松原内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成24年6月5日

(平成24年6月5日(火) 9:05~9:17  於:警察庁第4会議室)

1.発言要旨

 この度内閣改造において、国家公安委員会委員長、内閣府特命担当大臣及び拉致問題担当に留任することとなりました。引き続き、内閣の一員として緊張感を持って、精いっぱい努力してまいります。何とぞよろしくお願いいたします。
 本日、午後4時から第1回目の「一定の病気等に係る運転免許制度の在り方に関する有識者検討会」を開催いたします。
 本日の検討会では、「鹿沼児童6人クレーン車死亡事故遺族の会」及び「日本てんかん協会」に御出席いただき、ヒアリングを行うとともに、事務局から現在の一定の病気等に係る運転免許制度について説明を行い、有識者委員の皆様に専門的立場から議論を行っていただくこととなっております。
 なお、本日は、私も冒頭から終了まで出席し、これら関係団体からの御意見や有識者委員の御意見等を拝聴させていただく予定といたしております。
 オウム真理教の菊地直子が警視庁に平成7年に発生した殺人事件及び殺人未遂事件で逮捕されたところでありますが、この被疑者については、国民に多大な不安と脅威を与えたオウム真理教による重要凶悪な事件の被疑者であることから、警察庁指定特別手配被疑者として、警察組織を挙げて捜査を行ってきたところであります。 今回の被疑者の検挙は、国民からの情報提供によるものであり、これまで国民から警察に数多くの情報提供をいただいたことに感謝を申し上げます。
 その事件の経過を申し上げますが、本事件については、平成7年5月17日、被疑者を全国に指名手配し、更に同月22日、警察庁指定特別手配としました。平成11年10月以降、私的団体による懸賞金、これは額が200万円でありますが、更に平成22年11月以降、捜査特別報奨金、これは300万円であります。24年2月以降は、800万円の対象事件としたところであります。
 平成24年6月3日、情報提供者からの情報に基づき捜査員が被疑者を確保し、任意同行後、通常逮捕したところであります。
 本年6月3日、警視庁築地警察署に特別捜査本部を再開設いたしました。
 被疑者の同居人についても、6月4日に出頭したことから、同日、犯人蔵匿で通常逮捕いたしました。
 警察においては、今後、所要の捜査を推進し、特別手配事件である地下鉄サリン事件への被疑者の関与について解明を進めるとともに、事件後17年間どのような経路で逃走したのか、他に逃走を支援した者がいたのかも含め、事件の全容解明を図っていくものと承知しております。
 なお、依然として被疑者高橋克也が逃亡中であることから、この逮捕に向け、徹底した追跡捜査が行われるよう警察を督励してまいりたい。
 消費者関係でございます。
 東京電力の家庭用電気料金の値上げ認可申請については、経済産業省との協議において活用するべく、5月29日にチェックポイントを公表いたしました。この場でもお配りをしたところであります。
 このチェックポイントも含め、改めて消費者団体等より意見を伺っているところであります。私としては、こうした意見を踏まえつつ、このチェックポイントをより詳細に具体化をしていく所存であります。後日これをお示ししたいと考えております。
 さらに、このチェックポイントをより詳細に具体化し、確認していくための検討体制が必要であると考えており、詳細が決まり次第、公表したいと考えております。
 これまでも申し上げてまいりましたが、今般の検証は消費者の観点を踏まえる必要があり、十分な説明がなければ、物価問題に関する関係閣僚会議への共同付議も難しいと考えております。こうした問題意識については、経済産業省側にも伝えてまいりたいと、このように思っております。
 拉致問題担当大臣としては、野田総理から御指示のあった北朝鮮との実効性ある対話の実現のため、これまで全力で取り組んでまいりました。今後もあらゆる手段を使い、あらゆる可能性を模索してまいります。
 また、これまでも様々な機会を通じて、北朝鮮側に幾つかのメッセージを発信してきたところでありますが、改めて申し上げさせていただきますと、1つとして、拉致問題は決して風化をしない。御家族がいなくなってしまったならば、日本と北朝鮮との間に永劫に拉致問題は解決することのできない問題として残るであろうということは、何回も言ってまいりました。
 また、新しい北朝鮮の体制が、既に死亡したとしている方々が実は生存していたと従来の主張を変えたとしても、それを批判することなく、前進と考えるということも繰り返し述べてまいりました。
 これが2つの大きな柱ですが、他にも様々なことを言ってきたところであります。
 引き続き、被害者の一日も早い帰国を目指し、今年は勝負の年との思いで、精いっぱい務めてまいりたいと思っております。
 拉致問題担当大臣を拝命して以来、約5か月間、拉致問題に関して北朝鮮側と様々な接触を試みてまいりました。こうした様々な接触を通じて、我が方からの、対話をし、拉致問題を解決しようという強い意志は北朝鮮側に伝わっていると考えております。
 今般、拉致問題担当大臣に任命され、この度留任したわけでありますので、今後、更に政府認定のまだ帰国が実現していない方々、久米裕さん、松本京子さん、横田めぐみさん、田中実さん、田口八重子さん、市川修一さん、増元るみ子さん、曽我ミヨシさん、石岡亨さん、松木薫さん、原敕晁さん、有本恵子さん等の政府認定被害者、また、その他拉致の可能性を否定できない多くの特定失踪者の皆さんの救出、帰国に向け、全力で頑張っていきたいと思っております。
 北朝鮮側との粘り強い交渉で、被害者の一日も早い帰国を目指して、今後とも努力をしてまいります。
 以上であります。

2.質疑応答

(問)今、北朝鮮側との様々な接触を試みてきていて、北朝鮮側にも大臣の考えがよく伝わっているというようなお話がありましたけれども、これはどんな点からといいますか、ずっと発信し続けていらっしゃるわけですけれども、接触も併せて感触があるということですか。
(答)北朝鮮側に私は強い意志を持って、この問題を解決したいということを発信し続けてきましたので、私はこの間の5か月の中で、北朝鮮側は対話をし、解決をしようとする日本側の強い意志は、伝わっていると思うということを申し上げたところであります。
(問)先ほどの東電の値上げの関係で、13項目について更に具体的に後日公表するということですけれども、どんなことを、特にどういった点を深掘りしていきたいとお考えなのか。あと体制についてですけれども、今消費者庁の担当課一つでやっているものとはまた別に何かされて、グループをつくるのか、その辺のお考えをお聞かせください。
(答)詳細は現在検討中でありますが、今週の半ばぐらいには、きちっと打ち出していきたいと思っておりますが、チェックポイント及びその詳細な具体化に関して、特化して検討し、確認する場を考えているところであります。
 現在、消費者庁で開催している公共料金に関する研究会がベースになると考えますが、関係者とも相談して早急に詰めていきたいと。昨日も今日も朝7時過ぎから、昨日は2時間近くにわたって、今日は閣議がありましたから、1時間超でありましたが、消費者団体の方々とも意見交換をしておりますし、様々な皆さんの声を聞きますと、深掘りする内容が具体的に出てきております。
 この場では今申し上げませんけれども、そういったことも含めて、13項目のチェックポイントにそれぞれの深掘りのそういったチェックポイントといいますか、そういったものを明らかにし、それを経済産業省側に伝えて、こういったことについて明らかにしてくれというふうな、そういったことをしていこうというふうに思っております。
(問)菊地直子容疑者の逮捕の件なんですけれども、潜伏先の近くで菊地直子容疑者に似ている人がいるという情報提供が神奈川県警に寄せられていたのではないかという問題がありますが、それについてはどう思われますか。
(答)御指摘の報道については、承知しております。現在、神奈川県警において、必要な確認作業を行っていると報告を受けております。
 なお、オウム真理教関係警察庁指定特別手配被疑者の発見・検挙は、全国警察を挙げて取り組むべき最優先課題の一つであり、残る特別手配被疑者、高橋克也の発見・検挙に向け、引き続き警察を指導してまいりたいと思っております。
 今の御指摘の部分に関しては、確認作業を行っているということであります。

(以上)