枝野内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年4月2日

(平成22年4月2日(金) 8:51~9:06  於:第4合同庁舎642会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 私のほうから閣議に関連して1件と、それからそれ以外の2件を御報告申し上げます。
 1点は、閣議後の懇談会で、一部報道もされましたけれども、ゴールデンウィーク、なかなか機会がないので、この機会に海外等の会議、あるいは調査等が多々あるかと思いますが、もちろんそれは非常に意義のあることでありますけれども、特に前政権下で必要以上の随員の同行等があったのではないかというふうに思っておりますので、それぞれの目的に照らして必要な最小限の随員体制で行っていただくようにというお願いを私から申し上げました。
 それから、これも報道されておりますが、事業仕分けについて、党の方で所属の一回生の衆参の国会議員に、仕分けの調査員ということをお願いをしていたもの、昨日募集を終了したという報告、玄葉さんの方からいただきました。報告いただいたところによると、95人の国会議員が応募したと。衆議院議員89名、参議院議員6名と。こうしたチームを作っていただいて御協力いただけることは、大変有り難いことだというふうに思っておりまして、冒頭イニシアチブをとっていただいた鳩山総理、あるいは実際にこの調査チームを組んでいただいている玄葉さんに大変感謝いたしております。
 これから本格化する事業仕分けの第2弾に向けて、この仕分け調査員の調査、情報を積極的に活かしていきたいというふうに考えております。募集そのものや具体的な動きというものは、私から玄葉さんの方に、こういったことをやっていただければということをお願いして、玄葉さんの下で、党の方で私どもの方からの要請、お願いに基づいて調査を進めますので、そちらのチームの方に詳細はお尋ねいただければというふうに思っております。
 それから、「ハトミミ国民の声」及び規制改革関連で1件御報告いたします。
 明日、3日土曜日、東京都江東区にある青海コンテナふ頭の輸出通関手続を私自身、実地調査することといたしました。「ハトミミ国民の声」において、身近な国の無駄やおかしなルールの見直しに関する提案を募集しておりますが、色々な御提案をいただいた中に、輸出通関の見直しに関する提案も幾つかございました。また、昨年末にまとめた新成長戦略においても、アジアを中心とした世界との人、モノ、金の流れの障壁をできるだけ除去することが重要であるということを打ち出しているところでございます。こうしたことを踏まえて、輸出通関制度が利用者の立場から見て本当に使い勝手のよいものとなっているのか、また、そうでなければ何が問題であるのかということなど、現状の制度の理解を深め、「ハトミミ国民の声」で指摘された問題点等を確認するため、実施調査を行うことといたしました。詳細についてはペーパーを配らせていただいておりますが、内閣府の国民の声担当室にお問い合せいただければというふうに思っております。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)参議院の自民党の若林元農水大臣が本会議の押しボタンでの採決で、隣の席のボタンを押したということで、辞任されるようなんですけれども、議会制度の根幹にかかわると思いますが、その点についてどう思われますか。
(答)御本人は軽い気持ちだったのかもしれませんけれども、まさに国会議員が本会議で採決で賛否を表して、その数で法律が通ったり通らなかったりするわけですから、やはり大変重たい話だというふうに思っております。
(問)一部報道で、弊社の報道なんですけれども、行政刷新会議の茂木委員が3月時に少なくとも18の公益法人で役員を務めていたことが弊社の調べで判明したんですけれども、これは仕分け対象をやる上で考慮されるかということ、その影響はないのかということをお聞きしたいと思います。
(答)例えば、公益法人を扱うということの仕分けについていえば、ほかの方ももしかするとどこかの公益法人と関係をしている可能性はありますし、また更にいえば、規制改革も行政刷新会議の下でやっておりますので、規制改革ということになると、恐らく一切どの分野、どの部分についても関与なしということであれば、民間の経済人の方をお願いすることはできなくなると思うんですね。それから、学者さんだって、大学は独立行政法人ですから、そういうことでいえば、すべてそこで扱う案件と全く無関係の人ということは、なかなか実は事実上困難であるというふうに思っております。
 ただ、それぞれ色々なお立場を持っていても、そのお立場のことについて、例えば刷新会議の場などを通じておっしゃるような方ではないという方々にお願いしているという認識もいたしておりますし、今日、毎日新聞にリストが載っておりましたが、私自身あえて見ないようにしておりまして、公益法人の選定に当たっても、理事等の固有名詞等は一切見ないで、ペーパーにも載せないで、実際の中身、事業の中身でセレクトしておりますので、影響はないというふうに思っております。取り上げる必要があれば、結果的に茂木さんが理事等を務めているところが入るかもしれませんし、茂木さんが理事を務めておられるから、無理やり載せなければいけないというものでもないというふうに思っております。
(問)それに関連しまして、事情を聞かれたりする予定はございますでしょうか。
(答)いや、今のところ特に考えておりません。例えば、自分がここの理事をやっているからここは外してねとかという働きかけとかがあったという話ならばまた別ですけれども、そういう話ではありませんし、逆に言えば、公益法人6,000の中に刷新会議のメンバーの方が関与しているものがあるんだろうということは想像はしておりましたので、このこと自体をもって、そのことが直接問題というふうには思っておりません。むしろそのこととは関係なく、我々の方の作業は進めていきます。また、茂木さんのお人柄というか、人格から考えても、御自身がそういったところに関与していることゆえに、意識的にそういったところに関することについては、刷新会議のほうでの関与を遠慮されるのではないかというふうに思っております。
(問)仕分け作業に1年生が参加するということについて2点お伺いしたいんですが、1点は4月下旬、5月下旬の当日に、95人の中から仕分けの議員として参加される人がいるかどうか、参加される可能性があるかどうかということと、もう1点は昨年当初32人仕分け議員がいて、そのうち結局7人に絞られたわけですけれども、今回はそれとは逆に90人ぐらいの方たちが何らかの形でかかわるということで、どういった去年と環境の変化があったのかというのをどうとらえられているのか、それを教えていただきたいんですが。
(答)1点目は、実は国会議員、民間人、それぞれ仕分け人の委嘱は議長である総理がされるので、総理の人事権の範囲でございますから、最終的には総理が御判断されることでありますが、現場の担当としては、例えば仕分け人の補助、補佐役として調査をしてきたことの情報を後ろで持っていて、必要に応じて後ろから資料を出してもらったり、耳打ちしていただいたりとかいうことは、可能ならば、お願いをできたほうがやりやすいのかなと思っております。そういったことができるかどうかは、玄葉さんにご相談したいというふうに思っています。
 仕分け人そのものにということは、おそらく経緯から考えて、そういうことを想定されているのではないというふうに理解しておりますし、私の方の立場からも、そこまではお願いしなくても、むしろ仕分けは本番の1時間よりも、その前の準備、調査がどれぐらい充実するかということで決まってまいりますので、そこでの調査等の結果がしっかりと反映できるように、そこの連携がしっかりできることがいい仕分けができるかどうかというポイントだと思っております。
 後者については、1回生の皆さんも国会に来て半年経たれて、色々な意味で慣れてこられたりとかということの違いはあるんだろうなというのと、それから昨年は事業仕分けとは何なんだということが、ほとんど誰も分からない状態でございましたので、一度実際にやってみてという中で、こういう仕事をするならば、できるだけ数多くの皆さんに関与していただくということの意義があるんだなということが、党の内外で共有されたのではないかなと思っております。
(問)前回は小沢幹事長が、1年生、2年生は選挙に専念するということで、そういった理由で減らしたんですが、今回は90人ぐらいが参加するということで、小沢幹事長の影響力が低下したという見方はどうでしょうか。
(答)前回は仕分け人そのものにということです。今回は仕分け人そのものではなくて、仕分けに向けた調査をしていただくということですので、去年と同じ位置付けではありませんし、前回は当時の仙谷担当大臣が1回生の何人かの方にお願いしようとしたということでした。今回は、むしろ1回生の方の希望される方に手を挙げていただいたと。そういった違いはありますので、一概に比較はできないと思っております。
(問)日程的な話ですけれども、仕分けの第2弾というのは大体固まったんでしょうか。
(答)第2弾が、22日か23日かぐらいから4日間。土日を間に挟みますので、土日を休んで4日間という線の中で、最終的な場所の確定とセットになりますので、最終的な詰めをしてもらっているところであります。そこから約1カ月空いて、次は5月20日前後ぐらいになるかな。これも場所の選定と日程確定とセットで進んでいるところです。4月下旬の方については、週明けぐらいには-もうちょっとかかるかな、ちゃんとした手続を踏んで場所を決定しなければいけませんので、これも公共調達ですから、その手続をきちっと踏まないといけない。それを経て確定するということですので、最終確定はもうちょっとかかると思います。
(問)仕分けの関係で、仕分けをされるメンバーの人数とかメンバーの名前とかいうのは、ある程度固まりつつあるんでしょうか。
(答)国会議員については、前回もやっていただいた、私を除くと民主党から6人、それから亀井亜紀子さん、それから今社民党さんに、社民党さんからも国会議員として仕分けに御参加されますかということの打診をしているところでございます。おそらくお一人参加されるのではないかと思っておりますが、これは今社民党さんに内部で御相談をいただいているということです。早ければ、月曜日にも国会議員については確定をできればと思っています。
 民間の方については、かなり絞り込みをしてきていただいておりますが、国会議員の方よりはワンテンポ遅れて確定をするのではないかなと。概ねやっていただこうという方向にほぼ固まっている方は、順次、事前の準備作業に来週から加わっていただこうと思っておりますが、仕分け人として現場に参加いただくという個々の確定は、最終的には刷新会議で決めていただくわけですが、もうちょっと遅れるかなとは思っています。
(問)昨日の会見でも出た質問で恐縮なんですが、今度の参議院選挙で複数人の区については候補者を2人擁立するという小沢幹事長の方針については、その後もやはり地方からはどうなのかと疑問の声が出たりしているようなんですが、それぞれ選挙区の事情はあるとは思うんですけれども、こうした地方の声をどう受け止めながら党運営をやっていただくのが望ましいとお考えでしょうか。
(答)一般論としては、2人区で2人立てるというのは当然ありだというふうに思っておりますし、あとは本当に地域事情が地域ごとに違いますので、一概に何とも言える話ではないと思っています。

(以上)