海江田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年10月1日

(平成22年10月1日(金) 9:48~10:03  於:合同庁舎第4号館6階642会見室)

1.発言要旨

 先ほど閣議が終了いたしましたので、その閣議の中身についてお話しをさせていただきます。
 まず、いよいよ今日から国会がスタートでございますが、冒頭菅総理から衆議院、参議院の本会議において所信表明演説がございますので、その所信表明演説の中身が決定をしたところでございます。
 それから、総務大臣、厚生労働大臣から雇用に関する最近の調査の結果の報告がございました。
 総務大臣からは、完全失業率ですね、これが8月でございますけれども、5.1%となって前月と比べて0.1ポイント低下したというお話がございました。それから、総務大臣は、消費者物価指数につきましても、8月の全国の消費者物価指数が1年前に比べ0.9%の下落、そして1カ月前に比べて0.3%の上昇ということでございます。生鮮食品を除くコアの指数は、1.0%の下落、それから食料とエネルギーを除いた指数、コアコアの指数は1.5%の下落となったというところでございます。
 それから、厚生労働大臣から有効求人倍率につきまして、8月の有効求人倍率は、季節調整済の値で0.54倍ですから、前月を0.01ポイント上回ったということでございます。
 こうした、このデータを見ますと現下の雇用情勢は、やや持ち直しの動きが見られるものの、依然として厳しい状況にあるということでございます。
 あとは人事の案件と、それからいよいよ、今日から行政刷新会議も第3弾、これは昨日ですか、行政刷新会議が開催をされまして、そこでいよいよ第3次の事業仕分けが始まるというような報告もございました。
 閣議につきましては以上でございます。

2.質疑応答

(問)今日から臨時国会ということですけれども、大臣御自身はどういう方針で臨まれるのでしょうか。
(答)今度の臨時国会には、補正予算をこれから御審議いただくことになろうかと思いますので、その意味では大変大事な、これは政府にとりましても、それから経済財政担当の大臣であります私にとりましても、大変大事な国会だと思っております。その意味では、この補正予算がしっかりと議論をされて、そして国会でなるべく早く成立するように、私も全力を挙げる覚悟でございます。
(問)その補正予算を含む経済対策ですけれども、今後どうなるのか、進捗状況を含めてちょっとお願いします。
(答)これはスピード感を持って経済対策の中身を決定をして、そして補正予算にそれを反映させて、そして、その補正予算を国会で成立をさせるということでございますので、私どもは、まず党との協議をできるだけ早く行いまして、そして民主党としての案を取りまとめて、同時に野党の皆さん方とも協議をしながら、まず内容を固めると、補正予算をつくるということが大切であろうかと思っております。
(問)時期的な目途というのは、見通しは立っていますか。
(答)まず与党、とりわけ民主党との協議が必要でございますから、これを本当にできるだけ速やかにということで協議を始めるということでございます。まずそこからでございます。
(問)あと失業率と物価について、それぞれどういうふうにごらんになっているか教えてください。
(答)私が肌で感じたとおりでございまして、先ほど細かな数字をお話をいたしましたけれども、有効求人倍率が若干0.01でございますから、上向いているといっても相変わらず大変厳しい状況であるということ、それから物価も相変わらず下落が続いているということでございますから、デフレ克服、物価の下落を何としてもブレーキをかけるということ、これまでも私はその点が私の大きな仕事だということをお話をしてまいりましたけれども、そのことがこの数字でも裏打ちをされておりますので、1日も早く雇用を回復をして、そして物価の下落に歯止めをかけるということ、これが大事だと思っております。
(問)ちょっと話はずれまして、世論調査の結果についてちょっと受けとめをいただきたいんですが、産経新聞とFNNの合同調査で、内閣支持率が48.5%、前回より15.7ポイント減少しております。政党支持率では民主党は30.8%で、こちらも前回より3.8ポイント減少しています。
 一方で、今回ありました尖閣沖の事件についての政府の対応について、不適切というふうに考えられる方が70.5%に上っておりまして、この尖閣事件の対応が内閣支持率に影響したとも考えられるんですが、その辺りいかが受けとめられるでしょうか。
(答)そうですね、今回の内閣支持率の下落はおっしゃるように尖閣列島問題に対する対応、それからもう一つは、やはり前回がまさに代表選の直後ですか、あるいは最中ですか、その代表選の中で菅総理が勝利をした、あるいは勝利をしつつあるということが国民の世論と申しますか、国民の支持と結びついていたということで、前回が私は非常に高過ぎたと、実際にまだ仕事はこれからなわけですから、その意味では前回の世論調査はそういう、何と申しますか、代表選の中での動きに対する一つの期待値と申しますか、そういうものであっただけに、私はやっぱり今回のこの48.5%ですか、あるいは政党に対して30.8%ですか、こういう数字のほうが、本当は今の状況では国民世論が正確に反映されたものではないだろうかと。一言で言えば、やっぱり、きちっと仕事をやれと、それから政治にとって大切なのは、国民の命と安全と、それから国民の財産と生命をしっかり守るということが一番の基本ですから、そのことにもっと頑張れということだろうと思います。
(問)今の質問の追加なんですけれども、その質問の中で日中関係に関して、中国が経済的に重要だと思う数字が86.8%であるのにもかかわらず、今回、信頼できる国と思うという方がわずか7%、逆に、思わないという方が83.1%に上ったのですが、この数字についての御所見をいただけますか。
(答)この尖閣諸島の問題をめぐっての、この中国側の対応があり、その直後の世論調査とすれば、それこそ中国の国が、あるいは中国の政府が信頼できないと思う方が8割を超えるというのは、私は当然のことだと思っております。
 他方、その80%以上の方が、これはやはり中国との経済関係が大事だということでございますので、私はやはり中国も国際社会の中で生きていく、ここしか中国自身が成長を遂げていく道はないわけでありますから、やはりそういう国際世論というものにしっかりと中国の政府が耳を傾けていただきたいというふうに思っております。
(問)大臣は内閣支持率の下落というのは尖閣列島に対する対応というふうにおっしゃったんですけれども、具体的にはどのような、ビデオ問題とか釈放問題と色々あると思うんですけれども、どの辺にあるのか。
(答)これは、やはり非常にセンシティブな問題ですから、情報の秘匿、あるいはビデオを公開できないというような事情はあったかに思いますが、やはり情報発信というのは、日本の政府の考え方の情報発信、これは対外的、外に向かって、あるいは日本の国民に向かっての情報発信というものが、もっと必要だったのではないかなというふうに思っております。
(問)来週、日銀の決定会合がありますが、デフレ脱却に向けて日銀に期待するところを改めてお願いします。
(答)日銀に期待することは、政府と同じ方向で、そして今の課題でありますデフレからの脱却、そして雇用の最大化といったものに、できる範囲で努力をしていただきたいということでございます。
(問)先ほどの経済対策なんですけれども、大臣は以前は、与野党協議を受けてからというふうにおっしゃっていたと思うんですが、それは今回、与野党の協議はされないということに変わったということでよろしいんですか。まず与党で。
(答)まず今日、与党の皆さんと協議をいたしますが、そこでこの間にいろんな新聞報道もありますが、与野党協議はどうなったのかということもしっかりと聞いてみたいと思っております。
(問)NHKが、補正での規模、3.7兆円という報道があるんですけれども、この数字は何か根拠があるのですか。
(答)それは私に聞かれても困るわけでございまして、NHKさんに聞いていただくのがいいかなというふうに思いますが、何らそういう規模がどのくらいということについては、一切今の段階では聞いておりません。
(問)今日、CPIの発表がありまして、18カ月連続で前年同月比でマイナスになっています。デフレが長期化しているんですけれども、関連していると思うんですけれども、受けとめを。
(答)ですから、私どもの内閣がこのデフレを克服をするということは、やはり最重要課題でありますから、先ほどもお話をしましたけれども、デフレ克服、それから雇用をしっかりと拡大をするということが最大の任務だと思っておりますので、今度の補正予算、もちろんその補正予算が成立をして執行されたから、すぐにデフレがとまるというものではなかろうかと思いますが、デフレ克服に少しでも資するものをその中身に入れていきたいと思っております。
(問)研究所の所長に小野さんが御就任なさると思うんですけれども、御本人は増税による景気対策というか、ややちょっと大臣と色が違うかなと思うんですけれども、御感想というかその辺について。
(答)一昨日、御本人がお見えになりまして、挨拶でございましたから、10分ぐらいのお話でしたが、お互いに意見交換をしっかりとやろうということになりまして、幾つかお話もありまして、私もそれに対する私の意見も述べさせていただきまして、この続きはこの後やろうということになっております。
 まず挨拶に見えたので、そのときに意見交換はしたということでございます。

(以上)