蓮舫内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年7月13日

(平成22年7月13日(火) 10:33~10:41  於:第4合同庁舎6階605会見室)

1.発言要旨

 お疲れさまでございます。
 今日は私のほうから特に御報告することはございません。
 何か質問ありましたら。

2.質疑応答

(問)改めてなんですが、参院選の民主党の敗北の原因について、改めて分析をお願いしたいのと、あと、大敗の責任論というのが出ているんですが、菅総理と枝野幹事長が続投を決められた、こういうことについての執行部の責任の取り方についてもお考えを伺えますか。
(答)私自身も候補者として戦った選挙ですので、その敗因の全体的な分析をする立場にあるかどうかはわかりませんが、一つ言われている消費税に関して、間違ったメッセージが届いているということが影響していることは否定はしません。ただ、消費税だけが敗因の大きな原因だったかというと、実際に全国を回って、決してそうではないと思っています。これまでの民主党政権、去年の政権交代のときに御期待いただいた声に必ずしも応えていないどころか、逆に期待以前の問題、特に政治とカネ、あるいは普天間の問題等で失望に近い思いを抱かせてしまったことが前提としてあったことは事実だと思います。
 その上で、党内に様々な声があるのは、非常に私は健全だと思っています。民主党というのは開かれた政党ですから、いろいろな意見、いろいろな議論があるというのは正しいと思っています。ただ、今回、結果を受けまして、執行部の方たちが引責をすることによって本当に何か生まれるのかどうなのか。あるいは参議院はこれから相当厳しい局面が想定できるときに、党内が一致団結すべきときに、私は責任論というところで時間を費やすべきではないと思っています。
(問)それに伴って、選挙で負けた方とか民主党を支持する人がそれで納得されると思いますか、責任を取られずして。
(答)その途中経過も含めて、責任も含めて、どういう形で民主党が再生していくのか。いきなり全部上から決めて、上から投げるというのでは納得はしていただけないと思いますので、どういう形で再スタートを切るのか、その丁寧な説明というのは、残念ながら惜敗された方たち、あるいは地方組織に向かって丁寧に行っていく必要があると思っています。
(問)先ほど、間違ったメッセージが消費税で届いたというふうにおっしゃったんですけれども、具体的にどういった点で間違ったメッセージが届いたのか、誰のどういった説明の仕方が不適切だったのかというのをお聞かせください。
(答)適切か不適切かはわからないんですが、菅総理が消費税について言及されたことが、すなわちすぐ消費税を上げるんだというメッセージとして国民の皆様方に届いてしまったことは間違いだと思っています。それ以前に、私の担当している行政刷新、無駄の削減、行政改革が当然あって、あわせて国会議員の定数削減もあって、我々が相当汗をかいて、その上で社会保障の在り方、税制の在り方はどういう形がいいのかを議論をしようと提言した。この提言自体は私はいまだに間違っていないと思っています。ただ、提言が直接的に消費税を上げるというメッセージに曲解されてしまったことが残念だと思います。
(問)話は変わって、別件で、シーリングのことについてお伺いしたいんですけれども、いわゆる民主党が去年政権をとってから概算要求をやり直した際にシーリングを外したということが概算要求を膨らませた一つの原因だと思うんですけれども、今回、玄葉政調会長のほうから、いわゆる自民党時代の「骨太の方針」に当たるような党としての意見を政府に伝えたいという意味で指針を策定するということを表明されました。
 ということは、それはまたいわゆるシーリングを復活させるということにつながると思うんですけれども、大臣として、シーリングに対するお考えですとか、その復活に対する御意見がありましたらお聞かせください。
(答)シーリングに対して党がどういう形で政府に提言をされるのか、これはまだわかりませんので、私のほうから一歩踏み込んだ発言をするのは不適切だと思います。
 ただ、一律にすべてキャップをはかせるということが本当にこの国の予算の在り方としていいのかどうなのか。過去の前政権の実例を見たときに、一律にシーリングのときにマイナスをかけたことによって確実に国民生活にしわ寄せが起きてしまったことがありますので、私個人の思いとしましては、予算を全部抑えるというよりも、無駄削減を徹底的に各省庁が-その額の違いはあるかもしれませんけれども、行っていただくところからまず始めるのが筋だと思っています。
(問)衆参のねじれ国会で、法案成立が簡単ではない状況になっていると思うんですが、去年の衆院選とか今回の参院選で掲げたマニフェストの公約を今後実現していくに当たって、このねじれの状況がどういうふうな影響を及ぼすと見ていらっしゃいますか。
(答)このねじれの状況、大変厳しいと思っています。やはり去年の総選挙で私たちがいただいた環境とは大きく変わりましたので。ただ、だからといって、マニフェストを全て撤回をするとか、あるいは下方修正をするとかということにすなわちつなげるわけではなくて、もっと丁寧な国会の審議の在り方、あるいは法案の説明の在り方、政策ごとの連携の在り方をしていく。この方向でしか打破はできないのではないかと思っています。
(問)今おっしゃられた政策ごとの連携という意味で、蓮舫大臣が担当されている税金の浪費の削減、こういった部分については今の野党との連携の可能性というのはかなり深いところまで連携できるというふうにお考えかどうか、その点についてお聞かせください。
(答)少なくとも、各政党が今回掲げておられたマニフェストには、無駄削減というのは皆さんおっしゃっておりますし、私が担当している行政刷新は、まさに同じ土俵に乗ることができると思っています。
 ただ、どういう形で無駄をどこから削減していくかという、もしかしたらその差異はあるのかもしれませんけれども、基本的には同じ認識に立っていただけるものだと思っています。

(以上)