細野内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成23年8月23日

(平成23年8月23日(火) 9:17~9:29  於:第4合同庁舎6階605会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。今日は、閣議及び閣僚懇談会では、私に直接関わる案件はありませんでしたので、皆さんからの御質問にお答えします。

2.質疑応答

(問)共同通信の宮嶋です。
 今日の閣僚懇談会で菅首相が、3条件が整った段階での辞任を伝えたということなんですけれども、その受け止めをお願いいたします。
(答)少し前から、そのことについては総理もかなり明確におっしゃっていましたので、特にその発言を受けて新たな感想というのはありません。来週には首班指名が行われるということですので、様々な役割ということに関して言うならば、やはり今週中に一つ一つ形にしていかなければならないというふうに思っておりますので、改めて時期が明確になりましたので、それぞれの様々な作業なり手続なり形にできるように、できるだけ努力をしたいというふうに思います。それが一番、私にとっては大事なことです。
(問)読売新聞の清永です。
 先程おっしゃられた、様々な作業をできるだけやっていくということで、今週中にも福島県の伊達市で除染のモデル事業を開始するということで、決まっている詳細があれば教えていただければと思います。
(答)詳細は、多分、現地対策本部で取っていただくのが一番いいと思うんですけれども、私も行ければ、明日福島の現地に入りたいとは思っています。国会の日程との折り合いをつけなければなりませんので、出させていただけるようにお願いをしておるんですけれども、やはり除染は国が中心となってやるべきだというふうに私も考えておりますし、また、福島県の皆さんも同様の考えを持っておられると思うんですね。その意味では、モデル事業をスタートするに当たりまして、この問題を主に担当しております私がしっかりと現地に入るということは、国の姿勢やこれからの方針を明らかにする上でも、私は望ましいのではないかなと思っておるものですから、そうしたお願いを国会のほうにさせていただいております。
(問)朝日新聞の関根と申します。
 民主党の代表選で前原さんが今日にも出馬表明をするという方向になったようですけれども、長く関係を持たれておりました大臣から見て、前原さんの今回の出馬についてどのように思われますでしょうか。
(答)前原前外務大臣は、まだ正式に表明をされているわけではありませんので、特に閣僚として、今日こうして会見に臨んでいますので、この会見でそのことについてコメントは控えたいと思います。
 ただ、私自身はどういうふうな方向で行くのかということについては、もう自分なりの覚悟を決めておりますので、この会見では申し上げませんけれども、その自分の考えに基づいてこれからは行動していきたいと思っております。
 ただ、何度もこれも申し上げていることですが、私にとっては、東京電力の福島原発の問題、そこから派生する様々な課題というのが最も大きな課題ですし、また、それは一刻の猶予も許されない、空白は絶対にあってはならない、そういう仕事ですので、そうした大臣としての役割に万が一でも支障があるような、そういうことは無いようにしたいと考えております。
(問)フリーランス記者の上出と申します。
 今のに関連するんですが、今の代表選のことに関してはコメントできないということなんですけれども、在り方としまして、政局中心になっている今のマスコミ報道なんかを見た限りでは、どうも原子力の今の安全の問題よりも、違う問題がいわゆる争点になったり、せっかく今、細野大臣が頑張っている部分がちょっと弱くなりそうな懸念もするんですが、そういうことを含めて、代表選の中での原発問題、国民としっかり向き合った形でやっていくということについての御所見をお聞かせいただけますでしょうか。
(答)そうですね、まだ候補者が出揃ったわけではありませんし、何か候補者間の論争が行われているわけではありませんので。私は、原子力発電の安全の問題についての、代表選挙の候補者の皆さんの関心が低いとあまり思っていないんです。後は、それぞれの候補者の皆さんが様々な論争をされるのをしっかり私も見ていきたいとは思いますね。ですから、代表選挙自体が、被災者の皆さんや、今非常に苦しい思いをされている皆さんからどのように見られているのかというのは、非常に私も気になっておるんですが、論争するのであれば、やはりそういう被災者の皆さんの関心なり懸念に応えられるような、そういったことがしっかりと議論されるのが望ましいとは思いますね。ですから、御指摘はごもっともですので、そういう論争が行われることを期待したいというふうに思います。
(問)時事通信の神田です。
 次の政権になってどうなるか分からないわけですけれども、細野さん御自身の御希望として、原発担当相というポストそのものの今後についてということと、細野さんの事故への関わり方について、御自身の御希望というものが何かありましたら、お聞かせいただけますでしょうか。
(答)それは、個人的には、この問題に3月11日から関わってきましたので、何とか事故を収束させたいという思いを持っていますが、人事について何か私が言うというのは、適切ではないというふうに思いますし、申し上げるつもりは全然ありませんので。私の今与えられている役割は菅政権の続く範囲内だと、その中で自らがやれることを全てやり切ると、そういう思いでやっております。
(問)原発担当相という大臣ポストが原発の収束を図るという、この仕組みについてはどういうふうにお考えですか。
(答)そこも新総理が決めることですね。これまでのいろんな経緯も踏まえて判断をされるでしょうから、そこについて、特に私のほうからコメントはありません。
(問)TBSの峠田です。よろしくお願いします。
 代表選に関連してなんですが、今、立候補を表明している候補も含め、小沢さんの処分をどうするかということが論点になるかと思うんですが、これが代表選の一つの論点になること自体どう思われるかということをお伺いできますでしょうか。
(答)先程も質問にお答えしましたけれども、この会見は閣僚として受けておりますので、代表選挙の個別の、例えば争点であるとか候補者についてのコメントは差し控えさせていただきます。
(問)河北新報の石川と申します。
 警戒区域内で相当長期間、元に戻れない方が出てくるというような話が出ているんですけれども、その相当長期間というのは、どのぐらいの想定なのかが今よく見えなくて、避難している方も困っていると思うんですけれども、大体のめどみたいなものはどれぐらいを見ておられるんでしょうか。
(答)金曜日から土曜日にかけまして、除染に関する緊急の基本方針を出しますので、その中である程度除染についての目標であるとか、まあ、見込みとまではなかなか言い切れませんが、方針を示す予定にしております。そうした方針と、今明らかになっている放射線の量を両方見比べれば、およその、大体の目安というのは、それぞれの地域で見えてくると思うんです。ですから、それが一つのベースにはなります。
 ただ、除染は、これはやればやるほど効果がありますし、そこは政府としては全力で取り組むと強い決意を持っておりますので、できる限りその期間を短くして、多くの皆さんに帰っていただく。そのために全力を尽くしたいというふうに思っておりますので、そこで皆さんが、できるだけ希望を持って前に進んでいただけるような努力を今はしたいと、皆さんに失望を与えることがないような形にできるだけ持っていきたいというふうに思っています。
(問)西日本新聞の吉武です。
 先程の代表選の確認なんですが、御答弁の中で、自分なりの覚悟を決めていると、自分の考えに基づいてというようなくだりがありましたけれども、これは御自身の中で特定の候補をもう定めているというふうに受け止めていいんでしょうか。
(答)そこはご想像にお任せします。

(以上)