中井内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年9月14日

(平成22年9月14日(火) 10:33~10:49  於:中央合同庁舎2号館18階第4会議室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 閣議前に安全保障会議が開かれまして、今後の防衛計画の大綱の見直しの進め方について、内閣官房のほうから御説明があり、これについて論議が行われたところでございます。
 議論は出さないということになっていますので御勘弁をいただきます。
 それから、引き続いて閣議が行われまして、一般案件、人事、配付等、あるいは、別の一般案件等が了解されまして決定されました。
 あと、文科大臣からみちびきの打ち上げの成功について、また、前原国土大臣からみちびきの打ち上げの成功について、それぞれ御発言がありました。
 長妻厚労大臣から100歳の高齢者に対する祝状及び記念品の贈呈についてというお話がございました。9月1日現在で2万3,269人、今年100歳になった方が、あるいはなられる方がおられるそうでございます。男性3,510人、女性1万9,759人ということのようでございます。
 そして、その中で住民基本台帳によると、国内の100歳以上の方の総数は4万4,449人、最高齢は男性113歳、女性113歳、一部の方については、所在、在名確認ができませんでした。このできなかった方に関する情報の活用を含めて十分調査を進めていきたい。こういうお話がございました。
 また、閣僚懇では、原口さんから独立行政法人が加入している健康保険組合の保険料に関する労使負担割合の見直しについて、さらに速やかに折半の負担が決定するようにやってほしい。こういうことで別表付きでお話がございました。
 これは指摘された機構や法人の担当の役所から、それぞれ今交渉中であるとか、できる限り早く見直すとかという御発言がございまして、閣僚懇が終わったわけでございますが、小沢環境大臣から中国とトラブっている中国漁船の逮捕、船長の拘留等々のことについて報告が聞きたいというお話がございまして、再び閣僚懇となり、前原さんと岡田さんから詳しい経過が報告されたところでございます。
 以上が今日の閣議の報告であります。

2.質疑応答

(問) 代表選についてなんですが、これまでずっと大臣にお聞きしているんですけれども、今日、投開票が行われるということで、大臣のほうの支持の表明などは、もう心は固まりましたでしょうか。
(答)毎日、いろんなことは考えておりますし、昨日も午前中に菅総理が、また夕刻、小沢さんが議員会館の部屋をお尋ねいただいき、大変、恐縮をいたしております。
 今日、ほぼ心は決めておりますが、お二人の話も聞きながら投票に臨んでいきたいと思っております。
 どうしたか、どうするかというようなことについて、私自身は公表するつもりはありませんのでお許しをいただきたいと考えています。
(問)それは代表選が終わった以降も。
(答)終わって以降もしゃべりません。前回のやつもしゃべっておりませんし。
 前回というのは、鳩山さんと樽床さんのやつはしゃべりました。その前は、岡田さんと鳩山さんのときもノーコメントを通しました。
(問)可視化の関係でお尋ねします。厚生労働省の局長に対する無罪判決で、検察の調べた捜査、事件ではありますけれども、弁護側ですとか、それから、推進論者の方から可視化必要だという声がまた出ていますが、これは今後の大臣直轄の警察庁内の研究会の論議の方向も含めて、何かしら影響を与える部分があるとお考えでしょうか。
(答)全面的可視化については、元々ああいうことが起こり得る今の捜査の現状の状況、これを直していこうということももちろんあるわけですから、早く対応できるようにしていきたいと考えております。
 しかし、ああいう事件があったからといってペースを早めるとか、準備なしに可視化に入るということにはならないと考えています。
 今日で、私、就任しましてからちょうど丸1年になります。圧倒的に捜査に携わる人たちの間では反対の多かった。また、各地の公安委員の皆さんにも理解をいただけなかった可視化という問題が、勉強会等を通じての論議や世論のさまざまな論議の中で、真剣に可視化に向かって御対応いただいている状況になっている。
 また、勉強会の議論も大変白熱はしているけれども、いい議論をしていただいていると聞かせていただいております。夏前にオーストラリアへ出張しましたが、それを受けて、10月にはオーストラリアから可視化を実際にやっている法務省の担当が日本に来て勉強会で証言してくれるということにもなっております。多様な論議が深められていると思っています。もちろん、この勉強会においても、先ほどの厚労省の元局長の裁判等の問題も取り上げられるんだろう、生かされるんだろうと思っておりますが、1年でここまで論議がよく進んだと考えておりまして、これをこれからも慎重に御理解をいただきながらやっていくべきだと思っています。
 法務省の中間報告等も十分聞かせていただき勉強もさせていただいております。法務省は法務省で、またこれからも中間報告を受けて勉強会をされると思いますが、私どもは引き続き勉強会を着実に進めてまいりたいと考えております。
 昨日も北海道へ国家公安委員長として出張いたしまして、北海道の公安委員会の皆さんと意見交換をいたしましたが、大半は可視化の問題でございました。私の方から現状、どういう方向で、どういう考えで勉強会が論議されているか、こういったことを説明いたしたところでございます。
 これで13都道府県の公安委員会に直接御説明申し上げられたと思っております。そういう努力をこれからも地道に続けていきたい。こう決意をいたしております。
(問)先ほど閣僚懇で、中国の漁船の関係で議論があったということなんですが、菅総理から何かこの件について御発言は。
(答)総理からは何もございません。岡田さんからは、それぞれ今取り調べ中のことであるから、なかなか皆さんも言いにくいこともあったと思いますが、岡田さんからは大使が5回呼ばれているという話になっているが、2回はこっちが抗議に行っているんだというお話。あるいは、中国のインターネットでかなり過熱して、大半が日本の海上保安庁の船が体当たりしてきたと書いているけれども、これはビデオで見ても、何で見ても中国の漁船が日本の海上保安庁の船に体当たりしてきている。このことは明らかである。こういう話がございましたし、前原さんからも体当たりの状態はきちんとビデオで撮られて、今、取り調べ当局に渡っている。こういうことが報告されました。
 また、岡田さんからは、我が方も中国大使を呼んで抗議すべきだという声もあるが、冷静にやっていけばいいじゃないかと考えて、中国側の大使を喚ぶというような行動には至っていない。こういう話があり、みんなでその話を了としたところでございます。
 ただ、海上保安庁が台湾側の抗議の船をブロックすることを含めて、大変毅然たる対応でやっていただいている、このことをみんなで評価をいたし頑張ってほしい。こういうことを口々に申し上げたところであります。
(問)もう一つ確認なんですが、今のお話にあった我が方も中国大使を喚んで抗議すべきという声。これは閣内にこういう声があるんですか。
(答)それではなしに。岡田さんみずからが、そういう考えもあるんだけれども、冷静に対応したほうがいいと判断して喚んでいない。こういうお話でした。
(問)拉致の関係ですけれども、朝鮮半島がまた南北で動き出したりして、今日もアメリカのボズワースさんが日本に来られたりしておりますけれども、6カ国協議の展望等について。
(答)先週、岡田さんに会いまして、金賢姫さんが来日以来、私どもが対応してきた中身について大まかに伝えたところでございます。代表選挙これあり、また6カ国協議もひょっとしたら動きが出てくるかと思って、交渉の場で頭の中入れておいてほしいということを申し上げたところでございます。
 岡田さんからは、現状、なかなかいろんな障害があって、そう早くは開かれないかもしれませんというお話がありました。私、しゃべっていいかどうかわかりませんが、韓国側が5,000トンの災害のお見舞いをしたということやボズワースさんがお越しになっているということも承知いたしておりますが、北朝鮮労働党の大会が明日からでも開かれる可能性ということでございますし、私どもはどういう後継者を含めた体制がつくられていくのか、先軍政治というものが行われてきたけれども、労働党という党がもう一方の権力の中心として再び前面に体制がつくられてくるのか、そんなことを注目して見ていきたい。それらが早い6者協議の開会ということにつながれば、それはまた評価すべきことかもしれません。しかし、わかりません。

(以上)