玄葉内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成23年6月14日

(平成23年6月14日(火) 8:33~8:42  於:院内閣議室前ぶら下がり)

1.発言要旨

 本日の閣議では、菅総理から、財務大臣に補正予算の編成の指示をしたというお話がございました。その中身は、この間、総理が視察に行かれて、例えば、漁港の製氷施設の予算などについて、1次補正で積み残したというお話がありましたけれども、そういった積み残しの部分や、二重ローンの問題といった、特に急ぐべき予算について、1.5次補正と言うのかもしれませんけれども、編成に入りたいという指示をしたということでございました。
 私からは、特に民主党の方では、地方自治体の復旧状況のスピードが多様ですから、早いところにもきちっと対応できるような、使い勝手のいい交付金のようなものをしっかりと考えていくべきではないかというお話をさせていただきました。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)昨日、国と地方の協議の場があったと思うのですが、その中で地方側から社会保障と税の一体改革について、今の進め方だと反対せざるを得ないというようなお話があったかと思うのですが、ここから20日まで時間がない中でどういう形でまとめられるのがいいのか、大臣のお考えをお聞かせください。
(答)昨日、国と地方の協議の場が正式に初めて行われました。これは長年の念願だったわけです。この場をやはり形式的なものにせず、実質的なものにしていくことが極めて大切だと思います。この間も意見交換はしてまいりましたけれども、これから分科会という形なのか、もっと事務レベルで詰めるところを詰めるのか、地方自治体はパートナーですから、そのパートナーである地方自治体に少なくとも一定の理解が得られるような仕上がりにしていかなければならないと考えています。
(問)補正予算についてですけれども、現時点で規模感はどれぐらいだと大臣は考えていらっしゃいますか。
(答)先ほどの議論の中では、復興財源について、与野党で合意を得るというようなものは本格的な復興予算に回し、今回はそれ以前のいわば1次補正で積み残した部分について、まとめようということであります。まだわかりませんけれども、1次補正よりは少ない額になるのではないかと思います。
(問)1.5次補正というのは、首相が言われたのですか。
(答)いわゆるというところだと思いますけれども、1.5次補正という言葉を使われていました。
(問)提出の目途はどのぐらいをお考えですか。
(答)いずれにしても来月だと思いますけれども、まだわかりません。ただ、事務的に時間のかかる部分もありますから、どうしてもそうなるのかなと推測はいたします。
(問)そうしますと、会期の延長も必要になってくると思うのですが、会期の延長はどれぐらいでしょうか。
(答)補正予算の編成作業もしっかり横目でにらみながら、最終的に幹事長、国対の方で、しっかりと与野党で話し合っていくのではないかと思っています。
(問)菅総理の退陣時期との兼ね合いですけれども、2次補正をやる場合というのは、どなたが成立までやるということになるのでしょうか。成立まで菅総理の下でやるということになるのでしょうか。
(答)それを私が申し上げるのは適切ではないと思います。いずれにしても編成の指示がありましたので、しっかりその指示に従って、それぞれが誠実に職務を遂行することが大切だと思います。
(問)退陣表明から2週間弱経ちまして、党内のみならず、閣内、官房副長官からも、退陣論が出ています。こういった状況をどうとらえているか、党幹部も兼ねている大臣として御見識というか、御見解があればお願いします。
(答)私は全くぶれていないと思いますけれども、総理が常識的なところで退かれるということを御自分でおっしゃったわけですし、そのことを幹事長も担保されているわけですから、その線でしっかりと、官邸はもとより、それぞれが心を合わせて、前に進めていくことが大切だと思っています。
(問)財源は赤字国債の発行を想定しているものなのでしょうか。
(答)それも現時点ではまだこれからでございます。いろいろな知恵はあり得るかなとは思います。
(問)総理退陣を前提として2次補正の編成をスタートしたということですけれども、今回の1.5次補正の編成に入ったというのは、その条件をクリアすることになるのでしょうか。
(答)いずれにしても、先ほども申し上げましたように、常識的な線でということは御本人もずっとおっしゃっているわけですし、復旧・復興について、一定の区切りということをおっしゃっているわけですから、その辺りは自ずからというところではないでしょうか。
(問)一つの区切りにはなり得るということでしょうか。
(答)それは1つの考え方ではあると思います。
(問)賠償スキーム法案ですけれども、総理が認定されたということでよろしいでしょうか。
(答)そのように考えていただいて結構です。
(問)関連して、自民党などが政府立て替え払いの議員立法を提出する動きがあるようですけれども、この必要性と、それから賠償の支払いなどの財源については、いわゆる1.5次補正に盛り込む考えはあるかどうか、お伺いします。
(答)実は、このスキーム案が固まったときに、政府による立て替え払いの検討も必要ではないかという意見が民主党内からも出た経緯がございます。簡単に言えば、このスキームに関する法案がすぐ国会を通るということであれば、立て替え払いは必要なくなると思うのですけれども、仮にこのスキームに関する法案について、与野党で考え方が違って時間がかかるということになれば、やはり立て替え払いというのも現実味を帯びてくるのではないかと思っています。いずれにしても被災者、被害者の救済が第一でありますから、その点から判断をしていく必要があるのではないか、与野党で話し合っていく必要があるのではないかと考えております。
(問)毎回伺っているのですが、代表選に向けて、玄葉大臣の意欲のほどはいかがでしょうか。
(答)私には今、やるべきことがたくさんあります。三党合意も改めてしっかり見て、クリアすべきところをクリアしていくための努力を現在しておりますし、社会保障と税もございますし、様々な問題についての整理をきちっとできるように、全力を挙げたいと思っています。

(以上)