山本内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成26年3月14日

(平成26年3月14日(金) 9:10~9:28  於:合同庁舎4号館7階742会議室)

1.発言要旨

 昨年12月に再開しました「領土・主権をめぐる内外発信に関する有識者懇談会」について、再開後2回目、合計で第7回目の会合を本日の午後6時から開催いたします。
 まず領土担当大臣としてのこれは一言ですが、御存じの方もおられると思いますが、本懇談会の委員として第1回から御参加をいただいた小寺彰委員が、先月10日にお亡くなりになりました。国際法の権威でおられた小寺東京大学教授には、高い御見識と温かいお人柄で、本懇談会にとっても大変大事な存在でしたが、この場を借りて御冥福をお祈りしたいと思います。
 有識者懇談会の委員の皆様からは、我が国の最新の情勢を踏まえ、我が国の領土・主権をめぐる内外発信について忌憚(きたん)のない御意見をいただきたいと思っています。今日は全メンバー出席ということなので、少し突っ込んだ議論ができるのではないかと考えています。
 それから、知的財産戦略担当大臣として一言申し上げたいと思います。
 昨日、東芝の元技術者が技術情報を漏えいした容疑で逮捕されたという報道がありました。個別の事案についてコメントすることは差し控えたいと思いますが、営業秘密の保護強化については、私の下で今後まとめていく知的財産戦略の6本柱の一つとして位置付けておりまして、国際競争力強化の観点から非常に重要な課題だと認識しています。
 このような認識の下で関係省庁、経済界の取組を後押しするために、知財本部の検証・評価・企画委員会の下に営業秘密を議論するタスクフォースを設置をいたしまして、既に検討を開始しているのは皆さん御存じだと思います。私としては、営業秘密保護の実効性を図るために、社内の管理体制強化などの「民」側の対応、法整備を含む制度面での「官」側の対応、そして官民フォーラムの設置により、情報共有や連携を図る等「官・民」の協力、これらがいわば「三位一体」となって取り組んでいくことが大変重要だと考えています。
 今後、知財本部がイニシアチブをとって関係省庁や経済界の取組を後押しし、スピード感を持って営業秘密の保護強化、営業秘密保護の対策作りに取り組んでまいりたいと考えております。
 それから、今日理化学研究所の方が、STAP細胞に係る問題について記者会見をすると承知をしておりますが、もちろん理研は下村文科大臣の所管にあるわけであって、先般の総合科学技術会議でも下村大臣の方から、しっかりと理研の活動を注視をし、そして指導し、真摯に対応していくという、お言葉がありました。
 私も科学技術政策担当大臣として、特定国立研究開発法人の創設については、下村大臣と連携をとりながら中心的にこれを進めてきたわけで、科学技術政策担当大臣としては、やはりきちんと関心を払わずにはいられないと思っていますし、先般、特定国立研究開発法人に関する考え方を総合科学技術会議で決定したわけですが、総合科学技術会議を担当する大臣としても、ここはしっかりと意見も言っていかなければいけないと考えております。
 理化学研究所については、何度も申し上げましたが、優秀な研究者がすばらしい活動を行っている優れた法人だと認識をしておりまして、だからこそ一昨日の総合科学技術会議では、客観的な基準に基づき、世界トップレベルと言うことができる特定国立研究開発法人、まだ仮称ですが、この対象法人の候補として決定をしたということです。
 このSTAP細胞に係る論文の問題、先程申し上げたとおり、理研において今調査が進められて、今日にもきちんと発表する予定だと承知をしています。
 繰り返しになりますが、一昨日の総合科学技術会議で下村文科担当大臣から、理研の今後の対応については、所管大臣としてしっかり注視をする、適切に指導する、真摯に対応する旨の御発言がありました。
 いずれにせよ、当初から、対象法人の政府としての最終決定は法案の閣議決定をもって行うこととしておりまして、理化学研究所のガバナンス面も含めて、下村文部科学大臣を中心にしっかり見極めた上で、政府として対象法人を決定したいと考えております。
 もう一度言いますが、理研は大変優れた研究開発法人だと認識をしておりましたし、私自身も理研を押してきたということもありますので、それだけにここはきちんと説明責任を果たしていただくということが極めて重要だと考えております。
 今日のプレゼンを行いたいと思います。エリカちゃんの学習コンテンツの第2弾ができました。エリカちゃんにはいろいろなキャラクターがありまして、動画の方でキタキツネが出てきたんですが、実は、エリカちゃん、エリオくん、エリマルくん、エリヨシくん、エリナちゃんというキャラクターを作ったんです。最初は全部エリカちゃんと同じ顔だったので、私の方から強く注文しまして、少し違う雰囲気を出したりしたんですね。今日の動画にはエリマルくんが登場するんですが、このエリマルくんは、食いしん坊の大食らいということで、地元の食材を使った料理が得意ということで、住んでいるのは、エリマル君は択捉島ですね。択捉島でエリマルスペシャルを作るという中で、いろいろなクイズを通して、またいろいろ北方領土に対する豆知識とか関心を持ってもらうということなんですね。
 とにかく次々にキャラクターが登場するんです。マドンナもいてエリカちゃん、これは北方四島が大好き。四島それぞれにエトピリカのお友達が住んでいるということなんです。エリオくんは、エリカちゃんのボーイフレンドでアウトドア好きの登山家とかいろいろキャラクターができています。エリマルくんは、先程言いましたように料理が得意。エリヨシくんは、そのうち登場するんですが、エリヨシくんは博士タイプなんですよ、眼鏡かけていますけど。植物や鳥など地元自然の生態に詳しい、ナイーブでインドアな博士タイプって書いてあります。あとエリナちゃんもまた出てきますが、これはエリカちゃんの親友で活発な女の子。地元猟師の娘ということで、猟師はカニ漁をやっておられるということなんですね。それで皆さん、真面目な試みですから笑わないで聞いていただきたい。そのうち記者の方にも行ってもらいますから、次のクイズは。
 今日の択捉島のヒントですが、いろいろ豆知識カードが出てくるんです、冷蔵庫、箱、戸棚、タオルの近くに隠れている。冷蔵庫には2枚ある、このようなヒントがないとなかなか解読をしていくのが難しいので。レシピはエリマルくんが持っていて、いつでも見られるとか、とにかく食材を全部集めようと、わからない時は豆知識カードを見ようとか、エリマルくんにおやつをあげると喜ぶ。エリマルくんにおやつをあげるという行動は、やはり普通なかなか考えつかないので、ここでヒントとして出させていただいています。食材がそろったら、レシピの作り方と同じ順番でお鍋に入れていくと、これは非常に大事なんです。入れる順番を間違えたら、最初からやり直しということで、このヒントを見ながらデモンストレーションを行っていただきたいと思います。

 

(学習コンテンツのデモンストレーション)

 

(大臣)皆さん、最後まで付き合っていただいてありがとうございました。
 まだ第2、第3、どんどん進化していきますので、また御紹介していきたいと思います。
 何か御質問があればお受けしたいと思います。

2.質疑応答

(問)NHKの高野です。先程の東芝の関係ですが、官側の対応として、具体的に何か考えていらっしゃること、今後の対策として考えていらっしゃることはありますでしょうか。
(答)それはもちろん経産省、特許庁が中心になっていろいろと考えていただくことですが、例えば法改正、法整備、このようなものも官側の対応としては一つ考えられるのではないかと。この間、営業秘密対策強化タスクフォースに出たんですが、官民がきちんと連携して取り組むということが非常に大事だということを改めて再認識をしました。
(問)日刊工業の小川と申します。関連で、例えば、営業秘密の漏えいに対する罰則規定なんですけれども、諸外国に比べて日本は甘いという指摘もあるみたいですけれども、例えば、官側の対応として、罰則規定の強化というものは考えられるんでしょうか。
(答)そのような議論も確か営業秘密のタスクフォースで出たと思うので、いずれにせよ、ここできちんと議論をして、6月の知財推進計画にまずきちんと入れていくということだと思うんです。その中身によっては、もしかすると法改正のようなことを、来年行うとか、多分そのような選択肢は出てくると思いますが、今言った罰則の話も確か出ていたと思うので、とにかくここでしっかり議論をして、もう一回言いますが、6月の推進計画にきちんと入れていくということだと思います。
(問)フジテレビの鹿嶋です。STAP細胞の件で、今日、理研が途中経過というか、その調査の途中経過を報告する会見を行うようなんですけれども、どのような報告を期待されるのかまずお聞かせください。
(答)期待とか何よりも、とにかく中身をきちんと、経過も含めて明らかにしていただくということがすごく大事だと思います。理研は、もう一度言いますが、研究開発法人としては非常に優れた実績を残していますし、特定国立研究開発法人の候補として総合科学技術会議で決定をさせていただいたということなので、だからこそしっかりと、今このような形で疑義が生じている点については明らかにしていただきたいなと思っています。
(問)関連ですみません、仮定の話で恐縮ですけれども、先程お話ありました特定国立研究開発法人の話ですが、これは選定要素にはマネジメントとかリスク管理という部分が入っていると思いますけれども、仮にこの論文が撤回されるということになれば、これはマネジメント、リスク管理という意味では、これはそれが果たされたと考えるのか、それはなかったというふうに考えられるのか。要は、法人の選定に影響してくるのかという、その辺の要素はどうなんでしょうか。
(答)まずは、理研の報告、発表を聞いてみないとよくわかりませんが、先程申し上げたとおり、先般の総合科学技術会議で、対象法人についての考え方を決定して、理研と産総研(産業技術総合研究所)を候補として決めたわけなので、最終決定は閣議決定で行うわけですから、下村大臣もおっしゃっているように、今後ともいろいろな対応とか、もちろんガバナンスとか危機管理のようなものもその条件の中に入っていますから、そのようなことをしっかりと勘案しながら閣議決定で最終的に決めるということだと思います。
 よろしいですか、ありがとうございました。

・説明資料(PDF形式:186KB)


(会見では一部動画を使用しています。)

(以上)