蓮舫内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成23年11月1日

(平成23年11月1日(火) 9:32~9:41  於:参議院議員食堂)

1.発言要旨

 おはようございます。私から、1点御報告があります。
 本日の閣議において、今日から1か月間実施します平成23年度「子ども・若者育成支援強調月間」について発言をいたしました。政府では、各省が連携をしまして、子ども・若者を巡る課題に対処するために、この1か月間は特に集中的に取り組んでまいります。是非皆様方にも、報道を通じた御協力をいただければと思います。
 主な概要、4点強調しましたが、「子ども・若者の社会的自立支援の促進」、「生活習慣の見直しと家庭への支援」、「児童虐待の予防と対応」、「子ども・若者の犯罪や有害環境等から守るための取組の推進」、この四つを重点事項として実施をしてまいります。3点目に言った児童虐待の予防と対応ですが、併せて11月は厚生労働省を中心に児童虐待防止推進月間にしておりますので、こちらにも力を入れて取り組んでまいりたいと思っております。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)共同通信の関です。おはようございます。よろしくお願いいたします。
 今日もすみません、仕分けのことで何点か。
 一つ、これは確認なんですが、先週の参院の内閣委員会で大久保先生の答弁のときに、仕分けのやり方について大臣が言及した中で、可能性の幾つかを各省にお示ししてという言い方をされた場面があったと思うんですけれども、これは一つのトピックについて複数の選択肢を含む形で提言をするということを意味するのか、それとも提言の幾つかを各省庁に渡してというようなそういう趣旨でおっしゃったのか、それはどちらになるんでしょうか。
(答)その両者あり得ると思っています。今、正に今週月曜日からヒアリングを始めて、各省から御協力をいただいて情報提供いただいておりますが、最終的に次の行政刷新会議で取り上げるテーマを決定をしますので、そのテーマによっては、様々な選択肢をお示しする提言もあるとは思いますし、全体としてそれぞれ一つの政策に対して一つの提言という可能性もあると思いますし、ここはまだ狭めてはいません。
(問)複数選択肢がある場合の提言というと、その中から幾つか検討してもらうようなイメージかと思うんですけれども、一方で審議会ですね、例えば厚生労働省などは年内に社会保障の改革に関する審議会の方向性を結論を出すというような話があって、それと並行させて別の提言が出てくる、あるいはそれが終わった後で別の提言が出てくるとなると、そことどうやって整合性をとるのか、やはり色々ケースがあるとは思うんですけれども、難しいところもあるのかなというふうに思ったんですが。
(答)いずれにしろ担当省のほうからは、審議会で進んでいる方向性も仕分けの現場では御説明をいただきますので、それとある種、齟齬を来すような方向性をまとめるとするのであれば、公開の場所でそこはしっかりと議論をしますし、仮にそういう結果になった場合には、審議会にもそうした我々の政策提言型仕分けという形の御説明もいただけるとは思っています。いずれにせよ、これはもう全部今は仮の話なので、なかなか決定的には言えないんですけれども。
(問)一つ、提言が反映されることも大事だと思うんですけれども、恐らく提言をまとめるに当たって、議論の過程でどういう論点があるのかというのが見える形になるのが、今回の仕分けのプロセスではそこが大事なんだと思うんですが、そこはやはり主眼としては、最終的には提言は反映されることを意図されているのですか。
(答)政府としてはそうです。何よりも国民の皆様方と、今我々が抱えている様々な大きなテーマに関する論点を共有をしたいと思っておりますので、まずは情報公開で、論点を分かりやすく議論していく、提示をしていく。そして最終的に、政策について大きく議論をした方向性をまとめて御提示をしたいと思っています。
(問)時事通信の中西です。
 話が変わるんですけれども、公務員制度改革関連の関係で、今日の与野党代表者会議で、政府は天下りをチェックする再就職等監視委員会の国会同意人事を提示する方針ですけれども、所管大臣として成立に向けてどのように野党に対応していく考えなのか、教えてください。
(答)先の通常国会で提出をしています国家公務員制度改革関連4法案の中では、更に再就職をより厳しく調査する権限も持たせた委員会の提言も盛り込んでおりますけれども、その法案の成案に至るまでには、やはり再就職をしっかりと見ていただけるための監視委員会というのは機能していただきたいと思っておりますので、できれば一日も早くお認めをいただければとお願いをしたいと思います。
(問)朝日新聞の三輪です。
 先ほどの提言型政策仕分けの件なんですけれども、そうすると、今回の仕分けで国民に見せたいものが一体何なのかというのを改めてお伺いしたいんです。さっきのお話にもありましたけれども、審議会は審議会で議論をしている。でも、行政刷新会議で仕分けとしても議論をするというのは、観点が違うということだと思うんですけれども。
(答)審議会も、中ではやはり情報公開を相当してきています。メディアの皆様方にも傍聴をお認めをする比率も相当高くなってきています。ただ、なかなか一般的に国民の皆様方が御興味を持っていただくには、まだ残念ながら至っていない。その部分も含めて、提言型政策仕分けでは、外部性、公開性という特色を生かして、まず、何が論点なのか、その論点の課題を解決するためにはどういう方策があるのか、その方策の可能性は果たして一つなのだろうか、複数提示ができるのだろうか。その中で審議会が議論をしている内容というのも、当然御紹介をさせていただくことになります。一つの材料なんだと思います。
(問)今のを伺っていくと、やはり外部性とか、いわゆるもっと国民に分かりやすくというのが、この仕分けで見せたいものというふうに受け止めて……
(答)いいと思います。
(問)それと、この間、仙谷さんとの顔合わせの段階で、仙谷さんも挨拶されていましたけれども、今までは無駄の削減というところに焦点が当たり過ぎてしまったんだけれども、もう少し制度というものをどうしていくのかという議論が今回の仕分けで必要だとおっしゃっていましたが、その辺について、改めて大臣の見解をお伺いしたいんですが。
(答)これまでも無駄の削減に主眼は置いていませんでした。メディアが走っていただけです。結果として、埋蔵金であるとか、あるいは効率性を追求した結実として財源に寄与をしたという副次的作用はありますけれども、今回はもう少し大きな政策という固まりを取り上げますので、今何が国民の、政治の中で最も関心を持っていただきたいテーマなのか、そのテーマに対してはどのような問題点といいますか、課題があるのかを御共有いただいて、解決策の幾つかの提案をしていくということです。
(問)まだ見えていない段階で聞くのもあれですけれども、何がこの仕分けは「成功したね」と言えるのかどうかなんですけれども、ここで出た提言が何かに活かされれば、それで成功と言えるのかどうか。
(答)成功というのは、何をもって言うのかわかりません。国民の皆様方に御納得をいただけるための努力は最大限尽くしていきます。
(問)産経新聞の力武です。
 先ほどおっしゃった公開性と外部性というようなことなんですけれども、今回、昨日からおやりになっているヒアリングについて、それを例えば公開の場で行うとか、あるいは公開されないまでも、その後に我々にどういった内容で議論が進んでいるのかというブリーフィングですとか、そういったことというのはお考えにはなっていないですか。
(答)これまでもやっていませんし、これからも考えません。ただ、最終的には、最も国民の皆様方に見ていただける場所を公開いたしますので、十分だと思います。
(問)それまでの議論の過程というのは、別に公開されなくても……
(答)同じ議論をもう少し集約して実際の政策仕分けで行いますので、十分だと思います。

(以上)