山本内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成25年8月15日

(平成25年8月15日(木) 10:53~11:00  於:合同庁舎4号館7階742会議室)

1.発言要旨

 閣議について御報告することは特にありません。
 今日はまず、8月19日に予定している地球深部探査船「ちきゅう」の視察について、御紹介したいと思います。
 今、静岡県の清水港に停泊している地球深部探査船「ちきゅう」は、海底の地面を最大約7,000メートルまで深く掘ることができるということで、南海トラフの地震断層の調査にも利用されていると伺っています。海洋に関する国家の基幹技術を支える探査船を視察するということをずっと行いたいと思っていましたので、研究現場の生の声を聞いて、今後の科学技術政策に反映をしたいと思っています。
 視察は取材可能ですから、もし御興味のある方がいれば、詳しくは本日公表のプレスリリースを御参照の上、取材の申込みをいただければと思います。
 特に海洋のエネルギーについて言うと、例えば、新潟県沖の海底に油田があるのではないかとか、あるいは、沖ノ鳥島とか南鳥島の海底にいろいろ鉱物資源があるのではないかとか、いろいろな話が出てきていますけれども、これは、ある意味で言うと探査の技術が進んだということも大きな原因だと思うので、以前から実は探査船を、資源探査あるいは地球深部の探査の船を見たいと思っておりまして、ここら辺も実は科学技術を考えていく上では重要な予算なのではないかという気持ちもありまして、ようやく実現をいたしました。「ちきゅう」をしっかり見せていただこうと思っております。
 今日はそのぐらいですが、何か御質問があればお受けしたいと思います。

2.質疑応答

(問)朝日新聞の菊地です。まだ正式に決定されていないと思いますが、山本大臣の北方領土訪問の件なんですけれども、大臣、訪問を決意された思いと、具体的に現地に行かれて何をされるのかということ、併せて、閣僚としては8年ぶりだと思うんですが、8年間空いていることについてはどのように思われているか、お願いします。
(答)8年間、なぜ空いたかというのは、よく事情は分からないんですが、決意というか、北方対策担当大臣になった時から、とにかく北方領土は是非とも視察をしたいと思っておりました。予算委員会等々でも何人かの委員の方から是非北方領土を訪問してほしいというお話もありましたし、元島民の方々からも大臣自ら北方領土に足を運んで現状をしっかり見てきてほしいという話もありましたので、ずっと大臣就任以来、機会を、チャンスを伺っていたんですが、なかなか日程が合わなくてできなかったので、今回、少しまとまって、4泊5日ぐらいになると思いますが、日程がとれそうですから、四島交流事業に、その参加者の一人として同行させていただきたいと、こう思っています。まだ日程は最終的には固まっていませんが、9月の下旬ぐらいを予定しております。
 目的は、私は、当然、北方対策担当大臣ですから、国内啓発をするためにも、あるいは隣接の市町村に対するいろいろな支援を考えていく上でも、やはり大臣として、北方領土、日本の固有の領土ですから、ここをしっかり見ているということは非常に大事だと思いますし、もう一つ私は、領土担当大臣ですから、外交交渉については、これはもちろん外務省あるいは総理が主導権をとって行われるということなんだと思いますが、国内啓発、国内外の啓発、内外への発信ということは担当していますから、そういう意味でも、今の北方領土の現状を見るということは大事だと思っています。
 一部報道で、インフラ整備の視察のように言われていましたが、インフラ整備の視察みたいなことが、主の目的ではありません。それは目的ではありませんが、現状はもちろん、おそらく町の様子とか今の状況とかは見られるのではないかと思いますが、インフラ整備を視察するのが目的ではありません。
 それから、もう一回言いますが、外交交渉は、これは外務大臣にしっかり行ってもらうということなので、とにかくこの四島交流の趣旨は、北方領土のロシアの住民の方々との交流を通じて、北方領土問題解決のための環境整備をするということですから、そういう趣旨を踏まえて、担当大臣として参加をさせていただきたいと思います。
(問)共同の野見山です。今日、終戦記念日で、午前中、新藤大臣、古屋大臣が靖国神社参拝した一方で、安倍総理は見送って玉串料を納めたと。このことの受け止めと、大臣御自身の参拝予定は、以前おっしゃったとおり、ないということでいいんでしょうか。
(答)はい。まず、私が参拝する予定はありません。
 これはもう釈迦(しゃか)に説法ですが、皆さんよく御存じだと思うんですが、国のために尊い命を犠牲にされた方々に対して手を合わせて御冥福をお祈りすると、よく「尊崇の念を表する」という表現を使いますが、これは当然のことだと思っています。
 その閣僚の方々、何人か参拝されたという話は報道で聞きましたが、これは私人としての参拝ということですから、信教の自由ということで、何か外からいろいろコメントするような話ではないのではないかと思います。
 安倍総理の御判断は安倍総理の御自身の御判断なんだろうと、こう思います。
(問)科学新聞、中村です。「ちきゅう」を見られるということなんですが、例えばJAMSTEC(海洋研究開発機構)とか、そういう研究所なんかでも主任研究員クラス、いわゆる教授クラスなんですけれども、そういう人でさえ任期付の人が結構多いというのが現状なんですが、それについてはどのようにお考えでしょうか。
(答)JAMSTECの主任研究員の方で任期付の人が多いというのはあまり意識になかったので、確認をさせていただきたいと思います。
 よろしいですか、ありがとうございました。

(以上)