蓮舫内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成23年6月10日

(平成23年6月10日(金) 8:53~9:02  於:消費者庁6階会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 私から、まず御報告がございます。
 本日の閣議において、「障害者白書」及び「自殺対策白書」を閣議決定いたしました。障害者白書については、最近の動向として、障害者制度の改革に向け、障害者制度改革推進会議における検討を踏まえまして、障害者基本法改正案が国会に提出されたことなどを紹介しております。また、各府省において進めている障害者施策の動向、それとともに、東日本大震災で被災した障害者の方々への主な緊急支援などを紹介しています。
 また、併せて閣議決定した自殺対策白書でございますが、年間の自殺者数が13年連続して3万人を超えて、依然として厳しい状況にあることを紹介しております。また、国や地方公共団体等の取組についても紹介しておりまして、こうした先進的な取組が全国に広がるよう支援をしていきたいと思っています。
 なお、これは速報値なんですが、本年5月の自殺者数が3,281人となりました。これは前年同月に比べて17.9%増加をしております。1月からの累計で見ると、速報値で1万2,806人、前年同時期に比べて約3.8%減少しているんですが、5月の一月だけで前年同月よりも約18%、残念ながら自殺された方が伸びたというのは、これは深刻に受け止めたいと思っております。
 今、経済社会総合研究所に置いた分析班において、地域が都市部というような特徴は見て取れるんですけれども、一体どうしてこんなに残念ながら伸びてしまったのかというのを詳細に分析を行って、適切な対策をとっていきたいと考えております。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)読売新聞の金杉です。
 厚生労働省が全国自治体に生食用食肉の緊急監視を要請したということで、既に東京都で結果を独自に公表していて、8割ぐらいが衛生基準を守れていなかったのではないかという結果が出ていると。厚労省の分析は、先日、大臣もお話ししたように、まだ分析は終わってはないと思うんですが、東京だけではなく、全国でも似たような状況が予測されると思うんですけれども、それに対して改めて見解というか、お考えがあれば、お聞きしたいと思います。
(答)まだ東京都の部分しか出ていないと承知をしておりますが、基本的には厚生労働省で厳しく指導を徹底していただくというのを、消費者庁担当の私からは強く要請し続けるべきだと思っています。その上で、やはり都道府県が適切な監視体制というのをとっていただいて、食の安全というものを国と地方自治体が共になって守っていくものだと思っています。
 御指摘の部分の実施体制の調査の報告が、6月5日を締切りに厚労省に上がっておりますので、今、その分析を進めていると伺っています。できるだけ早く分析を進めていただいて、その情報全てを私どもに提供していただき、私たちとしても、消費者の安心・安全に資するために、情報は出していきたいと思っています。
(問)もう一点、別の件で、福島県郡山市で出荷制限中のブロッコリーが出荷されていた件で、千葉県香取市のホウレンソウにつき消費者庁が独自に現地調査なんかを行っていますが、今回はどのような対応を考えているんでしょうか。
(答)基本的に、香取市の件を受けて、他の県ではどういう形の流通経路、あるいは出荷制限、摂取制限がどのように守られているかというのを、他の県も含めて調査をして、まだこれまとまっていませんが、急がせています。その部分が出たときに、恐らく今回のブロッコリーのことも、併せてどこが問題だったのかというのが分かると思っていますので、改めて、まとまったら発信したいと思っています。
(問)大臣、おはようございます。フジテレビの羽山です。
 すみません、ポスト菅総理に、野田大臣の名前が有力視という見方が出ていますが、こうした党内の動きについて、大臣としてどのように考えますか。
(答)全く関知していません。
(問)逆に、野田大臣が今後、代表として、もしなったとしたら、代表としてどういうふうに見られますか。
(答)菅内閣の一員として、行政刷新、消費者、食品安全を、この職責を全うしたいと思っています。
(問)テレビ朝日の辻井ですけれども、菅内閣の一員として、野田さんの財務大臣としての仕事ぶりというのはどのように評価なさっていますか。
(答)評価というのは、やはり国民の皆様方にしていただけるものだと思っています。一緒になって、同じチームとして、全力で職責を全うしていると思っています。
(問)すみません、全く別件なんですけれども、大臣が所管している公取委員会の件で、ゲームサイトのモバゲーに対して、グリーの取引を妨害したということで排除措置命令を昨日出されましたが、それに対する受け止めをお願いします。
(答)当然、競争というのは適切になされなければいけませんので、その部分においては、公正取引委員会が適切な法執行を行ったと認識しています。
(問)TBS岩田と申します。おはようございます。
 静岡県で、製茶からセシウムが検出されたということなんですが、その受け止めをお願いします。
(答)非常に残念だと思っています。今、静岡県知事のほうで、正に出荷の自粛という措置を執っていただいており、かつこれからモニタリング調査というのも行っていただけるものと期待しておりますので、私としては、引き続き安全なものしか市場に出ないように、しっかり県とも連携をとっていきたいと思っています。
(問)事実関係については、どういう御報告が上がっているんでしょうか。
(答)事実関係としては、製茶から、民間の調査によるものですけれども、我々の暫定基準値を超える放射性物質が出たという数値が来ています。
(問)朝日新聞の三輪です。自殺の件でよろしいでしょうか。
 まず、5月の自殺者数が増えたというのは、一つはこれは震災の影響が出ていると考えていらっしゃるのかどうかというのが一点と、もう一点、分析班なんですが、この分析班の結果というのはいつ出る予定なんでしょうか。
(答)本当に一人一人の尊い命だと思いますので、その理由について、私の所感というのを述べるのは、ちょっと控えさせていただきたいと思っております。ただ、今回、自殺者数が増えた地域というのが、東京、埼玉、愛知、福岡などいわゆる大都市に寄っている傾向が読み取れるんですね。大都市としては、やはりその要因というのは、どうしても複合的なものがこれまでも多かったものですから、そこを正に分析班で詳細な調査、分析をしてもらいたいと思っています。
 いついつまでにというのは、なかなか言うのが難しいんですけれども、どうしてもこういうときはできるだけ早くという指示は出すんですけれども、ただちょっとあまりにもプラス18%の伸びは看過できませんので、これは早急な分析を行ってもらいたいという指示を出しています。

(以上)