山本内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成26年2月28日

(平成26年2月28日(金) 8:11~8:17  於:院内・内閣記者会3)

1.発言要旨

 まず、宇宙政策担当大臣として一言申し上げたいと思います。本日の早朝に、H2Aロケット23号機によって、全球降水観測計画主衛星の打ち上げが成功したとの連絡を受けました。今回打ち上げた衛星は、我が国の高性能レーダーを搭載するなど、日米が共同して開発したものであり、国際協力により実施される全球降水観測計画の一環として、主な役割を担うことになります。これにより、地球規模の気象災害の把握や予測精度の向上等に貢献することを期待しております。また今般、我が国の基幹ロケットの打ち上げが22回連続で成功するということになりました。このようなロケット技術の信頼性の高さは、我が国の自律的な宇宙輸送能力を維持し、宇宙利用を拡大していく上で重要な意義を持つものと認識をしております。引き続き、宇宙開発事業に関する取組を積極的に推進してまいりたいと思います。
 二つ目、IT政策担当大臣として申し上げます。3月1日付でIT総合戦略室の下にパーソナルデータ関連制度担当室を設置することといたしました。本室の設置経緯は次のとおりです。昨年6月に閣議決定された安倍内閣の三本の矢のうち、3番目の矢である日本再興戦略と、その重要な柱の一つである世界最先端IT国家創造宣言において、世界最高水準のオープンデータ、ビッグデータの利活用の推進に向け、データの活用と個人情報及びプライバシーの保護との両立に配慮したデータ利活用ルールの策定等を早期に進めるということにされました。昨年9月からパーソナルデータに関する検討会で検討を行い、昨年12月、IT総合戦略本部において、パーソナルデータの利活用に関する制度見直し方針を決定いたしました。この見直し方針のロードマップにおいて、本年6月までに法改正内容を大綱として作成し、来年の通常国会への法案提出を目指すこととしております。また、本年1月に閣議決定された産業競争力の強化に関する実行計画では、見直し方針を着実に実行するため、早急に内閣官房を中心に体制を整備した上でパーソナルデータの利活用に関する制度の見直し作業に着手するとされており、これを踏まえ、3月1日付でパーソナルデータ関連制度担当室を設置するということでございます。本室の室長は、遠藤政府CIO(内閣情報通信政策監)に兼務をしていただくことにしたいと思います。個人情報及びプライバシーを保護しつつ、利活用の促進とのバランスのとれた制度活用を進めてまいりたいと考えております。
 次に、沖縄担当大臣として申し上げます。明日から2日間、3月1日から2日まで、沖縄を訪問いたします。沖縄県民の長年の悲願であり、仲井眞知事の強いリーダーシップで実現を見た、那覇空港滑走路増設事業の起工式に出席をいたします。併せて、与那国島も訪問をいたします。海洋政策・領土担当大臣としても、国境離島である与那国島の実情をこの目でしっかりと見てまいりたいと思っております。
 それと、これも領土・主権に関する内外発信を担う領土担当大臣としてということだと思いますが、本日の午後1時25分から外務省で開催されるアジア大洋州大使会議に出席をし、アジア大洋州の第一線で我が国の代表として活躍されている大使の方々を叱咤激励(しったげきれい)させていただこうと思っております。一つは、我が国の領土・主権をめぐる情勢が厳しさを増す中で、領土・主権をめぐる我が国の立場に関する正確な理解が国際社会で浸透していくよう、大使の方々を叱咤激励したいということでございます。岸田外務大臣とも連携して、戦略的な対外発信を強化していきたいと思います。もう一つは、大使をはじめとする大使館に対するサポート、この強化の必要性も訴えかけてまいりたいと思います。
 以上です。

2.質疑応答

(問)フジテレビの鹿嶋です。北朝鮮が昨日、日本海に向けて短距離弾道ミサイル4発を発射したということになっているんですけれども、この受け止めを、もしあれば。
(答)これは防衛大臣にお聞きをいただければと思いますが、確実に、細かい事実確認がなされていないので、コメントは控えさせていただきたいと思います。
(問)読売新聞、野依ですが、若田光一さんのISS(国際宇宙ステーション)船長就任が3月9日に決まりました。船長就任の日本の有人宇宙開発に与える意義というのを改めて教えていただきたいのと、ISSの米国が要請する2020年までの延長などに対して、今後、政府としてどのように対応を検討していくのか。その2点に関して。
(答)後半の部分は、一言で言うと、総合的に国益や、あるいは国際社会の流れ、このようなものを勘案して検討していくということに尽きます。
 若田さんの船長就任はすばらしいことだと思いますし、同じ日本人として誇りに思いますし、御活躍を期待したいと思います。

(以上)