枝野内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年6月1日

(平成22年6月1日(火) 9:00~9:10  於:第4合同庁舎642会見室)

1.発言要旨

 今日の閣議は、私のほうから特段申し上げることはございません。
 何かございましたらどうぞ。

2.質疑応答

(問)先週末の各社内閣支持率が10%台に落ち込みまして、参院民主を中心に鳩山総理では選挙を戦えないとの声が強まっていますが、鳩山総理で選挙は戦えると大臣はお考えでしょうか。
(答)世論調査の数字はいろいろ出ておりますが、国民の皆さんから厳しい目で見つめられているということについては、1カ月以上前から私自身としては受け止めてきていることをこの場でも申し上げてきておりますし、そうした御批判を謙虚に受け止めて、しっかりとその御批判にお応えをしていくというのが唯一できることであるというふうに思っています。
(問)普天間問題をめぐって、社民党の連立離脱という事態を招いた責任は、総理の判断ミスにあるというふうにお考えでしょうか。
(答)できれば、連立の中で一緒にやっていただきたかったという思いは大変強く持っておりますが、社民党の御判断でありますので、やむを得ないことだというふうに思っています。
(問)それは、社民党がそういう判断をせざるを得なかったということについての総理の判断ミスということはないというふうにお考えということでしょうか。
(答)逆に言えば、この時点において、普天間の状況についての現状というのは、総理自身も決して望んでいる状況ではなくて、様々な客観的な事情の中で、やむを得ない選択であるということでありますので。外交安全保障を含めた現状の中で、やむを得ない選択ということである以上は、それが最優先されるのはやむを得ないと思います。
(問)その関連で、土曜日の街頭演説の際に、この普天間の問題に際して、総理自身思いが強過ぎたために、期待を高め過ぎてしまった面があるというふうに言われていたと思うのですけれども、こういった説明のまずさというか、どういったところで問題があったというふうにお考えなのか、改めて伺いたいのと、関係閣僚を含めて責任の取り方はどうすべきか、お考え方があればお伺いします。
(答)私がこの週末申し上げたのは、政権が代わったことで、短期で大きな結果を出せるものと一定の時間をかけないと結果に結びつかないものとあると。そのあたりの違いを明確に区別してお伝えしたほうが国民の皆さんにも御理解いただきやすかったのではないかと。その意味で、いずれにしろ外交安全保障にかかわる問題というのは、相手のあることですので、短期で成果を上げようとすれば、逆に外交安全保障で別の面でひずみを招きかねない問題ですから、基本的には短期的な成果よりも中長期的にいい方向に持っていくということが求められるテーマであると。この部分のところが十分に伝わってなかったのは残念だというふうに思っています。
 責任ということでは、選挙で選んでいただいた総理、そしてその総理から任命をされた私も含めた各閣僚、まずは総理の御指示に基づいて自らのそれぞれの責任を果たしていくということだというふうに思っております。
(問)かねがね枝野さんは、一事をもって例えば支持率を回復したりとか、信頼を高めるということはなかなか難しいとおっしゃっていたと思うのですが、この6月、また様々な政策マターもあるとは思うのですけれども、まず所管のところで取り組んでいかなきゃいけないことというのは、どんなことだと思っていますでしょうか。
(答)二度にわたる事業仕分けを踏まえて、いよいよ独立行政法人や政府系公益法人などの具体的な改革に着手をしていかなければならない。これまた短期で結果を出せるものではありませんが、まずしっかりと抜本的な改革に着手をしていくということが私の所管の中でまず一番大きな話かなと思っています。
 それから、規制改革も取りまとめがなされ、あるいは構造改革特区の話も取りまとめがなされています。最終段階がこれをきちっと取りまとめて、そして各省、しっかりと推進していただくような構想をつくっていくということが特に6月ということでは大事な事項かなと思っています。
(問)参院民主党から、鳩山首相の退陣を求める声が強くなっていますが、こうした声に枝野さん自身どう応えていきたいのか、それは一つは首相退陣を求めるということもあるのですけれども、首相退陣を求めないのであれば、どういった形でこういった声を受け止めていけばいいとお考えですか。
(答)私自身はそういう声を聞いておりませんので、何とも申し上げられません。
(問)昨日の政策グランプリについて2点お伺いしたいのですが、まず1点目は幅広く霞ヶ関に声をかけた割には、ちょっとふたをあけてみると、やや物足りないかなという印象を受けたんですけれども、改めて今回のコンテストの選考に当たってのどういった視点、あるいは基準で留意されて選ばれたのかというのが一つと、あともう一つは残りの、この最終選考の対象外になったようなものの中で、何かいいものがあるのか、あるとすれば、それをまた改めて議論なり選考なり、そ上に乗せていくお考えがあるのか、その2点をお伺いします。
(答)1点目なんですが、これはいろいろな御評価があるのかもしれませんが、初めてやったことですし、公務員の皆さんも本当にそんなところに気軽に応募していいものかどうかとかという、そして応募したらどう扱われるのかと、初めてのことですから、いろいろな戸惑いがおありになった中で、思い切って応募してみようということでしていただいたというふうに思いますので、私の想定よりは多くの、しかもかなり、出していただいた文書を読むだけでも、相当検討・準備して、作業して、ペーパーをまとめて出していただいているなというのが大部分でしたので、そういう意味では私は最初の試みとしては、幅広く御意見をいただけたんじゃないかと思っています。
 その中で、特に5件を取り上げた視点というのは、私1人で決めたわけではありませんが、特に国民目線、利用者目線、納税者目線という視点で政策を考えて提起をしていただいたというものにどうしても我々の目が行ったというふうには思っています。
 というのは、私自身は政権交代前からずっと申し上げてきたんですが、現在の官僚制度にはいろいろ問題がありますが、個々の官僚の皆さんの大部分は国民目線でしっかりと国民のためにいい仕事をしたいと思っていただいていると思っておりましたが、なかなかそれが制度の中では伝わらない、活かされないという問題意識を持っておりましたので、しっかりと国民目線でいろいろなことを考えていただいているんだなということにどうしても心引かれたという面があるんじゃないかなというふうに思っています。
 あそこで取り上げられなかった5件以外のものについてですが、例えば似たような趣旨の提案が複数なされているものがあって、それは具体的に進めていくに当たっては、似たような類似の他の意見の視点も参考にしながら進めていくということになるかと思っています。
 それから、それ以外の全く別の種類のものの提案についても、少し整理と精査をして、実現可能なものについては、各府省とも一定の調整をした上で、こういったものがあって、こういう各府省と御相談をして、すぐに結論を出せるものばかりじゃないと思いますので、実現に向けて調整を始めましたということをできればどこかで整理をして、皆さんに御報告をしたいというふうに思います。

(以上)