古川内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成23年9月13日

(平成23年9月13日(火) 10:05~10:15  於:内閣府本府5階522会見室)

1.発言要旨

 本日は冒頭、私のほうから3点ご報告があります。
 まず1点目は、今般、クールジャパンを政府全体で統一的に発信するためのロゴメッセージを決定いたしましたので、本日の閣僚懇談会におきまして、私のほうからその旨を発言をいたしました。皆さん、見ていただいているマークでございます。このクールジャパンは、私が国家戦略室長として、昨年6月に取りまとめた新成長戦略におきまして、21世紀の日本の復活に向けたプロジェクトの柱であります。日本が東日本大震災から再び立ち上がり、世界で輝き、一丸となって前進していくために、知的財産戦略、とりわけクールジャパンの推進が重要であります。私自身も本日はじめてこのバッジを胸につけておりますが、日本が誇る創造力を活かして、新たな国づくりを強力に進める決意をジャパンネクストのメッセージに込めております。
 デザイナーは佐藤可士和さんという国立新美術館やユニクロのロゴなど、多くの著名なデザインを発表しておられる方であります。若い方でもありまして、新しい日本を若い力でつくり出すという意欲を持って素晴らしい作品をご応募いただいたことに感謝したいと思います。
 2点目でございますが、今朝、閣議の前に、経済同友会の方々と懇談会を開催いたしました。経済同友会側からは長谷川代表幹事をはじめ、幹部の方々にご出席いただきまして、現下の円高に対する対応策や、社会保障・税一体改革から科学技術政策に至るまで、様々な幅広い問題につきまして、貴重な意見交換をさせていただきまして、大変有意義な会合でありました。今後とも、このような形で定期的に意見交換を行って、経済界の方々と認識を共有しながら、政策決定に当たってまいりたいというふうに考えております。
 3点目は、これも閣議前でございますが、欧州復興開発銀行の初代総裁で、経済財政の専門家でありますジャック・アタリさんと会談をいたしました。たまたまジャック・アタリさんの本の日本で訳しているのは私の選挙区の支援者の一人でありまして、いつもその方からジャック・アタリさんの本を、訳すといただいておるのですが、私も前からアタリさんの本は読んでおりましたけれども、短時間でございましたが、会談では欧州、米国はじめ、世界的なマクロ経済情勢、財政問題等につきまして、意見交換を行わせていただきました。アタリさんは、我が国の問題につきましては、財政問題に大変大きな関心をお持ちであるとともに、日本の技術力については非常にポジティブな見解もお持ちでございました。
 私からは以上でございます。

2.質疑応答

(問)1点目。昨日、総理と前原政調会長とお会いになっていらっしゃると思うのですけれども、どのようなテーマでお話しされたのでしょうか。
(答)今後の政府・与党、どう政策調整を行っていくかという点につきまして意見交換をさせていただきました。政府・与党で政策を一元的に決めていくわけでありますけれども、それに当たりましては総理のほうからもよく政調会長と私とでどういう形で決めていくのかについて意見交換をしてもらいたいという話もありましたので、前原政調会長とも意見交換をさせていただいたというところであります。
(問)仰っていた国家戦略会議のもう少し具体的なイメージというのは詰まってきていらっしゃるのでしょうか。
(答)この点につきましては、官房長官と私とで、一度意見交換をするようにということで、総理からもご指示をいただきましたので、近々、官房長官と意見交換をさせていただきたいと思っております。
(問)もう1点なのですけれども、鉢呂経産大臣が先般お辞めになりましたけれども、その際に非公式の発言を取り上げられて、指摘をされていましたけれども、それについては大臣はどのようにお考えですか。
(答)何が非公式かというのか、私は基本的に非公式はないというつもりで発言をいたしているつもりでありますので、今後ともそれは自分の発言には責任を持って発言をしていきたいと思っております。
(問)2点お願いします。1つ目が戦略会議の件なのですけれども、土曜日の外部への講演で、ねじれ国会が常態化する中でのガバナンスの重要性というのを大臣訴えていらっしゃったと思うのですが、新しい会議では野党の意見を吸収するという部分をどういうふうにしようという、もし考えがあればお教えいただきたくて、場合によっては会議の参加を呼びかけるようなこともあるのかどうかということも含めて教えてください。
(答)先ほど申し上げましたが、この会議をどういう形でやっていくかにつきましては、近々、官房長官と相談する予定でございます。
(問)もう1点なのですけれども、G7の財務省中央銀行総裁会議の件なのですが、一応、各国が認識とか目標を共有出来た意義はある反面で、直後、実際に市場では昨日も日米欧で株が値を下げたように、市場安定化策の具体化に乏しいのではないかという見方もありますが、受けとめをお願い出来ますでしょうか。
(答)今回のG7には安住大臣と白川総裁が行かれたわけでありますが、今日の閣僚懇でも御報告がありましたけれども、金融市場における緊張の高まりや、世界的な成長減速の兆候を認識すると同時に、G7諸国が各国の課題をよく確認して協調のとれた対応をとるということにコミットした。この部分につきましては評価を出来るのではないかというように思っております。
(問)行政の無駄の削減について、少しお聞きしたいのですが、総理は行政刷新会議が行う事業仕分けを念頭に置いておられると思うのですけれども、総理と親しい細川護熙さんは無駄削減にはかつて土光臨調にいた土光さんみたいな重石が象徴的な方が必要ではないかということなのですけれども、土光臨調みたいな組織を、行政の無駄削減において大臣はイメージされていたり、構想にありますでしょうか。
(答)まさにそのために行政刷新会議を2年前に立ち上げて、民間の方にも入っていただいて、行政刷新に向けての取組をしているわけでございまして、その取組を今後一層進めていくということだと思っています。
(問)土光さんみたいなシンボル的な方は、そういう方がいたほうがいいのではないかということを細川さんが言っているのですけれども。
(答)それは細川元総理の1つのご見識ではないかというふうに思っております。
(問)昨日、枝野さんが経産大臣になりました。前内閣で原発対応に非常に遅れがあるというふうに指摘されていたその内閣の要である枝野さんが大臣になられたと。これについては古川さんはどういうふうにお考えですか。
(答)人事は総理の専権でございますので、総理が決められたことというように思っております。
(問)先ほどお話のあった、党と政調の関係なのですが、昨日、政府・民主の三役会議で、前原さんが了承した上で三役会議に諮って重要なものを決めていこうという方針を確認したのですが、その方針についての大臣の受けとめと、一部では、政調会長の承認が必要で、自民党時代に逆戻りではないかとの指摘も出ています。それについての大臣のお考えはいかがですか。
(答)昨日も前原政調会長とは、どういう形で政策を政府と与党との間で協議をして決めていくかという点についての意見交換をさせていただきました。そういった意味では今後ともそうした意見交換を通じて、政府と与党が一体的に政策を決めていくという原則は守られていくように努力をしていきたいと思っております。

(以上)