玄葉内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成23年6月17日

(平成23年6月17日(金) 9:40~9:52  於:内閣府本府5階522記者会見室)

1.発言要旨

 本日は、閣議に先立ちまして、2つ会議がございました。先ず、二重債務問題に関する関係閣僚会合がございました。一定の政府の方針が決定されたところでございます。中小企業及び農林水産業向けの対応で、旧債務、新債務それぞれ、これまでの対応に加えて、新たな部分が幾つか加わりました。さらに、個人住宅ローン向け対応、また、金融機関向け対応ということで整理をしながら、政府の一定の方向、方針が固まりましたので、現在、自民党、公明党と3党で実務者協議をしております。その中で合意できるものだけでもしっかりと国会を通して被災地、そして被災者の皆さんの期待に応えていかなければならないと考えております。
 その後、政府・与党社会保障改革検討本部の第4回の成案決定会合がございました。これまでの民主党、あるいは国民新党も一部そうですけれども、調査会などで出ていた意見を踏まえて、修文がかなりの程度されてございます。例えば、国と地方の関係、マクロ経済の関係、あるいは引き上げの実施の時期の前提といったことについての修文がなされたところでございます。まだ、これでよしというところまで行っておりませんけれども、本日、民主党の調査会を2時間行った上、場合によっては週末の調整、あるいは来週早々のそれぞれの会合等々で激しく議論が交わされるものと考えております。
 その後の閣議については、特に御報告することはございません。
 なお、本日10時半から3党政調会長会談がございます。特に今日は文書でこちらから提案をさせていただくことになっているところでございます。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)3党政調会談に関する子ども手当について、お聞きします。所得制限については、自民党、公明党にとっても理念に近いもので、譲れないという声が向こうの方からもあるのですけれども、妥協点を今後、どのようにして探っていくお考えかお聞かせください。
(答)すべての子どもの育ちを社会全体で応援するというのは、まさに民主党の子ども政策の理念でございます。チルドレン・ファーストということも申し上げてきました。未来への投資ということも申し上げてきました。特にヨーロッパなどと比べると、家族関係支出が著しく低かった我が国が、子ども手当によって若干改善をしたという経緯があります。これまでどうしても子どもに目を向けなかった日本の政治が、初めて民主党政権になって子どもに本格的に目を向けるようになったということで、私は率直に評価していただきたいという思いが常にございます。
 残念ながら、野党との協力がなければかつての児童手当に戻ってしまうという現実を踏まえて、特例公債法案について、どういう交渉を行っていくのか、私なりの獲得目標を念頭に置きながら交渉に臨みたいと考えております。所得制限に関わる部分については、先ほど申し上げたような理念に関わる部分でございますから、私としては大切にしたいと考えております。
(問)政府税制調査会を社会保障と税の一体改革の原案に対して意見を述べるということで4回開催したと思うのですけれども、結論としては、一体改革に対するイエス、ノーというのを明示できませんでした。五十嵐財務副大臣も会見で、明示できなかったことは非難されても仕方がないとおっしゃいまして、政府税調というのは税に関することを決定する場だと思うのですが、それができなかったと言うと言い過ぎかもしれませんけれども、その点に関して税調会長代行としてはどうお考えになりますか。
(答)昨日は3党政調会長会談と重なったものですから、政府税調に出ておりませんので、具体的な議論の経緯は十分承知しておりません。基本的には社会保障改革案に対する意見ということで、本日、政府税調の野田会長から成案決定会合に御報告があったところでございます。いずれにしても、成案決定会合での議論を経た上、政府・与党の検討、合意を経ますし、国民新党とのプロセスもあると思います。さらに、閣議決定と、乗り越えなければならないハードルはまだまだあると思っています。その中で消化されていくべきものかと思います。
(問)ここに来て再び内閣改造という話も出ているのですが、復興担当相の設置も含めて、大臣のお考えがあればお願いします。
(答)閣僚の人事について、私が申し上げることは適切ではないと考えているところでございます。特にコメントはありません。復旧・復興に、私も含めて、それぞれの立場でそれぞれの職務に誠実に向き合っていくことが今は求められていると思います。
(問)この前の閣僚懇談会で、菅総理が1.5次というか、2次補正予算の編成を指示しましたけれども、大臣は政調会長でもあるので、政調の議論も必要になろうかと思いますが、提出までのスケジュール感はどのようになっていますか。
(答)党内プロセスを経なければいけないと思っています。3次補正が大型の本格的な復興予算になるという位置付けである一方で、2次補正については最初から具体的に総理指示があったところであります。ただ、それでもなお、現場をよく知る各国会議員から、どうしても緊急に2次補正に盛り込まなければならないという意見があるのではないかと想像しております。そのことも含めて、党内プロセスを経て、盛り込むべきは盛り込むという姿勢で臨みたいと思っています。
(問)以前もお伺いしましたけれども、編成した内閣が成立まで見届けるべきとお考えでしょうか。
(答)それはわかりません。

(以上)