川端内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年3月23日

(平成22年3月23日(火) 09:17~09:24  於:文部科学省 記者会見室)

1.質疑応答

(問)北海道教職員組合が民主党の小林千代美議員側に1,600万円の違法な政治資金を提供していたとされる事件で、昨日、北教組と小林陣営の幹部2人が相次いで起訴されました。これに対しての大臣の受止めをお願いします。また、小林議員が昨日記者会見をして、議員辞職、離党もしない考えを示しましたが、これへの受止めも併せてお願いします。
(答)かねがね申し上げておりますように、個別の事件についての中身に触れるコメントをする立場にはありません。捜査にゆだねたいと思いますが、教育にかかわる団体であり、元教員の方もおられるという意味でも、あるいは教員が組織する団体であるということからも、こういう事態になって逮捕者を出した、そして起訴をされる事態になったということは、極めて遺憾なことであって、同時に極めて深刻な問題だというふうに思います。そういう意味では、いろんなことが報道を通じて言われておりますので、少なくとも教育現場における政治的な中立性の確保と、政治の信頼の回復のために、文部科学省としては、北海道教育委員会、それから札幌市教育委員会を含めて、連携を取りながら、今、調査もお願いしているところでありますので、信頼回復に取り組んで参りたいというふうに思っています。議員の離党、あるいは議員辞職の問題ですが、選挙で選ばれた国会議員という立場は、憲法上、身分としては、最大限他の人の介入を許さず守るという極めて重いものでありますので、その重さを踏まえて御本人が御判断をいただきたいというふうに思っています。
(問)今の関連ですけれども、今回の事件は、労組丸抱えの選挙が一つ批判の対象にもなりましたけれども、連合の支援に頼った今の民主党の選挙の在り方について、今後どのようにしていけばいいとお考えでしょうか。
(答)個別の案件の中身に触れることにコメントすることはないです。それと、丸抱えというのはどういう概念なのか、一生懸命応援していただいているということが別に悪いことではないと思いますけれども。幅広く国民の支持を得る政党であると思っていますし、得票から見て、労働組合の組合員だけが入れても選挙に勝てるはずはありませんから。そういう部分で、正に国民政党としての体制というのは、こういう与党にもしていただいた部分で言えば、幅広く応援していただくということは大変大事なことだと思いますが、労働組合の皆さん、連合の皆さんに一生懸命応援していただくことは悪いことではないと思います。丸抱えという概念が、私には良く分かりません。
(問)参院選そのものへの影響についてはどうでしょうか。
(答)それは分かりません。
(問)この事件の関連で、自民党がですね、教育公務員特例法を改正する案を国会に出していますけれども、以前、総理が検討させるというようなことをおっしゃっていて、文科省の方では、その後何か特段の動きはございますか。
(答)昭和29年に、国会のいろんな議論の中で18条第2項が参議院の議員修正で付加されたということで、その当時、どういう議論でそういうふうになったのか。それから今まで50年以上たっている中で、何度もそういうふうな動きがありながら、実際は修正されなかった経過とかを、今調べているところです。
(問)今日、鳩山総理大臣が記者団に対して、必ずしもこれで良かったとは思っていない、何らかの対処が必要だと考えているから早急に幹部で協議する必要があるのではないかと思っている、というふうに述べているんですけれども、改めて、小林議員の判断についてですね、大臣自身はどういうふうに対処すべきだというふうに思われますか。
(答)先ほど申し上げたように、国会議員の身分というのは、有権者に選ばれているという部分で、形としては極めて重いものなんです。ですから、その出処進退は、そういう極めて重い身分であるということ、裏返して言えば、極めて重い責任があるということを踏まえて、御本人が判断されることであって、それが良いとか悪いとか、私は申し上げる立場にはありません。
(問)つまり、自分でしか判断できないんだから、自分でしっかり判断しなさいよということで理解してよろしいんでしょうか。
(答)理解はそれぞれしてください。国会でも、懲罰動議がかかって可決しない限りは、それ以外は、いわゆる何か犯罪でつかまるとかということ以外は身分を保障するということは、それだけ、有権者が選んだというのは重いものだという位置付けなんです。だから、それを踏まえて、やっぱり御本人が判断されるべきものだと思います。

(以上)