細野内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成23年11月1日

(平成23年11月1日(火) 9:38~9:53  於:衆議院議員食堂前ぶら下がり)

1.発言要旨

 今日の閣議の前に、エネルギー・環境会議がございました。これは、これまでの会議の位置付けを変えまして、国家戦略会議の下に位置付けられておりますので、地球温暖化対策についてもこの会議で取り扱われるということになりました。エネルギー政策と併せて地球温暖化というのは非常に重要なテーマですので、来年の夏をめどに2013年度以降の国内対策をしっかり検討していくことということになろうかと思います。私は環境大臣という役割と、エネルギー問題という意味では原子力行政担当という2つの役割がありますので、しっかりと役割を果たしていきたいと思っております。また、今日はエネルギーの需給安定行動計画が決定をされました。この冬、さらには来夏と、それぞれ大変需給が厳しくなることが予測されますので、それについてのしっかりと備えをしていきたいと思っております。当面この冬が初めの山になるわけですけれども、環境省としてはこれまでも取り組んでまいりましたウォームビズ。できるだけ暖房をいろいろと電気代をかけずにやると。暖房をあまり強くしないということのためのウォームビズというものをやっておりますが、今年も11月1日から3月31日までの期間で呼び掛けてまいりたいというふうに思っております。私は元々体温が高いのか、あまり暖房を必要としないのですけれども、ちょっとやってみようかなと思っております。
 2点目といたしまして、従来から私の方でお願いをしてきたことですけれども、これから改めて被災地の廃棄物の広域処理をしっかりと呼び掛けていきたいと思っております。いよいよこれから年末に向かっていくわけでございますが、やはり被災地の復旧の1つの大きな障害になっているのが災害廃棄物ということになってまいります。安全性については十分に、宮城県、岩手県については特に確認ができてきておりますので、その安全性が確保されたものについては、是非とも全国で広域処理をお願いをしたいと考えております。個別には、いろいろと働き掛けをしておりますけれども、私の方からは、これはもう全国の自治体に対して再度これから呼び掛けていきたいというふうに思っております。
 最後にもう1点、事故の収束に関することでございますけれども、これまでも皆さんにお知らせをしてきました通り、年内の冷温停止状態、ステップ2の終了に向けて今、作業を進めております。また安全性の確認についても今、作業が進んでおります。そうした中で11月12日、私と園田大臣政務官とで東京電力の福島第一原発を視察をいたしまして、このステップ2の終了に向けての取組を確認をしていきたいというふうに思っております。また、現場の作業員の皆さんとも、これまでもやってまいりましたけれども、今一度、様々な意見交換をさせていただきたいと思っております。そこでこれまでメディアの皆さんには、なかなか現地の受け入れは難しいということで、同行取材をお断りをしてまいりましたけれども、そういうそろそろ時期が来ているのではないかというふうにも感じておりまして、一定数の報道関係者の皆さんに同行取材をしていただければというふうに思っております。今後の、どうしても人数に制約がありますので、また装備の面であるとか、あとは取材をしていただき方という面では大変申し訳ないのですけど、一定の制約を依然として設けざるを得ませんので、その辺についてはできるだけ事前に詳細を皆さんにお知らせをして、できる限り皆さんにしっかり取材をしていただけるように取り計ってまいりたいというふうに思っております。少し時間がまだ、時期が早うございますが、12日まで若干準備をしていただくことも必要だと思いますので、今日の時点で皆さんに報告をさせていただきました。私からは以上です。

2.質疑応答

(問)今月から幹事社の時事通信です。よろしくお願いします。広域処理の話、先ほどもありましたが、明日ですか、東京へ岩手からのがれきの搬入が始まります。その受け止めと、それから広域処理についてマッチングが進んでいると思うのですが、その進捗状況を教えていただけますか。
(答)東京都には被災地に対する配慮をいただいて、本当に御決断をいただいたことに心より感謝を申し上げたいと思います。また石原知事をはじめ、決断をしていただいた皆さんには心より敬意を表したいというふうに思います。繰り返しになりますけれども、安全性についての確認は政府がしっかりとやってまいりますので、都民の皆さんにですね、そうした面での御迷惑をお掛けすることは、これはあってはならない、絶対ないという状況になっておりますので、是非、東京都民の皆さんに御理解をいただきたいというふうに思っております。マッチングにつきましては今、様々な可能性を探っております。それぞれの自治体の皆さんの御事情というのもございますので、そこはしっかりと、さまざまな調整が行われた時点で適宜、皆さんに御報告をさせていただきたいと思っております。
(問)めどとしてはいつごろになりそうでしょうか。
(答)めどというと。
(問)報告、まとまった段階で、第二弾、第三弾の広域処理という。
(答)そういうまとまった段階での報告というのはあまり考えておりません。それぞれ進めていただくということですので。
(問)内部の公開についてなのですが、事故から8ヶ月というタイミングで、なぜ公開になったのかという理由と、現場での意見交換ということなのですが、対象はどなたがなるのかということについて伺いたいのですが。
(答)時期については、ひとえに現場が徐々に落ち着いてきて、メディアの皆さんを受け入れることができる環境がようやく整ったということです。それに尽きますね。意見交換はまだ決めているわけではないのですけれども、作業員の皆さん非常に数多くおられるので、やはり、何人かの主な人たちとの意見交換ということに、恐らくなると思います。
(問)朝日新聞の森ですけど。昨日、園田政務官が、汚染水の浄化したものを飲まれました。この件について、原発の担当相としては、飲んだということについて、御本人もそういう求めをされる可能性もあると思うのですけど、御自身はどういうふうに対応をされるかということと、それから、こういう求めをするメディアと政治の関係ということについてどういうふうに考えられるか、御意見、お話を聞かせてください。
(答)園田大臣政務官は、メディアの皆さんに対して、できる限り情報を公開しようということで、特に7月以降ですか、非常に重要な役割を果たしてこられましたので、いろいろな御意見をいただく中で、御本人が判断したことだろうというふうに思います。安全性を確認することは、これは政府の大きな責任ですので、それは重要なことだと思いますね。あと、やり方として、どういうやり方が良いのかということですよね。園田大臣政務官も、いろいろお考えになった中で、皆さんの求めに応じてやられたということですので、私のほうから、良いとか悪いとかいう性質のものではないかなというふうに思いますけど。
(問)朝日新聞の関根です。東電の敷地内での取材なのですけども、今回、フリーの人を入れないという判断に至った理由と、それから、今後、同様な取材というのは予定はされているのでしょうか。
(答)フリーの方を入れないという判断をしたわけではないのですね、どうしても何名かの方に絞り込んで入っていただかなければなりませんので、代表して取材をしていただくという意味で、どうしても限定をせざるを得ないということですので。これからは、私も久しぶりに中に入りますので、状況をもう一度確認をした上で、どういった形でメディアの皆さんに取材をしていただけるのかというのは、考えてみたいと思っております。ですから、先を急ぐ皆さんの気持ちは分かるのですけども、まずは12日にやらせていただきたいなと、その後は私も考えますし、皆さんからもいろいろ御意見があれば、それにはできるだけ真摯に耳を傾けたいと思いますので、その上で考えたいというふうに思っております。
(問)読売新聞の安田といいます。敷地内での取材の範囲ですが、これまで要望が大きかった吉田所長に対するメディアのアクセス、あとは、バスに乗って敷地外に出ての取材は可能なのでしょうか。
(答)そこもまだ検討をしている段階ですので、はっきりしたことは申し上げられないのですけれども、被曝放射線量をできるだけ少なくするという意味では、できるだけ皆さんに外に出ていただかないほうが、これは低くなるわけですね。もちろんかなり低いところもありますので、いろいろな可能性を探ってはみますけれども、我々の場合は、職務上、それは正に、収束そのものが私の主たる業務ですので、そういうことが認められるというか、積極的な意味を持つわけですけど、取材の皆さんの場合は、そこは若干微妙なところもありますので、どういった形にするのかということは、ルールもしっかり確認をした上で、皆さんの安全性、健康ということが、これが優先、当然されるべきものですので、それも踏まえて、私どものほうで判断をしたいというふうに思います。ですから、そこは恐縮ですけれども、我々のほうで提示をしますので、それに則って取材をしていただくというのが恐らく条件になってくるだろうというふうに思います。
(問)吉田所長へのアクセスは。
(答)考えております、今。
(問)NHKの柴垣です。ウォームビズの話がでましたが、夏のスーパークールビズみたいな形で、環境省として、何か服装なり、庁舎内のなにか特別な取組なり、打ち出すものをお考えでしょうか。
(事務方)特にスーパーというものは考えておりません。普通のウォームビズです。
(答)スーパーウォームビズとはどんな格好なんでしょうかね。普通のウォームビズということで、それぞれ皆さんに工夫をしていただくことになろうかと思います。

(以上)