枝野内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年5月18日

(平成22年5月18日(火) 9:10~9:20  於:第4合同庁舎642会見室)

1.発言要旨

 大変遅くなりました。
 今日は、私の方から、構造改革特区と、それから規制改革についての状況、御報告をさせていただきたいと思います。
 1つは、先月末に発表した構造改革特区臨時受付の対応状況でございます。別表をつけさせていただいておりますが、大塚副大臣を中心に、厚生労働省の政務三役と折衝を行いました。厚生労働省の方もかなり踏み込んでいただきまして、一定の前進を見ることができました。重度のALS、筋萎縮性側索硬化症患者やその家族の方々にとって、負担の軽減という意味で大変意義の大きい-上から2番目のところにありますが-のところも全国的に対応ということで、要望があった点を厚労省の方でも受け止めていただきました。さらに、構造改革特区の臨時受付事項について、政務三役で、大塚副大臣を中心に更に前進できることがないかどうか、ぎりぎりまで対応をしていただく努力を進めてまいります。
 また、規制・制度改革に関する分科会で取りまとめた対処方針については、現在、田村政務官を中心に関係省庁と調整を行っております。これは、外国人の医師の受け入れ、医療行為の範囲の明確化、介護施設等の参酌基準の撤廃などについて、前向きな対応をいただいているところでございます。
 外国人の医師の受け入れにつきましては、従来は臨床修練制度という研修目的、知識、技能の修得でのみ認められていた外国人医師の我が国での診療について、認可手続の簡略化や現行2年という年限の弾力化、さらには、これは技術を日本で学ぶということに限られていたんですが、技術を教える場合、あるいは国際水準の共同研究を行う場合についての診療を認める制度改正についても、前向きに御検討いただけるという調整を今しているところでございます。
 それから、老人ホーム等における医療行為につきましても、特別養護老人ホームでは部分的に認められていますが、同様の安全確保がなされるという条件のもとであることを前提にですが、特別養護老人ホーム以外についてもこれを許容すると。また、介護職員が実施可能な行為の範囲についても拡大をするという方向で今調整ができております。看護師のいない時間帯でも、一定の医療行為、従来、医療行為とされてきているチューブの接続などが可能になれば、医療処置を必要とする入居希望者の受け入れ拒否等の場面が解決できるというふうに思っております。
 それから、介護についての参酌基準、これぐらいの量でという量的な規制を図っていく話についても、地域で柔軟に対応できるようにというようなことで前向きの回答をいただいております。
 特に今回、長妻厚生労働大臣を中心に、厚生労働省が特区及び規制・制度改革について、大変強いリーダーシップで前向きの調整を図っていただいております。厚労省も若干残っておりますし、それ以外の省庁を含めて、5月末をめどに最終結論を得るべく、提案者との意見交換や各省との調整を進めてまいりたいというふうに思っております。
 なお、個別の事案の詳細については、関係部局に御参照いただければというふうに思います。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)今日、閣議の後に、仙谷大臣、原口大臣、秘書官等と協議されたようですが、公務員制度改革について、何らか意見交換があったか、もしくは天下りの観点等々で何か意見の進展等々はありましたでしょうか。
(答)今後の段取りについて、そういった公務員関連のところの諸々の今後の段取りについて御相談したということです。
(問)尾立議員が西日本高速道路会社に事業仕分けというふうにおっしゃって訪問されて、調査しているその内容について、異議を唱えたということが明らかになりましたけれども、仕分けをしていく上での重要な問題も含んでいるかと思うんですが、この行為について、どのようにお考えなのか伺いたいんですが。所管大臣として。
(答)高速道路会社も、今回、一般的には政府系公益法人が対象と言っていますが、特殊法人や政府出資の株式会社等も取り上げる可能性のある対象として、広範に国会議員の仕分け人の皆さんや刷新会議事務局と、それから間接的にですが、民主党の1回生議員の皆さんなどに調査をしていただいています。そうした中で、西日本の高速道路会社については、特にファミリー企業との関係が、これは高速道路会社、一般に問題が指摘をされているところでありますが、特に問題が深刻であるということで、私自身、報告を受けております。
 ただ、今回の事業仕分け全体の構造の中で、これを直接取り上げるということは今のところ考えておりませんが、ただ、このファミリー企業との関係については、これは別の次元でしっかりと対応していこうというふうに考えています。
なお、一部の報道でありましたその調査のプロセスにおいてのやりとりについては、直接把握、認識する立場ではございませんが、誤解を招くことのないような対応をお願いしてきておりますし、今後もそういった現場調査等に当たっては、そういったことについては十分な留意を図ってもらうように検討したいというふうに思っています。
(問)一連の口蹄疫に関する政府の対応なんですが、これまで一連の昨日の本部の立ち上げも含めた対応と、一部、野党から初動が若干遅れているんじゃないかというような話もあったんですが、このあたり、政府のこれまでの対応の受け止めと、あとこれから政府としてどのようなことを国民に発信していかなければいけないかというふうにお考えでしょうか。
(答)私は、この手の問題というのは、当事者の皆さんからすれば常に初動が遅いという御批判を受けるものだと思っていますし、そのことについては常に謙虚に受け止めながらやっていく、最善を果たしていくということが重要だというふうに思います。
(問)先ほどの尾立先生の話なんですけれども、西日本高速はヒアリングの可能性があるということでよかったんですか。ヒアリングの事前の対象のリストには含まれていなかったと思うんですけれども。
(答)どの段階で、どこがどういうふうに候補のリストに、どのレベルのリストまで上がって、どこからどう落ちたかということについては、詳細まで全部を把握する立場になく、経緯まで把握しておりませんが、広い意味でこうした株式会社形態の政府出資、あるいは政府から権限付与されているところというのも、広い意味では、公益法人が1,500ぐらいでしたっけ、国からの出資があるとか何とかで、一番幅広い範囲で 1,600ぐらいあるという範囲と同列の中で、範囲内には入っているということです。
 その中でどういうものをピックアップしてくるかということについては、私の方で直接こういう基準でと皆さんにも申し上げてきた基準で絞り込んでいくと同時に、いろいろと個別に問題があることについて、ハトミミを含めていろいろな情報があれば、それに基づいて、形式的な基準に入っていないものでも候補に挙がり得るということの中で調査をされて、その御報告は上がってきていますが、最終的には今回は取り上げないということになっている。こういうプロセスまでが私の把握しているところです。
(問)今夜、最終的に仕分けの後半戦の対象事業が選定されると思うんですけれども、現時点で言える範囲で結構なんですが、対象法人、対象事業について、現在の進捗状況を教えていただきたいんですが。
(答)当然、今夜、今日の夕方、刷新会議がありますから、ほぼ大方決まっているんですが、最後、1つ2つ出入りがあるかもしれないことについて調整をしている、最終調整を図っています。
(問)現時点の数字については。
(答)すみません。数字は苦手なものですから、頭に入っていません。

(以上)