中井内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年7月23日

(平成22年7月23日(金) 11:58~12:38  於:内閣府本府庁舎1階118会見室)

1.発言要旨

 今日はたくさん会合がございましたので、遅くなりました。
 閣議では、私の担当しています警察白書も含めて配布がなされ、直嶋さんの海外行き等含めて案件、公布、政令等が決まったところでございます。白書について私から一言発言をいたしておきました。
 玄葉君から、党の来年度予算編成についてのまとめということで内閣に対して提言がございました。これに対して、それぞれの大臣からいろいろな角度から発言があったところでございます。
 私は、来年の国債発行が22年度を上回らない額とすると書いてあるものですから、それは下回ることとすると書いたほうがいいだろうと言いましたが、何か中期財政計画に書いてあるとか何とか屁理屈を言っておりましたが、検討してみてくれと。
 同時に、警察の予算は4割以上が人件費だから、人件費全体で削れと言われると大変なことになる。だから、警察の場合には、予算総額だけじゃなしに、事業費というか、物件費というか、その辺でどうするかということを考えてくれと。幾つか省庁はそういうところがあるはずだと。財務省を含めて検討してくれということを申し上げたところでございます。
 その閣議の前後に、子ども・若者支援、あるいは薬物乱用防止、それから国を当事者とする訴訟への対応会議、男女共同参画会議、これは答申文の案を総理にお渡しをしたところで、これらの会議が行われました。
 以上、閣議の御報告でございます。

2.質疑応答

(問) 金賢姫さんの来日、大体日程が終わりかけているかと思うんですけれども、今現在でお話しできる具体的な成果とかがありましたらお願いします。
(答)何といいましても、横田さんをはじめ拉致被害者の御家族の皆さんと日本で静かな環境でゆっくりと余人を交えずにお話をしていただくことができました。このことは、横田さんをはじめ、家族の会の皆さん方のお気持ちを少しなだめ、そして希望をお持ちいただき、また元気で御家族の帰国、頑張るという気持ちを強めていただくことができたと考えています。
 2つ目には、日本は言うに及ばず、世界中に拉致という人権・人道上許すべからざる事案を日本は決して許さないし、あきらめない、徹底的解明に向かってありとあらゆる努力を韓国と一緒になってやる、こういう強いメッセージを送れたということ。
 3つ目は、いろいろな情報について、日本は必死で集めようとしている、こういうメッセージを送れたということ等々が今私の感じている金賢姫氏来日の成果、効果だと思っています。
 ただ、耕一郎さんや横田さん夫妻、御面会後、横田さんからはお電話をいただいていますが、私が出たわけではございません。感想やら話の中身等、詳しく聞いた上でいろいろな判断をして、総理にも報告をしたいと考えています。
 今日は、閣議が始まる前、岡田さんが海外出張ですので、私は総理の横に座っていますので、いろいろと御心配をかけていますと申し上げましたら、中井さん、非常によかったと自分は思っていると、こういうお褒めをいただきまして、来週にでも御報告に上がりますと申し上げておきました。
(問)金賢姫さんなんですけれども、入国されてすぐに逮捕されてもおかしくないような人物が、現在も警察の事情聴取も行われていないようなんですが、これは警察が行政の一環として政府方針に従っているという通常の対応だと理解しているのか、それとも、捜査活動に政治判断で介入をして止めているという、超法的な措置として理解していいのか。
(答)警察が事情を聞いたか聞かないかは一切お答えできません。そういう状況です。だから、あなたみたいに一方的にやっていないのはけしからんというのもおかしい。やっていないという証拠はありますか。やっている、やっていないは一切言わない。普通の捜査でも言わない。言っている捜査官はあれはリークし過ぎなの。
(問)先日、警視庁が、携帯電話のサイトに開設されている賭博を摘発しました。そこに利用者の中で未成年が100人ぐらいいますけれども、これについて大臣の御所見を。
(答)本日の子ども・若者育成会議におきまして、私から発言を求めて、このインターネットのサイトで賭博をやって摘発された者は3人。回数や金額からいけば本当は12人。ところが、9人は子どもだった。調査では百数件子どもの使用、14歳から19歳の使用があったと。携帯電話が親の名義で子どもが使っているというのは、これは調べようがない。極めて使いやすいところで違法的な賭博が、一回一回の金額が少ないじゃないかということじゃなしに、違法性の賭博が公然と行われるということに対して、業者サイドの点検を十分にしてほしいと強く申し入れています。5,000件もあって無理なんだよねとうそぶいてもらっては困る。自主的規制になっているわけですから、そして、規制をきちんと守って、怪しげなサイト業者をチェックしている会社もある。そういう意味で、ポルノの問題も含めて、私どもは強く要請を申し上げたい。
 私どもは、強制的にチェックするとか、そういうことはやらないルールで、業界でおやりいただくということを本当にかたく守ってやっていますが、隙間を狙うか、持ちつ持たれつでやっているのか、そこまで言うと言い過ぎかもしれませんが、これは厳に御忠告を申し上げたい、僕はそう思っています。僕はこの事件、摘発されるまで知りませんでした。びっくりしました。
(問)梅雨前線の大雨の件なんですけれども、前回の会見のときにまだ激甚災害の被害額が上がってきていないということだったんですが、その後、指定に向けて準備状況はどうかという……
(答)今、調査は行われています。総理からの御指示もいただいて、仕組みを変える、特に日本中で全壊したお家が34軒です。それが1カ所で起こったということなら当然被害者を救済する支援法でお見舞いと住宅再建のお金が少しがありますが出ます。ところが、34軒ばらばらですから、今のままでいけば、広島の庄原だけがこの法律を適用される可能性があると。残りはみんな同じ梅雨で、1週間もしない前後で土石流で家を流されたのにと、こうなると思いますので、これらを何か全部で御援助申し上げる方法はないかと、こういうことが変えられるかどうかの中心であります。今猛烈な調整をしています。来週にはまとめたいと考えています。
 もう一つの仕組みは、壊れたあるいは半壊した土石流でそういう結果になった方々が、地方公共団体が土砂を片づけられる。その後、これから二度とそういうことが起こらない急傾斜対策をやってくれるかといったときに、その負担は国が5割、地方自治体が3割、そして斜面の持ち主が2割なんですね。この斜面の持ち主がそんな負担金嫌だと。山だとか崖ですから、お金を出してくれない。そうすると、なかなかきちんとした急傾斜対策ができない、こういう例がいっぱいあります。
 御負担をいただけない方は国へ御寄附をいただいたらどうだと、そして、国が6割なり7割持って地方自治体と一体で豪雨にも耐えられる急傾地対策をする、こう提言しています。問題は、このときに財務省がそんな負担のかかる寄附は嫌だと必ず言います。こういうところの調整を今やらせています。
(問)ちょっと整理させていただきたいんですが……
(答)はい、わからないですか。噛んで含んで説明しましたが、まだこれで何か。
(問)ちょっと1点わからないので。大臣が見直しをされたいとおっしゃっているのは、被災者生活再建支援法の方で、激甚災害ではないんですよね。
(答)激甚は金額が出てこないとわからない。これは税収のどれぐらいとかなってるから、それについてはと申し上げています。2回3回と同じことを言わさないでよ。会社の中でいっぺん僕の言ったことを調べてこいと。君は僕の記者会見はじめてでしょ。
(問) いや、2回目です。
(答)そうですか。前はいつ来たの。
(問)前回です。
(答)そのとき言ったでしょう。激甚のやつは。
(問)混ざっている感じがして。あと、急傾斜地のは国土交通省の事業ではないんですか。
(答)そうだよ。
(問)それもやると。
(答)防災。放っておいたらできませんから。僕がやっちゃだめですか。そういう意味ですか。
(問)そんなことはないです。
(答)そうでしょう。
(問)金賢姫元工作員ですが、今回、日本の国の公費を使われて招いたと。これに際して、金元工作員が会見を行わない段取りになったということの理由を改めてもう一度御説明いただきたいのと、一部の社は、この午前中にインタビュー取材を敢行している。これをお許しになったのはどういう経緯だったのか御説明いただけますか。
(答)僕の公式な権限は昨日夜8時過ぎに私なりのおみやげをお渡しした時点で終わっておりまして、韓国側の御希望の中で今日1日を過ごされていると承知をいたしております。金賢姫さんを日本へお呼びするというのは、日本の拉致対策解明の突破口を開く意味でも非常に大事な、大きな事件と考えています。事件という言い方はおかしいかもしれませんが、事案だと考えて、今日まで努力をしてまいりました。これを家族会の招聘とか、フジテレビさんの招待とかいうことで実現するわけはありません。そういう国家として、政府として行っていることですから、税金を私どもにいただいている予算の中で使わせていただいております。あのようにヘリコプターを飛ばしっ放しにされます民間新聞社の方は随分お金がおありなんだなと改めて思っております。
 フジテレビさんが元国家安危室か何かの工作員という人をテレビで出されて御批判をされているということ、承知をしています。見たわけではありません。いろいろな御意見はおありでしょう。韓国内にもいろいろな御意見はおありでありましょう。
 しかし、私は、拉致問題解明にとって、先ほど意義を問われましたけれども、申し上げたように、非常に大きな出来事であったと思っています。7年間、拉致対策室を含めて、歴代総理がなかなか実現できなかったことであります。私どもは昨年から黄長(1)ヨプ氏、金賢姫氏を招聘する、このことをきちんと拉致対策室として決めて、私に御一任いただく中で交渉に交渉を重ねて、今日お迎えをしているわけであります。
(問)今のに関連してなんですけれども、昨日、大臣は夕食を終わられて、こちらの……
(答)その後、僕は10分ほど会いました。
(問)そうすると、今日現在、午前中というのは、大臣のお招きでいらっしゃるという状態ではないということになりますか。
(答)日本国内に滞在するという間は、私の招きではあります。しかし、行事的にがんじがらめ、全部私が決めるということでもないと思っています。
 私は、家族会との懇談にあえて救う会の会長の西岡さんをお入れをいたしました。また、昨日夜、韓国側や金賢姫さんは、「政治家とは御勘弁いただきたい」という御要請が前々からあったわけですが、今回の代表お二人と議員連盟の代表、そして私という形で簡単な夕食会を催しました。
 皆さんには、金賢姫さんにインタビューさせない、記者会見しないのはけしからんというお話がありますが、これはもし許可するから来てくれと言ったら、絶対に日本へ来ません。そういうことを承知で記者会見をしないのはけしからんなんて言う、この常識外の質問は、あるいは御非難はおやめいただきたい。今まで全マスコミ、全新聞の方々は、彼女を呼ぶべきだと、何回もお書きになっておりになったんじゃないでしょうか。
(問)金賢姫さん側の意向として、記者会見は……
(答)金賢姫さん側の意向というよりも、韓国の意向です。韓国側が出国をさせるかさせないかということをお決めになるんでしょう。初めて出国させるわけですよ。韓国には韓国の事情がおありでしょう。それは皆さんも御承知のとおりでしょう。
(問)韓国側の御事情で記者会見をするということでしたら、なかなか難しいということですが、2社あたりの単独インタビューそれぞれでしたら……
(答)いや、それも知りません。それも知りません。黄長(1)ヨプさんのときには、たしか朝日新聞で御指名だったと思います。違いますか。
(問)どういう経緯かわからないんですけれども……。
(答)どういう経過かわからない、でも朝日新聞だったでしょう。
(問)防災に関してお伺いしたいんですけれども、先ほどの御発言の中で急傾斜地の持ち主に国へ寄附をしてもらうという画期的なアイデアがあったかと思うんですけれども、それの対象は例えば今回被害があったところなのか、それとも全国を対象とするのか……
(答)それは今回被害があったところです。応急にやらなきゃならないですから。応急に。
(問)ということは、今回被害があったところを対象にお考えと…
(答)はい。これはそこから先の日常の急傾斜で、広い斜面をお持ちで、「工事をやれ」と言われてもかなわんから寄附するよと、地方は何とかしてよと、いう話は国交省の話に、NHKさんが言われるように国交省の話で、僕が口を出すことではないでしょう。ということです。
(問)一部報道で、政府関係者の話として、金賢姫さんに謝礼をお渡しするというようなお話がありましたが……。
(答)全然ありません。一部政府関係者に聞いてください。昨日お土産渡しました。お土産の中身は、小学校4年生の男の子にゲーム機。それからソフト2つ。 それから、2年生の女の子は何がいいですかと言ったら、アニメのキャラクター付の筆箱がいいと。筆箱と下敷きと。そして、御夫妻に僕は赤と青のボールペンを送りました。
 今日出た写真週刊誌、どうでもいいですが、黄長(1)ヨプさんのときに、10億以上使ったと書いてあった。僕、びっくりしました。あれ、どこの根拠ですか。別に書かれて怒っているわけではない、僕は書かれて別にそう怒りはしませんが、「警察庁の幹部が総理官邸か首相に『入国はけしからん』と言いに行って、中井大臣に怒鳴られた」と書いてあったけど、何の話ですか一体。いらっしゃる、ここに発行した社、もう信じられないこと書きますね。信じられないこと書いちゃいけませんよ。全くのガセのネタです。
 ちなみに、黄長(1)ヨプさんの費用は幾らだと国会で質問もされまして、当時、また精算ができていませんと申し上げた記憶がございます。決まりましてから、帝国ホテルさんに、また御無理をお願いしますと言いましたところ、前回のお金はまだですと言われて、担当者は赤っ恥をかいて、私は内閣府の支払いはどうなってるんだと尋ねましたら、三月四月は仕方がありませんと、びっくりしている。そういう状況でございます。それが10万円でもそうですから、10億円なんてお金、どこから出てくるんですか、という話であります。
 ひとつ、皆さんのテレビ局等でお雇いになっている評論家の方々も好き放題言われています。あんまり違うことを言わないように。幾らでも御取材いただけたらお教えするんですが、申し上げておきます。
 また、ヘリコプター、かなりしつこくお撮りになった1社もありますが、御協力いただきまして、昨日の昼から今日と飛んでいないことは、ありがたいことだと、感謝申し上げます。
 あれは皆さん、民間機をお雇いになったか知りませんが、どこの社と書いてないから、通信社、新聞社、テレビ局のヘリコプターとわかりませんから、警備の者は上を警備しなきゃならんのですよ。どうやって上、警備するんですか、皆さん。走ってるときに。ブッと飛ばれて、そのうち1機おかしなものがブンと物投げたらどうするんですか。
 だから、必死でやめてくれというお願いをしても、やめてくれない。そうすると、こっちも安全対策上、これからまた違う手を打たなきゃならなくなります。どうぞひとつ、ここら辺もお互いですから、それぞれ会社、それぞれの局で十分御判断いただくよう、この機会にお願いいたします。
(問)昨日の会見で、田口八重子さんの話をお話しされたんですけれども、六、七年前に生存されているという情報に接していると。これからいろいろ情報収集されると思うんですけれども、どのように具体的に成果に結びつけていくかということと。
 六、七年前に生存しているという情報については、御家族の方には伝えるということだったんですが、公表されるということは御存じなかったようなんですが、昨日、大臣のほうから公表されたということですけれども……。
(答)僕が公表したんじゃなしに、韓国のテレビ局が今時点でどこどこで住んでいると、元気だと言われたから、それについて御確認があったから、私は知らないと答えるのも一つですが、違う形での情報に接していますよということを申し上げたわけです。
 どういう形で成果に結びつけるという、まだ段階ではありません。今まで7年、何も情報がたまっていないわけですから、これを必死で情報を集めて、そして、交渉というものをどこでつくっていくかというのを、それは政府を上げて考えていかなきゃなりません。そういう状況です。
(問)この拉致の話なんですが、先ほど強いメッセージを発せられたということだと思うんですけれども、そうした中で、昨日の家族会の会見の中でも、具体的な北朝鮮についての交渉ですとかプロセスを進めてほしいんだと、具体的なものが欲しいというのが改めて席上あったんですが、今後の対処について、大臣はどのように進めていきたいのか、教えていただけますか。
(答)家族会の方々が、横田さん含めて、そうおっしゃるのはもう当然のことだろうと思います。特に、被害者の御両親が御高齢になっていますから、当然のことだと僕は思いますし、そういう御発言をされるたびに身を切られるようなつらい思いをいたしています。
 1日も早く突破口が開けて、拉致問題の解決につながるように頑張ると、これしかありません。具体的な行動をとか、具体的な方策と、そういうものがあれば今までの政府もやっているんだろうと僕は思います。
 行動は、このように黄長(1)ヨプさんを呼んだり、金賢姫さんをお呼びしたりして、着実にこの従来と違うというか、従来困難であったと思われているようなことも乗り越えてやってきています。そういうことに一つ一つお答えをしていかなければならないと思っています。
(問)金賢姫さんの質問をしたいんですが、大臣を記者が囲ませていただいた席で、ヘリコプターを使用した理由として、警備上のことを上げていらっしゃったんですが、行き先として横浜方面に行かれたりとか、スカイツリーのあたりを飛んでいらっしゃったりとかしたということで、それはやっぱり警備上はまた違う目的があったんではないかという……。
(答)何を言いたいわけですか。
(問)警備上の問題でヘリコプターを使用されたという話に対して。
(答)何が問題なんですか。言ってください。聞かれるということは、何かおかしいとか、けしからんとか言うことでしょう。なぜですか。
(問)ヘリコプター使用の目的がですね……。
(答)あなたのところはヘリコプターを飛ばさなかったの、今回は。
(問)調布飛行場のほうにも飛ばさせて……。
(答)何でですか。大変高いお金使われて。
(問)観光目的があったのではないかという指摘も。
(答)僕は、可能なら見せてやりたかったですよ。可能なら、彼女は一生涯、外国へ出られないかもしれないでしょう。それはわかりますか。
(問)わかります。それは彼女のこれまでの経緯であるとか経歴が出ているわけで……。
(答)これはね、韓国は特赦しているんですね。この特赦について、私どもはとやかく言うべきではない。国際社会も、その特赦についてだれも何も言っていない。彼女を特赦していただいて、おかげでその証言でもって「李恩恵」の存在がわかった。それは田口八重子さんだとわかって、日本が主張していた拉致問題というのは実際あるんだと。実際、生きているんだということがわかったわけですね。
 そして、彼女は今回来たことによって、そして横田めぐみさんの空白の時間が埋まるわけですよ。それを本当に難しい中を、あえて非難されることも承知の助で来て、そして、淡々と私どもの要求にお答えいただいている。せめて何か、僕はしてあげれば、だから別荘においても、「少しベランダへ出るぐらいなら警備が何とかしますから」と言っても、一回も出ない。カーテンも開けていない、彼女は。そういう中でやっている。
 調布から都内まで、どんなに混むか御存じでしょう。空いて走れるときもあります。だから、わかりません。そして、そのときに車が並ばれたら、警察庁は到底警備上問題があって、だめですと。自動車の中も全部カーテンでしょう。だから、万々一のときを考えて、ヘリコプターを用意して、そして飛んだと。だけれども、5分だけ飛ぶというのも、あえてその機会に、ちょっと東京上空を見させてあげる。僕は、これは非難されることとは思わない。
 こんなことを非難しているようでは、世界中、だれも情報を持った人は日本へ来てくれません。来てくれると思いますか。言ってください。言ってください。来てくれません。僕はそう思っています。彼女はテロリストで、日本へ入国すべきじゃない。それじゃ、韓国をお責めになればいいじゃないですか、特赦されたんですから。テロリストを入れている国なんて世界中にない。彼女は自分で爆弾をしたり、何したわけじゃないでしょうと。あの航空機の事故で死んだ方は、現代建設の方が多かったわけです。知っていますか。あの事故で亡くなった方の多くはヒュンダイ、その時の現代の社長さんは李明博さんですよ、今の。彼が日本に行ってもいいと決断して、来てくれたわけですよ。
 ちょっとみんなバランスが違うんじゃないんですか。僕はそう思っています。
(問)ヘリコプターの目的は遊覧。
(答)「遊覧」ということを書かれた方がいらっしゃるが、遊覧と出したら、絶対韓国は認めません。すさまじい反対でした、最後は「ヘリコプターに乗る」と言っただけで。すさまじい反対でした。だから、私は「私の責任で飛ばしてやってくれ」と言いました。御非難は僕に浴びせてください、どうぞ。
 僕は彼女にあったことはともかくとして、今回来ていただいたこと、そして彼女自身の存在、境遇、本当に健気に生きていると思っています。

(1)は 火へんに華

(以上)