蓮舫内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成23年11月22日

(平成23年11月22日(火) 8:51~9:03  於:合同庁舎4号館6階605会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 私からは特段報告はございません。
 いかがでしょうか。

2.質疑応答

(問)共同通信の関です。おはようございます。
 仕分けの件で何点かお尋ねさせてください。私自身、ちょっと会場には行けなくて、ネットでずっと見ていたんですけれども、率直な感想として、やっぱり透明化する意義が非常に大きいのかなと。本来であれば、予算編成の過程をこういう形で透明化するぐらいやったほうがいいんじゃないかと思うぐらい、非常に意義の大きい話なのかなと思うんですが、大臣、昨日は一部でしたけれども、参加されて、この2日間の議論をどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。
(答)やはり外部性と公開性というのが仕分けの最大特徴です。今回、そもそも論の問題設定と結論を出すときの途中経過を私達は非常に重要視しています。残念ながらその途中経過がなかなかうまく伝わらないところもあるんですけれども、なぜこうなっているのかというのを議論することはとても大切で、今まで見えなかったところを見ていただく。これをやはりどういうふうに伝えていくのかというのを、今日、明日、残りも引き続き丁寧な議論をしたいと思っています。
(問)枝野大臣が初日参加された後に、今後もこういう場を作ってほしいというぐらい、意義を感じている方も多いかと思うんですね。今日、明日と社会保障が議論になると思いますので、改めてになるんですけれども、この2日間での議論、今一体改革が進んでいる中で、どういう議論を期待されていますでしょうか。
(答)特に社会保障は国民の皆様方の関心が、これはエネルギー政策もそうでしたけれども、非常に高い、最も身近な正に政治でありますので、結果が決まったものだけを判断するというこれまでのやり方ではなくて、なぜこうなって、こういう提言、社会保障と税の一体改革の成案を私たちはまとめたのか、今後はどういう時間軸の中で、どういう具体的な政策を実行していくのか、それが自分たちの生活にどのように反映されるのかというのを議論を通じて一緒に考えてもらえる場所になればいいと思っています。そして、そのまとめた評価結果が必ず厚生労働省、あるいは政府の中で反映できる仕組みというのを提言していきたいと思います。
(問)その仕組みの部分なんですけれども、透明化された一方で、国民としてはこの後どうなるのというのが非常に気になるのかなと思うんですけれども、仕組みを作るというお話、この間ずっとされていますが、議論が経過する中で具体的に何かイメージされつつありますでしょうか、その仕組みについてですけれども。
(答)ちょっとこれは一旦全て終わってから、改めて精査をしたいと思います。受け皿となるべき会議体があるテーマも、あるいは受け皿自体を提言していくべき政策も、この2日間ではあったと思います。ですから、それをどういうふうな形で政府一体となって、各大臣の御協力をいただきながら進めていけるのかは、次の行政刷新会議を開くまでに、今回の評価結果を受けて、事務局の中でまとめて形にしたいと思います。
(問)最後に1点だけ。今の話に関連して、初日の大臣折衝の中で、枝野大臣が重複施策に関して、行政刷新が引き取って、大臣の折衝を踏まえた上でじゃないと予算要求できない形にしてはどうかという投げかけがあったと思うんですけれども、ここに関してもそうすると検討事項というふうに理解していいのでしょうか。
(答)当然だと思います。ただ、行政刷新事務局自体の人員の限りがありますので、どういう形で各省庁の再生可能エネルギー、省エネルギー関係の施策のいわゆる重複部分を精査することが、基本的にはこれは財務省の仕事だと思うんですけれども、そこにどういう形で関与できるのか、それを逆に見ていただく。国民の皆様方にこの事業はこういう形で一本に集約されたというのが、見える形のものと、なかなかそうでないものとあるのかもしれませんけれども、そこにどうやって行政刷新会議が関与することができるのか、これは考えます。
(問)朝日新聞の三輪です。
 仕分けの関係なんですけれども、やはり今回テーマが幅広いがために、どうしても議論があっちに行ったり、こっちに行ったりというところは、少し印象として感じたんですけれども、その辺は大臣としてもご覧になった部分ではどのようにお感じでしょうか。
(答)多様な議論というのはどの場所においてもあるんだと思います。それはテーマを狭めようと、広めようと、幅というのはあると思います。ただ、御指摘のように大きな政策テーマ、例えばエネルギー一つとっても、二者択一ではないという考え方の下で議論すれば、それは幅広い御意見、御提案というのが出てくると思います。それをどういうふうに材料としてまとめて行政刷新会議が省にお渡しをするのか、政府として統一見解を作っていくのか、それは最初から方向性を決めた一つの議論であれば、公開で話すことは必要性はないと思います。
(問)ただ、論点は確かに絞られているんですけれども、どうしてもいろいろな話になってくると、国民がこの1時間半を聞いて、この2時間を聞いて、納得できたというところまで行けたというふうに手応えは感じていらっしゃるのかどうか、如何でしょうか。
(答)手応えというのはちょっとまだ分かりません。ただ、公開をして、やはり議論をするということに対して、御理解はいただけていると思います。
(問)それともう1点、初日は確かに原子力の関係で、最後に大臣がそれぞれ経産省と環境省と文科省と入って議論をしたのは良かったと思うんですけれども、それ以外のテーマ、例えば昨日もテーマによっては、政務三役の方々が、省庁側がいらっしゃらない中でなので、そうするとそこで決定しても、こちらの省としては政治的にこう判断しますみたいなことにはなかなかいかないところがもどかしかったんですが、今回の仕分けで政務三役が出ないテーマも結構あるというのは、これはどのような判断の下でのことなのでしょうか。
(答)基本的には、私が参加をするところにおいては、相手の大臣にも出ていただく。それで、私が出るものは、日程の関係もあるんですけれども、基本的には今最も国民の皆様方の御関心が高いテーマに絞りました。相手の大臣の御日程もあることですから、それは今回社会保障とエネルギーに絞らせていただきました。それ以外のテーマは、例えば法科大学院の話ですとか、あるいは科学の方向性ですとか、地方財政、電波オークションなど、具体的な提言が出たものは、その場で決め得るものではないと思います。やはり一度政務三役に上げていただいて、今その省で持っている受け皿があるのかないのか、受け皿を作るべきかどうなのか、それは時間を持ってやはり考えていただいて、その結果を私と調整をすることになるんだと思います。
(問)あそこは本当にあくまで議論であって、その後の本当に三役の調整は別の場でというふうに考えていいですね。
(答)はい。
(問)読売新聞の高田です。
 昨日からちょっとBの方をずっと拝見しているんですけれども、本当に大変多岐なテーマでいろいろな論点が出て、私も勉強になることが多かったんですけれども、一方で、やはりどうしてもテクニカルターム、専門用語というのがどうしても多いですし、官僚の方が出ていただくにも、やっぱり説明能力の差というのがどうしてもあるということで、正直、国民の皆さんから見ても分かりやすい議論ができたかということについては、その点について1点だけ、どのように今お考えになっているか。ここ、もう少し工夫をすればいいというような、次につながるような何か、今のところでお感じのことはありますでしょうか。
(答)御指摘のように、担当省庁によって、やはり説明をする分かりやすさに工夫を凝らしていただけるところに差があるなと私も思っています。でも、これは実際2年前から指摘をされていたことで、今まで公の場で自分が税金を使って責任者としてこの事業を行っている、この政策を担うためにという部分の説明をしたことがない、半世紀に渡って。2年前に初めてそれが行われて、だからそこは正直もう少し頑張ってもらいたいなと思うところもありますけれども、それでも御努力はいただいていると思います。それに対して、やはり私たち評価者との間で議論をするときに、もう少し分かりやすい工夫が必要ではないかというのは、それはコーディネーターの責任であったり、私の指導力だと思いますので、この残りの2日間はそこはもう少し注意をしたいと思います。
(問)ブロガー・ライターの藤井と申します。電波オークションについてお伺いしたいんですけれども、こちら、「プラチナバンド、第3.9世代から即時導入すべき」というような提言がまとまったかと思うんですけれども、こちらのほうは先程お話があったとおり、一旦政務三役のほうに引き取った形でまたそれで議論されて、決定されたプロセスの下、また大臣のほうに戻られるという、そういう認識で大丈夫ですか。
(答)基本的にはその認識で大丈夫だと思います。ただ、そんなに時間はないものだと思っていますので、そこは迅速な対応をしたいと思います。
(問)こちら、「即時導入すべき」というふうな提言になっておりますけれども、どれぐらい時間がかかるかというのを、どれぐらいで見積もっていらっしゃるかというのをお聞かせいただければと思います。
(答)その「即時」という部分の提言は私は重いと思っています。
(問)今の電波オークションの関連でもう1点すみません。第4世代から導入するということを決めたのは菅政権のときに法改正をしたものであって、そこに今回の仕分けで新たにやっぱり3.9世代からというのは、今まで民主党政権が決めたことをまた仕分けで変えるということになるんですけれども、その辺についてはどのようにお考えでしょうか。
(答)法改正の附則においても、3.9世代の取扱い、あるいは今後の電波オークションについては、付言しているところがあると思いますから、そこを踏まえた仕分けというふうに私は整理しています。
(問)踏まえたということは、前の法改正に別に反しているわけじゃなくて、一歩踏み込んだという、そういう感じですか。
(答)はい。

(以上)