山本内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成25年1月11日

(平成25年1月11日(金) 10:18~10:26  於:合同庁舎4号館7階742会議室)

1.発言要旨

 今日は、緊急経済対策が閣議決定されたということで、一言で言うと、科学技術関連の施策が結構盛り込まれているということで、成長による富の創出とか、研究開発イノベーション創出促進が盛り込まれているということで、これは非常によかったというふうに思っております。
 やはり科学技術イノベーション、これはいつも申し上げているとおり、総理も相当思い入れを持ってやっていただいているので、これはもう積極的に、政府としても強力に推進をしていくべきだというふうに思っているということをまず申し上げておきたいと思います。
 それから、今日から沖縄にまいりますが、現地でいろんなものを見せていただこうと思っていますし、また、知事にもお目にかかって、率直な意見交換をさせていただきたいと思いますが、とりあえず私は沖縄振興担当大臣ということで、沖縄に寄り添っていく形で、しっかり仕事をしていきたいと思いますので、まず、知事を初め沖縄の皆さんの御要望をしっかりとお聞きすると、こういうスタンスでいきたいと思います。
 それから、今回は久高島に足を運びたいと思っていまして、皆さん御存じのとおり、イザイホーが行われていた神の島ということで、1970年代の後半でイザイホーは途切れちゃったんですけれども、ここがやはり沖縄の方々の魂のふるさとであることは間違いないと思いますから、まず、イザイホーが行われていた地に立って、沖縄の魂というか歴史というか、心を少し感じたいというふうに思っております。
 それから、今日はあまり時間ないんですけれども、これから少しずつ科学技術等々御紹介をしていこうと思うので、ちょっと今日は簡単にやります。
 筑波研究学園都市、ITそれから科学技術担当大臣として、早々に実は視察に行ってまいりました。H2ロケットを見たり、これ、いつかもっと大々的にプレゼンをさせていただこうと思っているんですが、ロボットスーツHALと、こういう技術も見せていただきました。
 実は、いろいろ先端の科学技術を見せていただいたんですけれども、次世代自動車、これは皆さん御存じのとおり、心臓部の駆動モーターに、磁石にレアアースが必要だということで、これ、中国が実は生産量9割以上だったんですけれども、例の尖閣の問題のときに、レアアースの輸出が滞って非常に困った状況になって、これを見た世界の各国が、アメリカもロシアもそうだと思うんですけれども、レアアースの生産を始めて、今、シェアは50%ぐらいまでたしか落ちていると思います。埋蔵量自体は中国が25%ぐらいしかないんですけれども、それでもいくつかのレアアースはどうしても強力な磁石をつくるために必要だということになっています。
 次、これ、ナノテクノロジーで解決しようという試みがあって、これ、実は外交にも経済戦略にも関係があるということで、見せてもらいました。
 それでこれ、普通の磁石ですね。レアアースを使わない普通の磁石だと、このぐらいしか回らないんです。ところが、今開発している磁石で、レアアースを実は使わない、ものすごく強力な磁石を作っていまして、これだとこうやって回ると。今、二つぐらいのレアアースがあって、一つのレアアースはほとんど使わずにこの磁石は作れるようになって、もう一つのレアアースをこれから開発するんですけれども、こういう基礎研究は、実は日本の経済力・外交力につながっていくということで、ちょっと今日は簡単に御披露させていただきました。
 前も申し上げたとおり、総合科学技術会議を活性化していくという中で、新しい技術を国民に向けて、内外に向けて発信していくという何か舞台を作りたいというふうに思っていまして、例えばこのロボットスーツなんかもそういうところで発表できるように、まだまだ具体的な構想にはなっていませんけれども、そういうことも是非始めたいと思っていますし、毎回記者会見で、時間があれば、こういうちっちゃな科学技術とか領土問題とか、そういうことを少しずつ発信していきたいと思います。
 以上です。
 今日、沖縄に行かなきゃいけないので、ばたばたしているんですけれども、何か皆さんから御質問があったらお受けしたいと思います。どうぞ。

2.質疑応答

(問)日経新聞の草塩です。昨日、下村文科大臣が京都大学の山中教授の訪問を受けて、iPS細胞研究関連に10年間で1,100億円をというふうなお話が出ていたんですが、これは、総合科学技術会議でお話し合いになったうえで決まったお話なのでしょうか。
(答)具体的、大きな方向性としては、総合科学技術会議、科学技術イノベーションにお金をつけると。特にFIRSTなんかのプログラムを一生懸命推進してきましたから、その路線に沿った話だというふうに思っています。
(問)200億円という今回新しくできたものを、総合科学技術会議で具体的に話し合っているわけでは特にないと。
(答)ええ。細かく数字を打ち合わせたというわけじゃありませんけれども、大きな方向性としては後押しをするべきことだと思っています。
(問)沖縄タイムスの比屋根です。今日、沖縄に入られるということですが、訪れられる久高島、非常に神聖な場所でもあるんですが、主目的は、イザイホーが行われる場所という島の視察が主目的なのかということと、それから知事との面談が予定されていると思いますが、具体的に振興策のどのようなことを話し合いたいと思っているのか、例えば懸案の那覇空港に関して、具体的なお話をされる予定なのかという点をお聞かせください。
(答)まず、後ろのことから申し上げますと、知事のほうからいろんなまた御要望が改めてあると思うので、それをしっかりお聞きしたいと思います。当然いろんなお話が出てくると思いますし、沖縄振興予算の話も出てくると思いますし、当然、今の第2滑走路の話も出てくると思うので、少しオープンにして、知事のいろんな御要望を率直に、真摯にお聞きしたいというふうに思います。
 それから、久高島に行くのは、もちろん私、沖縄は何度も行きましたけれども、大臣として足を運ぶのは初めてですし、まず、やっぱり沖縄の歴史もそうですし、沖縄の方々の気持ちを理解しなきゃいけないという気持ちがありまして、たまたま今回、地元の島尻政務官にも御同行いただくということで、いろいろちょっと御相談をして、とりあえず、あそこはやっぱり沖縄にとってはとても大事なところなので、そういうところにしっかりまず足を運んで、何となく沖縄の心を感じるところから始めたいと、そういう気持ちで訪れさせていただこうと思っています。個人的には、とても神話や歴史に興味があるということもあって、是非今回は。あまり海が荒れていなければ、ちゃんと船が出ると思いますから、是非久高島には一度行かせていただこうと思っています。
 どうぞ。
(問)琉球新報の宮城と申します。沖縄関連なんですが、米軍の普天間飛行場の移設問題に関して、総理の訪米前の2月中旬にも埋立て申請を知事に行うとの報道もありますが、政府として、その様な方向で検討を進めているのかということと、あと、仲井眞知事を含め、強く反発されています。沖縄担当相として、埋立て申請を行うにはどのような条件が整う必要があるかとお考えになりますでしょうか。
(答)まず一つ、埋立て申請の記事の話なんですが、まだ何も決まっていないということですね。これからいろんな調整、いろんな協議があっていくことだと思いますけれども、現時点では、報道されたようなことは全く決まっていないと思います。埋立て申請については、いろんな協議があると思うんですけれども、やはりきちっと沖縄の方々の、知事も含めた御了解の努力を求めていく中で進んでいくべきことだろうというふうに思っています。
 よろしいですか。ありがとうございました。

(以上)