末松副大臣記者会見要旨 平成23年6月15日

(平成23年6月15日(水) 15:38~15:57  於:消費者庁6階記者会見室)

1.発言要旨

 まず最初に、生食用食肉に対する緊急監視の結果が厚労省から公表されたということで、今も記事にもなってますけれども、5割と非常に結果が低くて、憂うべき状況だなということでございまして、我々のほうでこの衛生基準通知の表示基準、これに適合してない789の施設につきまして、都道府県等において引き続き必要な監視、指導が徹底的に行われるように、消費者庁として求めていくことといたしました。
 今お配りさせていただいている資料は、これが消費者庁の食品表示課長から都道府県、あるいは保健所設置市、あるいは特別区、こういったものに対して、この厚労省だけじゃなくて、消費者庁からも直接こういったものをお願いするという形にしております。もちろん厚労省等について、しっかりとここはやってきているところでございます。
 それから、あと加えて6月下旬に夏季一斉取締りとして、重点的な監視指導を大体年に2回やっていますけれども、6月下旬、これにおいてしっかりと表示全体についてやっているんですけれども、生食に対しても注意喚起を再度行うと、こういうことを徹底していきたいと思っております。
 それから、生食用食肉の表示基準の策定スケジュールでございますけれども、今厚労省において、規格基準が今年の10月1日に施行できるよう検討されているわけでございますけれども、消費者庁としても、この食品衛生法の基づく表示基準を策定すべく、7月6日の消費者委員会食品表示部会において、表示基準案を審議していただけるよう準備を進めているところでございます。
 この表示基準の具体的概要につきましては、今後策定される厚労省の規格基準案を踏まえて検討することになりますけれども、いずれにとっても、消費者にとって分かりやすい表示基準としていくとともに、その内容について広く消費者への周知に努めてまいりたいと思っております。
 それから、あと国センの問題についてでございますけれども、6月10日に国民生活センターの在り方の見直しについて、消費者委員会から御意見を頂きました。これにつきまして、消費者委員会で継続的にずっと議論が行われていたとは、なかなか私自身もちょっと承知してなかったんですけれども、ごく短期間の間に御意見をまとめていただいたということで、その御意見については尊重していきたいと思っております。
 ただ、この御意見の内容につきまして、タスクフォースの中間整理を一切否定するとか、そういうことではなくて、懸念される点について、更なる検討を求めていくべきだということを言っておられるということも我々は認識しておりますので、昨日もタスクフォースが開催されて、各方面から意見や懸念について引き続き検討を深めるために、この17日、あさって開催されます消費者委員会に、消費者庁と国民生活センターがともに出席をいたしまして、意見交換を行っていくということですね。
 それから、タスクフォースの場で更にオープンにして、そこで主張されたりとか、提案されたりとか、そういった席でこの消費者団体とか事業者団体、自治体の声、特にパブコメで経済団体のそういった御意見頂いたところをお呼びをして、そこでフルオープンの中でこの消費者庁、国セン、消費者委員会の方が来られるのであれば、それはそれでいていただいて結構でございますし、そういった中で、消費者委員会のその御意見を踏まえた形で、なお一層これについて広く審議をしていくということにいたしております。
 そして、大体おしりはどうなんですかという話ですけれども、閣議決定で示されました夏までに結論を得るという方針には変わりございません。どのくらいの時期かといいますと、大体7月中がめどという形で最終的な取りまとめをやっていくということにしていきたいと思ってございます。
 それから、3番目のテーマでございますけれども、ここに「食べて応援しよう!」消費者フォーラムというのがございまして、これを7月12日に川崎市において第1回目の消費者フォーラムを開催することとなりました。
 これは風評被害とか、こういったものに対して、しっかりと被災地のこの生鮮食料品、あるいはまたそういった産物を応援していこうじゃないかと、そして消費者団体等、しっかりとそういったものを食べて応援していこうということですから、それを幅広くできれば普及したいというふうに考えております。
 川崎市長が福島県出身者なんですね。我々の声に応えていただきまして、これはやろうじゃないかという形になりましたものですから、第1回目を川崎市でやらせてもらう。
 このフォーラムでは、東京都とか神奈川県、埼玉県、千葉県、こういった南関東、あるいは北関東も含めて、消費者団体などに集まっていただきまして、あるいは公的な方々にも集まっていただきまして、実際に取組を行っているベタープラクティス、ベストプラクティス、こういったことを紹介しながら、この意見交換を行って、そしてこの意欲を持って、この「食べて応援しよう!」という被災地応援の一環にしていきたい。
 もともと農水省さん、こういうことをやっておられましたけれども、我々消費者庁も農水省と一緒になって、消費者団体を是非こういった形で、より前にステップとして前進していただくということ、それを我々としてもやっていくと、ここに我々の意欲が表れているということを是非御承知おきいただきたいと思います。
 是非皆さんも御出席していただいて、実際にこの熱気を感じていただきたいと。我々もいろいろな今プロジェクトを用意をし始めているところでございますので、是非皆さんのほうから何か、こうやったほうが燃えるんじゃないのというふうなアイデアがございましたら、是非御紹介いただきたいと思います。
 それから、私の福島の出張というのがございまして、6月19日の日曜日に、国会の御承認をいただければの話なんですけれども、今このプロセスの最中なんですが、御承認いただければ、福島へ福島市、伊達市、相馬市、南相馬市に出張してまいります。
 相馬市長というのが私はずっと親しい方なので、立谷市長さんとまた本当に今までの被災地における問題点とか、これから消費者庁の観点からどういったことが必要かと。並びに例えばこの障害者施設とか、そういったものの視察もしてまいりますし、また今調整中ですけれども、仮設住宅についていろいろな問題がどうなっているかというのも含めて、意見交換をしてまいります。また、JAの直売所を視察したり、あるいは観光農園の開園式に蓮舫大臣の代理として出席してきたいと思います。
 それから、今皆さんのほうに、またお手元の資料で23年度、食育なんですけれども、推進ボランティア表彰というものの受賞者が決定をいたしたところでございます。その中で、ちょっと皆さんの関心をひいて、もしよろしかったら食育の関係でちょっと記事を一発打とうかなと思う方がおられたら、このパンフレットに例えば村田さんとか、あるいは十符(とふ)の里農産物直接所ふれあい館とか、夢みるみどりの探検隊とか、やきつべの里フォーラムとか、こういう具体例が結構書かれていまして、こういう食育についての取組、今非常に日本全国食育というのが大事だというふうなことが認識され始めました。もちろんヨーロッパとかアメリカなんかは、非常にそこは食育についてもかなり進んでいるんですけれども、日本もそういった意味で地場の方々の取組、今後是非皆さんそこを御関心を持っていただいて、世の中に紹介していただきたいと思っております。
 もしそこで御関心があられるという方は、我々としても協力をしていきたいと思いますので、是非そこはよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 それで、大体毎年6月が食育月間なんですね。でございますので、今度6月18日の土曜日、19日日曜日に第6回食育推進全国大会というものを三島市で開催いたします。
 東日本大震災によって、食の大切さとか、食の安全とか、そういったものを始めとする食育の取組、これがまた一段とここはアピーリングな季節になってくるわけでございますので、そこの様々な催しをやっていくことにしておりますので、この一環の記事の材料として是非お使いいただきたいと思います。そういう意味で、食育推進ボランティア表彰もその大会でやられるわけでございます。
 ちょっと紹介すれば、例えば北海道でそれぞれ社会科とか家庭科の教諭をしていた御夫婦が退職後、それぞれの専門性を組み合わせて食育推進活動を行っている事例とか、あとは被災地である宮城県利府町で農産物直売所が町内の保育所を対象とした食育をやっておられたり、給食用食材の提供を行って、震災後も活動を行っている事例とか、結構地道ですけれども、そこはなかなか貴重な材料がございますので、是非そこを記事としても注目していただきたいと思います。
 一応私のほうからは以上でございます。

2.質疑応答

(問)朝日新聞の稲垣です。
 生肉のことなんですけれども、昨日厚労省が出した要請と今日消費者庁が出した要請で違う部分はあるんでしょうか。
(消費者庁長官)もちろん基本は同じなんですけれども、消費者庁は直接表示のところを所管していますので、表示ということを前面に出した通知になっていますが、基本的な内容は同じです。
(問)同じ内容のものを消費者庁側が一日おくれで出すのは、何か理由があるものなんですか。
(答)今言ったように、我々管轄は表示なんですけれども、複数のところからそこはきちんとしてくれという、ある意味で重ねてというところがありますけれども、そこは極めて世間的には重要なので、いろいろと重ねて言うところに私どもは我々としても必要だなと思っております。
(問)国センのことなんですけれども、夏までというタイムリミットは変えないというお話でしたけれども、夏まで議論を続けて、最終的に消費者委員会の理解や納得が得られない場合は、これはタスクフォースの結論で最終的に押し切るという形になるんでしょうか。
(答)おどろおどろしい言い方したらあれなんですけれども、我々として消費者委員会のあのコメントをいただきました。そこで、そこはちょっともう少し議論が十分ではないんじゃないのと、そこはもう少し平場で関係者を多くして、そこで議論すべきなんじゃないですかと。だから、この我々のとりあえず中間的な結論に対して、彼らが反対しているとか、そこまではいってないと思っております。
 したがいまして、いただいたご意見はさらに我々として真摯に受け止めて、それに沿った形で議論を更に拡大、展開していくということ、そこに尽きるんじゃないかと思います。その結論がどうなるかというのは、我々もちょっとそこはよくわかりません。でも、おおむねそこで大体理解が得られたという話であれば、そこであえて消費者委員会がそこにまた我々の考えている方向と違った結論をやっていくということは、有り得ないと思います。それは彼らも参加しながら、ずっと議論を一緒になってやっていくわけですから、そこはおおむね一定の結論にもなるんだろうなと私は今そう考えています。

(以上)