中井内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年7月27日

(平成22年7月27日(火) 10:55~11:09  於:中央合同庁舎2号館警察庁18階第4会議室)

1.発言要旨

 おはようございます。今日は、11時10分までにここを出なければなりませんので、大急ぎで御報告申し上げます。
 閣議は、国会提出案件、公布、政令、一般案件等々が処理されたというところでございます。
 その後、閣僚懇に入りまして、予算の概算の組み替え基準についての案、これについて議論が、3回目ですが、行われたところでございます。小一時間にわたって、マニフェストとの整合性、4年間でどういうふうにこのマニフェストというものをやっていくと説明していくのか、あるいは財源の捻出についてどうだというようなことを含めまして、また国民新党さんからは、政策のすり合わせ等々のお話もございまして、僕は聞いておって、非常にまとまってきたよい論議になってきたなと感じました。
 これを受けて仙谷さんのほうで、閣僚懇における議論はこれで打ち切りにさせていただいて、これから国民新党とのすり合わせ、そして予算関連の閣僚会議での決定、それを受けての閣議決定、こういう手順を踏んでいきたいということで御了解をいただきたい、こういうお話がございまして、みんな了解いたしたところでございます。
 私も発言をと思っておったのですが、私は警察庁のことの発言でありますので、みんなそれぞれ自分の省庁の枠を超えた大きな議論をいたしておりましたので、あえてこの後に申し上げる、こういうことで黙っておりました。私の発言は、10%人件費も含めてカットと言うけれども、警察は40数%が人件費ですから、それをどうするのだ、どういうふうにしてその分も含めて物品を削るのだということを含めて、大変頭の痛い作業が行われているわけであります。私は、国民生活の安全・安心のためにという大きな主題の中での予算ですから、それに合わせて思い切って作っていったらよいのではないかと言っていますが、警察の方は従来の金額をどう確保するか、みたいなところが、どうしても役所ですからあります。そこら辺の話し合いは、絶えずいたしているところでございます。
 その後、犯罪対策閣僚会議が行われて、「児童ポルノ排除総合対策」と「薬物乱用防止戦略加速化プラン」等が決定いたしたところでございます。これらについて、今、犯罪全体についての警察の取組で、私のほうから発言いたしておきました。
 口蹄疫対策本部、11回目が開かれまして、宮崎県が口蹄疫に伴う移動制限等の措置はすべて解除した、こういう御発表の下に、山田大臣以下それぞれがとっております対策等、報告がされたところでございます。今日現在、予備費から80億円余りの支出が決定されましたので、これで宮崎口蹄疫に関連して臨時に出されました金額は411億円になる、こういうことも報告されました。引き続き、それぞれの省庁が宮崎の地区対策、畜産対策、日本全体の畜産の被害対策、こういったことについて全力を挙げて頑張る、こういうお話がございました。自衛隊から、宮崎県から今日の午前零時に要請があって、派遣要請の解除ということになったと。したがって、自衛隊は撤収、こういう御報告でありました。
 私のほうから、本日の会議を受けて、明日28日、宮崎県に派遣している他府県の機動隊員、これらを撤収する。連絡要員は残すけれども、あとは宮崎県警で行う、こういうことを申し上げ、2ケ月半にわたって駐留しておりましたが、この間、知事の御激励も御訪問もなかったことは大変残念だ、寂しい、こういうことだけは、余分事言いの中井でございますので、申し上げたところでございます。
 以上です。

2.質疑応答

(問) 予算の閣僚懇の中身についてなのですが、大臣から特段何も発言されなかったということでよいのかということと、あと、閣僚からどのような意見が出たかということを。
(答)閣僚からの意見は、官房長官が詳しく記者会見で言う、こういうことでございました。
(問)大臣は、先ほど、一律10%というのはなかなか……
(答)人件費の10%というのは、警察にとっては大変厳しいと。人件費を削るわけではありませんから、その分をほかの物品費で削る。そうすると、6割近くのところでも10%削りますから、4割の分の10%が来ますから、全体的にいけば18%ぐらい削除になるのです。それは、節約し倹約し、組み替えして努力はしますが、限界がある。従来やっていないというのだったらあれですが、去年からもうずっとやり続けていますから。今日は、第何回かの警察の予算のチェックチームの会合がございます。ここでもまたさらにチェックのお願いをしていかなければならないと思っています。
(問)そういった中身の発言を。
(答)しようと思ったのですが、みんな個々の役所のことは言わなかったものですから、また次の機会、総枠が決まってからの議論の中で言えるのだろうと思って、今日は遠慮いたしました。非常に日本全体、あるいはマニフェスト全体、予算に取り組む姿勢、こういったことでよい議論に集約されたと聞いていました。
(問)関連して、概算要求の組み替え基準については、閣議決定は今日中に行うということもあったということですか。
(答)近くに行うと。今日にやりたいけれども、まだわかりませんと、こう言っていました。
(問)官房長官が。
(答)はい。
(問)児童ポルノ排除総合対策についての決定されたことへの評価と、それからもう一つ、年度内に実効性のあるブロッキングができるよう環境整備を進めるというのを目標に掲げていますけれども、以前、大臣がおっしゃっていたサイト全体へのブロッキングか、それともファイル単位のブロッキングなのか、こういった技術的な問題も含めて、タイムスケジュールをお願いします。
(答)これは、最後のほうは、まだ議論が続いていると考えています。しかし、今日、この会議で最後に総理から、「特に児童ポルノ犯罪は許してはならない。また、この被害に遭っている子供を救わなければならない」、強い御意思が示されたわけであります。原口総務大臣からも、ブロッキングの問題について御発言がありました。さらにこういうことで調整を進めて、ピンポイントでのブロッキングができるように、また、一日も早く単純所持も罪だと、こういう改正が国会で通りますように努力していきたいと私は個人的に考えています。
(問) 金賢姫氏の来日に関してなのですが、一部メディアの単独インタビューもありましたけれども、それが決まった経緯と、どういう基準、理由であそこが選ばれたのかということをお聞きしたいのですが。
(答)私が選んだわけではありません。これは、韓国側と金賢姫さんの強い御希望でございました。私はもちろん、皆さんの国賓を超えるような猛烈な取材ぶりに、これは合同で記者会見ぐらいしていただかないと、到底、他の記者さんも納得しないだろうと思って、いろいろな機会にいろいろなことを申し上げましたが、韓国側、金賢姫さんの側は、記者会見は絶対受けられないと。
(問)その理由は何ですか。
(答)それは安全面です。
(問)余計なことをしゃべってしまうからですか。
(答)安全面です。皆さんのカメラを一台一台、分解してチェックしますか。そういう要求が出かねないほど厳重な身辺警護要請がありました。したがって、これはやむを得ないと。
 そして、2社については私の関与することではありません。向こうの選択でございます。時間帯も向こうでございます。最終日は、向こうの判断の日程でございました。
(問)それを含めて彼女の来日について評価すると、百点満点で何点ぐらいと御本人としては思っていらっしゃいますか。
(答)僕は、百点満点で120点ぐらいだったと思っています。想像以上の成果が上げられる可能性が幾つも出てきていると考えています。また、大きな反応が、皆さんのおかげで国民の間に広がった。また、世界中にも大きく伝わった。同時に、ベトナムで開かれておった会議で北朝鮮の課長が、「彼女は祖国と親を二重に裏切った女だ」、こういう言い方を日本のマスコミにいたしました。このことは、初めて北朝鮮が金賢姫を認めたということになります。今までずっと否認し続けた、偽物だと言い続けたわけです。そういったことを含めて、大変大きな成果はあったと考えています。
(問)この間、沖縄の普天間の問題が起きるまで内閣で御一緒されていた社民党の辻元議員が、社民党を離れる見通しだということですが。これについてどのようにお考えになりますか。
(答)昨日、皆さんの報道で知りました。今日も閣議前の懇談で、「どうするんだろうな」という、みんな、話をしていました。彼女は、よく仕事を鳩山内閣でやっていただいた。一生懸命頑張ってくれた。高い評価を私どもはしています。こういうことを契機に、何とか御一緒にやれる方法をお考えいただければうれしいな、と思っています。
(問)それは、民主党に……。
(答)いやいや、党に入るということは、なかなかルールでできないのではないですか。だけれども、いろいろなやり方を、いっぺん誰かがお考えになるのだろうと思っています。
(問)防災に関してお伺いしたいのですけれども、先週金曜日の御発言の中で、被災者支援の拡充と、土砂災害対策についてお話を受けたと思うのですけれども、その進捗状況についてお伺いしたいのですが。
(答)昨日の夜まで、まだ事務方、副大臣の折衝が続いています。それは被災者支援のほうでございます。今朝、閣議の前に野田大臣に、敢えて一言申し上げておきました。
 それから、崖崩れのほうは、今、全国でどのぐらいあったのか、どれぐらい対策をとるのか、そういったことを大至急調査させています。
 それから激甚のほうは、明日ぐらいで被害の約半分の届けが出ると考えています。そういうものを見て、考え方を進めていきたいと思っています。それが今の進捗状況です。

(以上)