古屋内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成25年4月26日

(平成25年4月26日(金) 8:51~9:05  於:内閣府本府1階118会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。会見をさせていただきます。
 閣議の前に御承知のように電力需給に関する検討会合がありまして、これは官房長官から詳しく説明がありますが、我々国民がこぞって意識しておかなければいけないのは、やはり省エネということだと思います。数値を伴わないけれども省エネの要請をするという項目が入っています。これから電力需要が増えていく夏に向かって国民の皆様がこの省エネ意識を共有するということは非常に大切だと思っております。
 ほかには特に私から報告する閣議のことはございません。閣僚懇では、今度5月1日からまたクールビズになるそうですね。5月1日から10月いっぱいまで。1か月ずつ延ばすということであります。私はあまりクールビズはしないのですが、皆さんの様子を見ながら私もクールビズどうしようかな、決めようと思います。
 それから、私のほうから報告でございます。まず27日、明日ですね。日比谷公会堂で家族会、救う会、拉致議連、知事の会、地方議連が共催の国民大集会がございます。私も出席して御挨拶させていただきたいと思っております。
 それから、アメリカにおける理解の促進運動の一環としてゴールデンウィーク中に米国において拉致問題についてのイベントを政府拉致問題対策本部の主催でワシントンとニューヨークで行います。ニューヨークはジャパンソサエティで行って、パネルの表示等々、写真の表示ですね、とかも行いますので、皆様に是非広報のほうをよろしくお願いしたいと思います。また、この取材に要望がありまして同行されるということでございましたら、事務局にあらかじめ御報告をいただきたいというふうに思っております。
 それから、拉致の被害者の救出を求める署名が1,000万を超えましたので、これについても私どもの地道な活動の成果が出たのかなと思っております。
 それと、一昨日の予算委員会で民主党の徳永委員が拉致被害者落胆ということを質問の中で言われておられました。私は、それは極めて重大な発言なので、どなたが言われたのですかという逆質問をさせていただきました。その上で私は家族会の皆さんに確認をしました。家族会、救う会も確認していただいて、その結果、そういう趣旨の発言をした人はいません。救う会にはホームページでそういうふうに出ているようでございます。これは委員会での公の立場で発言するということを鑑みれば極めて問題の質問内容だったと言わざるを得ません。昨日、総理からもその趣旨の発言がございました。これは議会のほうでどういう対応をしていくか分かりませんけれども、私どもとしては非常にそういった質問があったこと自身が、そして家族会の皆様に大変御迷惑をおかけしているということは極めて残念でありまして、私としてもそのことについては重大な問題意識を持っております。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)共同通信の江藤です。アメリカでのイベントですが、ロバート・キングさんなどが基調講演されますね。
(答)そうですね。あとビクター・チャーさんですね。
(問)ロバート・キングさんはもともと北朝鮮の人権問題などにも取り組まれている方ですけれども、今度のイベントへの意気込みというか、どういうものを期待されますか。改めてお願いします。
(答)もう御承知のようにキングさんは私どもも接触もございますし、お付き合いもあります。ロバート・キング氏のそういった今までの経験とか言動からしっかり裏付けしていただけるような、北朝鮮の人権問題、そして拉致というものがいかに許されないものかというような趣旨の発言を是非していただけると期待いたしております。おそらくそういう方向になるのではないでしょうか。
(問)NHKの安永です。ニューヨークとワシントンそれぞれ選ばれたのには意味があると思います。これの意義づけと、あと1,000万に達したことの受け止めをもう一度お願いします。
(答)まず、ワシントンとニューヨークでは集まっていただく方の中身が違いますよね。ワシントンの場合はある意味で関係者の方々が中心になります。数もそんなに多くありません。一方、ニューヨークではポスターも作って啓蒙活動というか広報活動をしております。国連関係者あるいは一般の方々にもお越しいただいて、拉致問題が極めて日本としては大きな問題なのだということを御理解いただく、そういう趣旨でありますからニューヨークとワシントンでは当然ちょっと趣が違うということです。
 それからもう一つは1,000万人。やはりこれは家族会、救う会、そして一般の市民の皆さんでこの問題に対して関心を持っている方々が地道に署名をコツコツと集めていただいた結果です。やはりそれだけ日本国民は北朝鮮の拉致問題について絶対に許さないぞというメッセージの象徴です。私はそういうふうに思っています。本当に1,000万集められたことに対して心から敬意を表したいと思います。
(問)朝日新聞の松井と申します。関連して、アメリカ、ワシントンとニューヨークでシンポジウムを開催される意義づけというか、今この北朝鮮との関係が緊迫している中で、韓国・中国、日本との関係も少し微妙になってきている中でどういったことを期待してアメリカで開かれるのか、意義づけをお願いします。
(答)これは何度も私申し上げていることですのでね。やはりアメリカとの連携は大切ですし、またケリー国務長官が日本に来日したときも、完全に支持し全力で取り組むという趣旨の発言を飯倉公館で岸田外務大臣との公的な会談の中ではっきり言明しています。そういう意味では、アメリカとの同盟関係が総理もおっしゃるようにしっかり再構築されてきた。そういう中にあって日本のこの拉致問題を日米がしっかり共同して解決していこう。こういうことを目指してのシンポジウムでありますから、極めて私は意義が大きいと思います。
(問)国土強靱化ですけれども、地方の声を聞こうということで先週から今週にかけて兵庫の知事と昨日は京都、2会場で話を伺いました。卒直な、今地方の取組みをどうお考えでしょう。
(答)京都の知事も兵庫の知事も同じ関西圏の知事です。それで、私思いましたのは2府4県で広域の知事の会合を作っておられます。正式名称は私忘れましたが。そういう中にあって主体的に地方が取り組んでいこうということに対してはすごく評価したいと思います。そして、その組織で取りまとめた3つの基本方針の中に一つは地方の責任、自立、主体的という趣旨のことがしっかりうたわれています。ということは、私がいつも申し上げているように都道府県知事さんはこの国土強靱化について要求をしてくる、要請をしてくるということももちろんだけれども、その中で自己責任において、いかにその優先順位を自ら付けて、そして選択と集中の中で要請をしてくるということも極めて大切でありまして、両知事にもその点については十分に御理解をいただいておりますので、私どもが今後、この国土強靱化のためのベース計画、基本計画を作っていく上でもそういった知事の役割は本当に大きくなっていくのかな、そんな印象です。これからもできる限り知事だけに限らず首長さんにはいろいろな意見を聞いていきたい。意見を聞くということは結果としてその地域の首長さんの責任もあるということでございますので、そういういい意味での緊張的協力関係といいますか、こういったものが必要だと思います。
(問)共同通信の江藤です。アメリカからの速報ですが、歴史認識をめぐる総理の発言とか閣僚の靖国参拝に対してオバマ米政権が東アジアの情勢の不安定化を招きかねないとして非公式ルートで日本政府に懸念を伝えきたという、そういうニュースが入ってきました。
(答)それは、私は聞いておりません。
(問)受け止めは。
(答)これはあくまでも内政問題ですよ。
(問)また別ですが、北朝鮮人権週間は今回行かれなくなったのですが、代理でどなたか行かれますか。
(答)代理で政府高官を派遣します。今のところ副大臣は別の出張が入っておりますので政務官になると思います。亀岡大臣政務官です。
(問)時事通信の市原です。強靱化の話に戻りますが、今回たまたまでしょうけれども兵庫、京都と関西圏の知事2人ということで、地方によって実情は違うのでしょうけれども、他の地方の方、首長さんで今の方、会う予定の方、予定が進んでいる方は。
(答)首長というのは知事ですか。
(問)首長さん、市町村長さんです。
(答)市町村長も含めて御要請があって、私に面会要請があるところはできるだけ日程調整して、私お目にかかるようにしています。今までもお目にかかってきました。例えば四国ですね、高知県の尾崎知事などはよくいらっしゃいます。たまたま今、南海トラフ巨大地震のワーキンググループの常設のメンバーでもありますのでお話しする機会がありますし、今後はそうやって幅広く首長さんから意見を聞いていくということをずっと継続してやっていきたいと思います。
(問)読売新聞の大山といいます。南海トラフの巨大地震の関係で、先日ワーキンググループが最終会合を終えましたけれども、最終報告書を取りまとめられる予定でしょうけれども、その中で自身どういった点を強調されたいですとか、どういった方向性でまとめる予定ですとか、所感がありましたらよろしくお願いします。
(答)もう16回やったんですね。私は当初3月とか4月の初めにはということがありましたけれども、私は期限を区切ってやるということではなくて、やはり検討ワーキンググループのメンバーの皆さんが議論を尽くして、そして河田主査も十分に御納得をいただいた上で報告書を出すべきだ、こういうことであります。昨日も2時間近くやりました。私も、前半は国家公安委員会があって出られなかったのですが、途中から参画をして、本当に皆さんに良い、前向きな提案を出していただきました。今後はその提案をしっかりと精査しながら最終報告に反映をしていきたいと思います。
 ポイントはそういった皆さんの意見をできるだけ尊重していくということです。それはやはり現場の知見とか専門的知見のある方ばかりでありますので、実効性のあるものにしていくということであります。それが一番のポイントだと思います。

(以上)