蓮舫内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年11月30日

(平成22年11月30日(火) 9:15~9:27  於:第4合同庁舎6階605会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 今日は、私から2点御報告がございます。
 閣議後の閣僚懇談会で、菅総理から、先に行われました事業仕分け第三弾の評価結果等を踏まえ、内閣として一体となって平成23年度予算への反映を踏まえて行っていただきたいという指示がありました。
 なお、今日、その上で総理からは一言添えていただきまして、仕分け作業の内容について議論を行うことは当然行ってもらいたいんですが、政務三役の中では、仕分けそのものについての是非について言及する方がいると。これはきちっとしていただきたい。仕分けは内閣の意思として行っておりますので、内閣の方針を踏まえてほしいという強い要請がありました。
 あと、仕分けは内閣全体で支えて、無駄の削減につなげていきたいという、極めて私にとっては力強い発言を頂き、各大臣もこの総理の指示に沿って対応していただけるものと確信をしています。
 なお、私からも、先週の金曜日、26日の行政刷新会議におきまして、事業仕分け第三弾、再仕分けの評価結果、あるいは事業仕分けそのものには対応はしませんでしたけれども、各省庁において、これまでの仕分けの評価結果等、不十分な反映と思われるものについて、いま一度御検討いただいておりますが、23年度の予算編成過程にしっかりと反映をしていただきたいということを、各大臣、財務大臣、国家戦略担当大臣に要請をしたところでございます。
 それともう1点は、今日は第1回の「食と農林漁業の再生推進本部」会合が開かれました。今日は、実際に実現会議、副大臣あるいは各界の有識者の方たちを踏まえて、この国の食、そして農林漁業をどのように再生をしていくか御議論を頂く会議体が設置されましたが、今日、説明された今後の日程において、実現会議の会合が1カ月半に1回程度で行うと、そうすると、来年の6月をめどに基本方針をまとめると言っているんですが、日程的に考えると4回行われるかどうかというタイムスケジュールだったので、私からは、喫緊の課題である農林漁業の再生、その内容について御提案を頂ける実現会議の進め方としては、余りにも遅いのではないかという意見提案をしました。
 これは、再生推進本部の下でしっかりと引き取っていただいて、このスケジュール感も見直していただくことになったと理解をしています。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)先ほどの進め方の問題なんですが、大臣としては、どれぐらいの頻度で進めていくべきだというふうにお考えですか。
(答)頻度は、当然実現会議、あるいは推進本部と調整をして、どのような課題が出てくるかにもよるとは思うんですが、1カ月半に1回程度の開催というのは、内閣の意思として、特に総理が食と農林漁業の推進には大変強い思いを持っておられますので、もう少しスピード感のある会議の開き方が適切だと思っています。
(問)大臣の今の御発言に対して、他の閣僚の皆さんから何か御意見とか御提案というのはありましたか。
(答)特に意見はありませんが、大きくうなずいていただいていると思っています。
(問)その1カ月半にしたいというペースは誰が決めて、どのような理由でというのは、大臣、認識されていますでしょうか。
(答)今日、平野さんからも説明がありました。いずれにせよ、玄葉大臣からも話があったんですが、この実現会議を開いて、そこで決めていくというよりも、そこで提案を頂いた課題について、関係者から意見を伺ったり、あるいは副大臣で構成される幹事会をもっと頻繁に開いていくという説明はありましたけれども、ただ、いずれにせよ、この実現会議を内閣一体となって立ち上げるわけですから、そこについては、もう少しスピード感を持った対応がいるのではないかという、私からもう一度言わせていただきました。
(問)スピード感という意味では、今日、鳥インフルの会議をすぐに開かれたというところがあるんですが、いろいろ内閣の危機管理の問題が言われている中で、今回の対応、どんなふうに受け止められているか。今日の会議ではどんなお話があったのか。
(答)危機管理の対応は、その事項によって、内閣として適切に対応していると私は思っています。今回の鳥インフルエンザ対策本部の立ち上げについて、その対応はどうだったのかと評価を頂くのは国民の皆様方だと思っておりますので、私からどうかという評価をする立場にありません。
 ただ、やはり冬になりまして、気温も随分最近落ちてきておりますので、こういう鳥インフルエンザが一度発生しますと、広がりが懸念されますので、最小限に抑えなくてはならない。これは内閣として当然行わなければならないわけですし、年末を迎えて農家の方たちへの不安というものも最小限に抑えるのは当然やらなければいけないと思っておりますので、ここも全閣僚において、今後適切な対応を行っていきたいと総理も言っておりました。私もそのとおりだと思っています。
(問)このペーパーの中にあるものなんですけれども、「過去の事業仕分けの評価結果の反映が不十分と見られる事業について、広く国民に対する説明責任を果たしつつ」のところですね、どのように説明責任を果たしていくのか。
 あと、「適切な対応を行っていただく」というのは、具体的にはどのようにやっていただこうというお考えでいらっしゃいますか。
(答)合わせてお答えをしますが、基本的に仕分けの評価結果は、各省において検討していただきます。私の立場からしたら、やはり評価結果を踏まえた事業の内容に発展をしていただきたいとは考えておりますが、それでも一度各省にお持ち帰りいただいて、中身を見直して、手段の在り方を変えて、より効果的な事業の中身に変えた場合においては、その担当大臣が仕分けの評価結果と一義的にはそぐわないかもしれませんが、中身をこのように変えたと、国民に対して説明する責任を持つ。その上で、評価結果に沿った内容だという発信をしていただければと思っています。それを内閣として全体的に総理を中心に、行政刷新会議の議長ですから、調整を行っていくという意味です。
(問)最終的には総理を中心に調整を行っていくということなんですけれども、仕分けの結果と違うというふうなものが出てくる可能性は十分あると思うんですが、それというのは、この間、基本的に最終的に財務省との折衝というお話をされたんですけれども、そこら辺やっぱりやり合う中で、どういうところに落としどころというか、結果を見つけていく、その話し合いというのはどんな形で進めていかれようと思っていますか。
(答)既に仕分けの評価結果を私のところで取りまとめをしました。予算編成にどの程度反映されるかというのは、実は既に私の手を離れています。ここは、各省が自発的に見直しを、評価結果を踏まえて御議論を真剣にいただいています。その上で、財務大臣が査定という立場でダブルチェックをかけて、そして内閣としてどのような予算を上げていくのかが今作業が行われていると思うんですね。
 仕分けの評価結果に最終的に沿うてないのではないかというものが、もし仮に出てきた場合には、その担当大臣が、私並びに国民に納得できる説明ができる事業になっているものと認識しています。
(問)そうなると、大臣に何か説明していただく場を設けてもらうということになるんでしょうか。
(答)まだ具体的にそこまで考えていませんが、いずれにせよ、今予算編成が動いていますから、まだ私のもとにどういうふうになったという報告もありませんし、そこはフォローアップは行ってはいきたいとは思いますが、まずは各省と財務大臣とのやりとり、それを私は見守りたいと思っています。
(問)冒頭で、今日、総理から仕分けについて発言という御紹介がありましたけれども、これに伴って、総理の、仕分けと一緒に予算編成にどう反映させるのかという何か強い意思を示されたりは何かあったんでしょうか。その一言だけだったんでしょうか。
(答)予算編成に反映をしていただきたいといいますか、内閣として一体となって結論を得ていくというような俯瞰の指示はいただきました。
(問)あと、一切、政務三役に対して、仕分けの是非について、公の場で発言することは良くないというのは、閣議等の中では総理は初めてだったんでしょうか。
(答)閣僚懇でお話になったのは初めてでしょうか。ただ、この間の閣僚勉強会の時にもそこはしっかりとおっしゃっていました。仕分けの内容を議論するのは当然のことだし、事業の在り方について、公の場で議論をするし、意見を表明するのは全く問題はないが、仕分けそのものの是非について、政務三役が踏み込んだ発言をすることは、仕分けは総理として大変重要視しておりますので、内閣の一体となった意思としてどうなのかという問題提起は頂いています。
(問)国会の運営について質問なんですが、今、野党が審議拒否等をしている中で、来年の通常国会、大臣の管轄もされている国家公務員の制度改革関連法案、見通し等について、提出できるのか、その見通しは不明になってきていると思うんですが、それについての対応はどうされていくのか。
(答)国会のことは、まずは国会で当然お決めになることです。私としては、政府の方針として、来年の通常国会に国家公務員制度改革基本法に基づいて関連の法案を出していくというのは、これまで何度も発言をしてきていますので、そのとおりに粛々と作業を進めていくのみです。
 やはり広く国民に公務員制度改革の在り方を知っていただく、関心を持っていただく、その部分で国会での審議というのは、非常に大切だと思っておりますので、ぜひ野党の皆様方にも前向きに審議に協力をしていただきたいというのは、個人的に思っています。

(以上)