございます。速やかに御遺族にお渡しをさせていただきたいと思っております。
 それから、台風18号関係の激甚災害指定のことでございますけれども、9月15日から17日にかけて被害をもたらした暴風雨及び豪雨災害につきまして、農地等の災害復旧事業に係る特別措置を全国対象として適用する激甚災害、これは我々は本激と言っておりますが、農業に関しては本激を指定する政令を今日閣議決定させていただきました。
 それから、拉致関係でございますが、明日午後2時から、川崎におきまして「かわさき市民のつどい」がございます。私も出席をさせていただきます。御承知のとおり、10月5日は横田めぐみさんの誕生日にも当たりまして、49回目の誕生日ということでございます。36年間も長い間、家族の皆様が筆舌に尽くしがたい苦しい思いをしながら、気丈に拉致被害者の救出に前面に立って取り組んでおられます。私どもとしては、一刻も早く全ての被害者を取り返す、このことを決意を新たにさせていただきました。全力を尽くして私たちは、政府を挙げて拉致問題の解決に向けて取り組んでいきたいと思っております。
 それからもう1点、これ、警察でございますけれども、あえて今日ここでちょっと発表させていただきたいんですが、皆さんほとんどこれ、報道していただけないんでね。実は警察は非常に地道な取組をしていまして、全国の警察通信指令・無線通話競技会というのが10月1日から開催をされているんですね。これは、やはり通信には、110番を受けたときから、そのほかにも災害あるいは犯罪の通信、双方向で速やかに、そして正確に対応していく、そしてあらゆるシミュレーションを想定してやっていく、こういうことが必要でございまして、地道な日ごろの訓練というのがございますけれども、今回はその訓練の成果を、全国の都道府県警察並びに皇宮警察が参加をして、二つのチームに分かれて実施します。予選を勝ち抜いた10チームが8日、それから大規模の都道府県の警察のチームのほうが9日に、それぞれ本選を行います。8日に行われる本選の開会式には、私も出席をさせていただこうと思っております。競技の詳細は事務方に聞いてほしいと思いますけれども、こうやって地道な現場の警察官が努力をされておられるということも、是非私からも御報告を申し上げたいと思います。
 私からは以上でございます。

2.質疑応答

(問)共同通信の江藤です。
 最初に報告された神奈川の横浜踏切事故での女性への表彰なんですけれども、具体的には、警察庁長官からとおっしゃったんですが、どういうふうな形で表彰されるのでしょうか。
(答)これは、御遺族の御葬儀等々もございまして、内閣からも別途そういう賞状なりが贈られると仄聞をいたしておりますので、その伝達の仕方については改めて検討して、時期は決定をさせていただきたいと思う。できるだけ速やかに対応させていただければなと思っております。
(問)これ、授章の理由はおっしゃったと思うんですけれども……
(答)そうです。
(問)やっぱり内閣として贈るべきだという。
(答)いや、内閣は内閣として別途対応されていますので、警察としても同時に、この警察協力章を渡させていただくと、こういう決定でございます。
(問)内閣とはまた別に。
(答)内閣は別です。内閣としては、また別の、要するにそういう賞のルールがございますので、それとは別に、やはり警察としてお渡しさせていただくと、こういうことでございます。
(問)明日、横田めぐみさんの拉致の市民の集いに行かれるということなんですけれども、これはまた、講演をされるという。
(答)はい、講演をさせていただこうと思っております。
(問)踏切事故の関係で、身を賭すということが今の日本社会に足りているのか、足りていないのか大臣がどう考えているかわかりませんけれども……。
(答)何。
(問)この身を賭すという、身を賭して。
(答)ああ、身を賭すね。
(問)これは、今回の事案が日本社会に与える影響みたいなものについては。
(答)やはり、そういう正義感というか、人を助ける、おかげさま、お互いさまという精神というのは、日本のある意味で昔から培われてきた精神文化の一つだと思います。しかし、命を賭してまでもそういう取組をされたということは、本当に私ども心から敬服をして、そして、この犠牲になられた女性には冥福をお祈り申し上げたいと思います。やはりこれは老若男女を問わず、こういった犠牲に対して心から敬服の気持ちと、お悔やみの気持ちを全ての方々が持つべきだと思います。その象徴として私どもは警察協力章、最高の栄誉でございますが、授与させていただくということを決定させていただいたということです。
(問)NHK、川田です。
 大臣おっしゃるように、明日の集会のことなんですけれども、横田めぐみさん、明日で49歳の誕生日を迎えますけれども、大臣は改めて集会ではどのようなことを訴えられますか。
(答)もしお聞きしたければ、是非現地に取材に来てください。
(問)もちろんそれは。
(答)そのときにお話しします。
(問)どういう心づもりで臨まれるかということで。
(答)いや、常に私の心づもりは就任以来変わっておりません。
(問)朝日新聞の石川です。
 激甚災害の件ですけれども、農地に関してということですけれども、公共土木に関しても追加で指定の検討というのはあるんでしょうか。
(答)公共土木については、現時点で把握している状況からすると、いわゆる全国を対象とした本激、この基準にはなかなか達していない、こういうことでございまして、引き続き今も、内閣府そして現地の地方公共団体と連携をして、個別的な局地の災害についての精査をしておりますので、場合によってはそういった指定基準に達する市町村が出てくることもあるかと思います。この作業をできるだけ早く進めさせていただきたいと思っています。
(問)すみません、共同通信の宮沢ですが、今のお話と関連して、今日の閣議決定では、局激の指定は特にないのでしょうか。
(答)いや、ないです。今日は農業のほう。農業被害の本激を決定させていただいたということです。

(以上)