川端内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年1月8日

(平成22年1月8日(金) 10:52~11:09  於:文部科学省 記者会見室)

1.発言要旨

 本日の閣議で改めて、藤井財務大臣が退任されたということでの一連の人事が閣議で報告されまして、私自身、内閣府科学技術政策担当ということで仕事をさせていただく、辞令交付を昨日総理からお請けいたしました。新しい立場も含めて、頑張って参りたいと思いますので、またよろしくお願いしたいと思います。会見はその二つの立場を併せてということになりますので、御理解いただきたいと思います。私の方からは以上です。

2.質疑応答

(問)科学技術政策を担当することになっての初の閣議を終えたということで、改めてですね、昨日もお聞きしましたけれども、二つの大臣を兼務されることについて、思いをお聞かせください。
(答)昨日の就任会見でも申し上げたんですが、資源の乏しい日本にとっての国の根幹を支え、将来を築いていく中での科学技術の重要性は申すまでもありません。そういう意味では、今回、いわゆる文部科学大臣としての科学技術にかかわる事業官庁として職責を担って参りましたが、新たに内閣全体を総合的に企画する科学技術分野の担当という大変重い仕事を、藤井大臣の急な辞任ということでの緊急対応ではありましたが、私にとっては、そういう大所高所からの総合的な政策をやりなさいと言われたことは身に余る重責であり、しっかり頑張って参りたいと思っております。
(問)関連してなんですけれども、総合科学技術会議の議員が、カウントとしては一人減ることになりますけれども、補充するお考えは。
(答)今のところは考えておりません。少し様子を見たいと思っています。
(問)この前の会見で伺いましたけれども、小沢幹事長の話は、この前も質問したんで、関心をより大きく、強く持たれて新聞報道にも接していらっしゃると思いますけれども、段々出てくる数字というのが、4億円とか8億円とか、あるいは20億円だとかですね、相当数字も大きくなってきていまして、一方で小沢幹事長は会見等では説明されないという状況が続いていますけれども、率直に、政治家として御覧になっていかがですか。
(答)正にその数字自体とかは、私も報道自体でしか聞いていないんですけれども、まだ一部の報道では任意の事情聴取をされるという報道もあります。そういうことは承知をしておりますが、そういう捜査、一応、前の秘書が起訴されている、あるいはそれより前の秘書が事情聴取を受けておられるという報道を含めましてですね、いろんな指摘をされているということは事実だと思いますので、捜査の関係もあるということも踏まえながら、幹事長が適切に対処されるのであろうと思っております。
(問)元々、あんまり言葉数が多い方ではないというふうに聞いていますけれども、本来であれば、きちんとそれだけのために会見を開いて、説明する場があってもいいんではないかと…。
(答)前回の何か問題のときは、会見をされて詳細に説明されたと思いますので、それを何か避けておられるということではないと思うんですが、いろんな捜査の流れとかですね、そういうことを勘案しておられるのではないかと憶測をしております。然るべきときにされるのではないかと、私は思いますけどね。
(問)昨日の夕方なんですが、文部科学大臣としては9年ぶりということでしたけれども、日教組の新春の集いに参加されたと思うんですけれども、この9年ぶりに参加された理由をお聞かせ下さい。
(答)就任以来ですね、教育関係の方々とは、あらゆる人たちと胸襟を開いて話を聞く場があればお話を伺いたいということで、来ていただいた部分もありますし、御挨拶に表敬で来られて意見交換をしたというときも含めてですね、特段、分け隔てをしているつもりはありません。そういう中で、今回、こういう新春の集いの御案内をいただいた教育関係団体は一つだけでありましたので、日程が空いていたので行きました。まだ他にも何か御案内があればですね、日程の状況も踏まえて適切にその都度判断をしていきたいと思っております。今回、そういう新春の集いみたいなのに御案内をいただいたのは日教組だけでしたので、またちょうど空いていたので行きました。
(問)総務省で事務次官の人事が新年早々ありましたが、これについての御意見と、文科省でもそういった、例えば政治主導という形で…。
(答)総務省がどういう事情でどうされたのかは、当事者ではありませんので、よく分かりませんし、人事は人事の然るべき時期があると思いますので、人事をどうしていくのかということ自体は、政治主導でどうしていくのかということは政務三役、それから内閣全体としても、もうそろそろ考えていくべき時期には近づいてきているとは思っていますが、今、たちまち具体的にこうしようということを、アクションとして想定をしているわけではありません。総務省のことは分かりません。
(問)これまでの通例では、次官は最短でも一年、そういうケースが多かったようですけれども、坂田事務次官も昨年7月になったばかりですが、今の質問で、文部科学省の場合は昨年なったばかりなのでそういうことは一切考えていませんというお答えかなと思ったんですけれども。
(答)基本的に今までの部分では、そういう役職に就いて一年やられるということの慣例であったというのは十分承知をしていますし、そういうことでいえば、そういう時期が来るというときにどうするのかというのは、逆に言えば、人事の問題としては半年後のことですから、公務員制度改革をどういうふうに進めていくのかも含めてですね、今、人事の問題をどうしていくのかというのを政治主導でやるということ自体の仕組みを整理しなければいけない時期には来ているということを今申し上げたんで、仕事上ですね、今の次官を急にこういうふうに代えたいという構想があるわけではありません。総務省の場合は、どういう背景でされたのかは分かりませんが、文科省として今、次官、局長も含めた幹部クラスの人事を、今の時期にやるつもりはありません。いずれやる時期は当然あるので、そのときに向けてのいろんな議論はそろそろやらなければいけないということです、始めに申し上げたのは。
(問)すると、人事を決めるプロセスを変えていきたいということなんでしょうか。政務三役の意見をより重視する方向でということなんでしょうか。
(答)いわゆる公務員制度改革にもリンクすることですよね、これは。そういった全体の内閣としての流れもありますし、それから今、新しい人事評価制度の仕組みも動き出したところでありますが、そういうことを踏まえてどうしていくのかということが、そろそろ、今からしっかりとプロセスも含めて作っていかないといけないという、年明け早々の一つの課題だと私は思っています。
(問)菅財務大臣が就任後の会見で、円安にふれるのが好ましいという発言をしてですね、大変これは財務当局として異例の発言だと思うんですが、実際に為替相場が円安にふれるなどしています。総理はこれについて、ちょっと好ましくないという御認識でもあるんですけれども、大臣御自身はどうでしょうか。
(答)極めて異例な発言であったと承知をしております。ただ、微妙な言い回しをしておられるんですけれどもね、善し悪しは別にして、極めて異例であったという認識は私もしております。ただ逆に、藤井前大臣が円高容認発言だと言われた発言自体が、あまり金融に詳しくない立場でいうと、どこがそうなのかというのがよく分からなくても、ああいうふうになるという世界であるというのは、そのとき改めて感じた記憶がありますので、そのことからいうと、かなりストレートなものだったなというふうには思いますね。
(問)影響力が非常に大きいと、そういうことですか。
(答)それは間違いないですね。
(問)昨日ですね、宇宙飛行士との交信に大臣も参加されたと思うんですけれども、御感想をお聞かせ下さい。
(答)やはり日本を代表してということ以上にですね、やはり、野口宇宙飛行士自身のそういう宇宙への、仕事うんぬんで頑張っておられるというのは、当然のことで頑張ってほしいということ以外の感想でいうと、小さいときからそういう夢を持ってね、そして、いろんな御苦労も含めて努力をして、長い時間をかけて、そして現に今、宇宙で活躍されているのはすごいなというふうに思いましたし、子どもたちも来ておられましたけれども、子どもたちも含めて、正に希望を、宇宙ステーション「きぼう」でですね、仕事以上の大きな希望を皆に与えていただいているなというのが感想でした。お元気で何よりだったと思います。総理も何か夢中になって話しておられましたね。一つだけ、一人だけ話ができなかった児童がいたのはちょっと可哀想だったなと思いました、時間が足りなくてね。
(問)高校無償化がですね、予算が成立すれば新年度からスタートということになると思うんですけれども、自治体への事務的、実務的な周知みたいなことはいつ頃から始めていくお考えでしょうか。
(答)仕組みでいうと、通らないと正式にならないということでありますが、その部分では、こういうふうにするつもりであるということで、政務三役でも最終的な詰めを今しておりますので、大体固まったらできるだけ早くに、こういうつもりだということをお知らせをし、予告はしないといけない。ただですね、不徴収という形に踏み込んでいただいた分でいうと、相当その部分は楽になる、手続き的には。私学においての代理請求するということの手順は、事務手続きが必要な部分があるとか、国庫の債務があるんだと、やっぱり、いろいろあるんですね。それも制度設計上、まだ詰めている途中でもありますから、できるだけ現場に混乱がもちろんないように、負担のかからないようにということは最大努力をして参りたいと思います。もう少しかかります。
(問)そうすると、法案が成立する前の1月とか2月とか、今月中ぐらいからされていく…。
(答)これは、法案が確定するということが一つなんですよね。そうすると、こちらが思っている仕組みがこうだということを関係省庁、最終的には閣議で決めないと。それを前提にして、通るということであればこうなりますということは一応言えると思うんですが、そこの前段階だと、なかなか言えない部分も事実的にはありますので、フライングはしないように慎重な言い回しを含めて、でも目的としては、できるだけ御迷惑と混乱と御負担がないように最善を尽くすので、仕事自体は急がせたいと思っています。

(以上)