与謝野内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成23年2月4日

(平成23年2月4日(金) 8:36~8:55  於:院内内閣記者会3)

1.発言要旨

 閣議は案件どおりでございました。

2.質疑応答

(問)昨日、新日鉄と住友金属が合併に向けた検討を開始するということで発表がありました。鉄鋼生産で第2位となる見通しなのですが、御所見をお願いいたします。
(答)世界の鉄鋼業界というのは、非常に大きな会社が属しているわけですから、日本の鉄鋼会社がある程度のスケールを持って世界的な競争力を持つということは、非常に大事なことであって、そういう意味では、この合併は大変喜ばしい歓迎すべき案件だと私は思っております。
(問)社会保障の集中検討会議の人選についてなのですけれども、野党は柳沢さんの起用ですとか自民党時代の会議の有識者の起用に対して、何のための政権交代だったのかというような批判の声も上がっています。この批判への大臣のお考えというか、反論等がありましたらお願いします。
(答)柳沢さんは、柳沢さん自体が非常に優秀な方であると同時に、私は長い付き合いの間で、彼の見識には全幅の信頼を置いています。政界を引退されているとはいえ、彼の持っている財政、税制、社会保障に対する知見や抱負をここで活用するということは、大変大事なことだと思っております。党派というスクリーンを通じて柳沢さんを見ていただくのではなくて、やはり彼の持っている素晴らしい経験と知識が日本の社会に役立つかどうかという点で御判断をいただきたいと思っています。
(問)直接の所掌ではないので恐縮なのですけれども、今、大相撲の八百長の件が社会的に非常に問題になっているのですが、何か御所見があればお伺いしたいのですが。
(答)私は、多分、相撲界全体の話としてとらえるよりは、当面は八百長をしたと言われ、これに加担した人たちを、まずきちんと処分するということから始めて、一歩ずつ相撲協会の体質改善を成し遂げていってもらうことが大事であって、これだけのことをすると信用を取り戻すのは大変だと思いますけれども、時間がかかっても相撲の世界に対する信頼を取り戻すために、一歩ずつきちんとやっていただきたいと思っています。
(問)今度の土曜日に、幹事委員以外の委員を発表される予定だと思うのですが、どういう人選を心がけていらっしゃるのか、今のところの検討状況を教えてください。
(答)色々な方から、女性の代表が少ないと言われていますので、女性の方にお願いしているところでございます。
(問)委員を分科会みたいに分けるような、前回の会議のようなやり方をするのか、それとも、もうちょっとアドホックな形でお願いするのか、イメージとしてはどういうふうに。
(答)全部が委員で参加されると。ただ、幹事委員というのをつくりましたから、最終的に論点の取りまとめとか、そういう作業は幹事委員が中心になってやって、また全体の方にお話しするということで、そういう構成になっています。
(問)明日の段取りですけれども、明日の会議の進行ですけれども、基本的に非公開という形でよいのか。あと、明日の流れ、例えば意見発表とか、そういうものがあるのか、その辺を教えていただけますか。
(答)明日は、まだ内容に立ち入らないので、いわゆるテレビでの同時中継的なことはやらないのですが、会議のすぐ後、私がきちんと記者会見をして、皆様方にお話ししたいと思いますし、また議事要旨も遅滞なく発表させていただきたいと思っています。明日話す内容は、まず大体の作業のスケジュール、それから全体のスケジュール、こういうことプラス、前回発表した以外の委員の方の御承認を得るということです。
(問)全体のスケジュールで、明日の集中検討会議で、4月までに一つの結論を出すということですとか、税の議論もやはり集中検討会議でやるということになるのですか。
(答)当然、まず社会保障の話をやって、これを税の話に進める。社会保障制度自体の話が終われば、当然、次は税の話になっていく。
(問)では、集中会議でやると。
(答)そうです。
(問)集中検討会議で、4月を目途に各党や民間の案を集約したものをつくるということがあって、それと別個に、厚生労働省の社会保障検討本部でも、社会保障改革に関する具体案をつくると言っていますけれども、これは結局、形としては別個になるのか、一緒になるのか。あるいは別個であるとしたら、どういうふうにリンクしていくのでしょうか。
(答)社会保障の出発点というのは、コンセプトから出発するわけです。厚労省にも、非常に標準的な案をつくっていただく。厚労省が、年金・医療の専門家として、こういうものがベストだよと、御自分たちの信念は提示していただくという必要があって、その上で政治家や有識者が考えるものも出てくるのです。それは、やはりみんなで比較衡量する必要があると思っています。
(問)先ほど、閣議室で玄葉大臣と少しお話しされていたようですが、何のお話だったのでしょうか。
(答)テレビに出てくださいというお話をしていました。
(問)玄葉さんが大臣に、テレビに出てくださいと言ったのですか。
(答)私が。
(問)一緒に。
(答)一緒にではない。よく見ていますね。
(問)昨日の国会審議で玄葉大臣が、4月までの集中検討会議の案を複数案まとめるみたいなことをおっしゃったと思うのですけれども、まだ具体的なまとめ方とかは決まっていないかもしれないのですが、複数案、幾つか案を出すみたいなことも検討されるのでしょうか。
(答)複数案というのは、これが案なのだけれどもこういうオプションもある、こういうオプションもある、あるいはここにこれをつけ加えるかどうかという選択もあるという意味では、常にがちっとしたものではなくて、この辺は検討する余地がある。そういう意味では、オプションというのは選択する部分は当然出てくると私は思っています。自然な話です。
(問)そうすると、違う考え方でA案、B案、C案、そういうことではないですね。
(答)そういう意味では、多分ないと思います。やはり、背骨のところはしっかりしたものだと思います。
(問)先ほど、玄葉大臣に、テレビに出たほうがよいとおっしゃられたということなのですけれども。
(答)出たほうがよいというのではなく、出演をお願いしたのです。
(問)出演をお願いした。それは、自分のBS11の。
(答)ではなくて、ほかのテレビ会社が、この、税・社会保障改革シリーズ、5回シリーズをやるというお申し出があったので、1回は私が引き受けたのですけれども、あとは財務大臣、厚労大臣、玄葉大臣に。
(問)玄葉大臣は、要するに政調会長の立場として出られたほうがよいというふうにお考えになるのか、国家戦略担当大臣として出られたほうがよいのかというのは。
(答)両方ですね。
(問)それは、やはり党側の年金プランが、いまいち今、国民に見えなくなっているというのをお感じに。
(答)いや、そうではなくて、やはり政治家として、政調会長として見た場合、どうだという問題もあるし、玄葉大臣は与野党協議も、当然、責任者というか、政調会長としてのことがありますので、そういう点で御発言になると思います。
(問)先ほど、各党とか新聞社の案などを、まず第1フェーズで聞いてということだと思うのですけれども、民主党の調査会のほうは、むしろ与謝野さんたちの検討よりも前に、自分たちはまた独自に検討したものを出したいとおっしゃっていまして、そうしますと、与謝野さんがおっしゃる第1フェーズの間には、民主党の案みたいなものは、調査会からはあまり出てこないのではないかなと思うのですけれども、そこら辺はどういうふうに民主党の調査会の案というのと与謝野さん達の検討をすり合わせようと考えていらっしゃるのか教えてください。
(答)そういう作業を急いでくださるのであれば、これは大歓迎で、そういう民主党内の作業と同時並行で、ヒアリングのほうは予定どおり進んでいくと思います。
(問)マニフェストの修正に対する議論が、今、高まっているのですけれども、改めての質問になってしまうのですが、今回の一体改革の中で、大臣は、やはり大幅な修正が必要と考えるかというのと、あとは野党側から、もうマニフェストが形骸化しているという批判も出てきているのですけれども、こうした声を大臣としてはどう受け止められるかという2点をお願いします。
(答)残念ながら、私はそれを判断する立場にないです。
(問)先ほど、厚労省から出てきた案と政治家と有識者の案を比較衡量するということなのですが、比較衡量というのは集中検討会議のほうでされるのですか。
(答)もちろんそうです。厚労省には、思いの丈を全部入れた案をつくっていらっしゃいと言ってありますから、彼らは彼らの信念、使命感でちゃんとしたものをつくってくると思いますよ。

(以上)