中井内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年7月13日

(平成22年7月13日(火) 10:35~11:00  於:警察庁18階第4会議室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 閣議が行われまして、千葉さんも含めて全員御出席でございました。私自身は、自見さんや千葉さんや国民新党さんもつらい成績でありましたし、千葉さんももう一歩というところだっただけに、お慰めを申し上げたところでございます。
 一般案件、政令、人事、配布等々、定例どおり行われました。その後、総理から、今回の結果についてのお詫び、敗因は何回か言っておるけれども、自分自身の消費税発言によるものだろうと思って、申しわけなく思っていると。しかし、既に発表したように、責任を持って政局運営を続ける決意であるので、皆さん挙げての御協力とお支えをお願いすると、こういうお話がございました。
 その後、これを受けて、防衛大臣やあるいは自見大臣、前原さん、小沢鋭仁さん、直嶋さん、玄葉さん、原口さん等々から参議院のこれからの運営、それから連立について、あるいは民主党のこれからの予算編成について、いろいろさまざまな観点から意見陳述がありました。予算につきましては、方向等を、あるいはマニフェストの2年目ということを含めて、まず官房長官と玄葉さんで基本的にすり合わせをして、全閣僚での討論会を、議論会を一度やろう、こういう形に終わりました。総理がこの後何か御予定があるということでしたので、閣議はそういう状況で終わったところでございます。
 私のほうから1つ、防災担当大臣としてお願いを申し上げたいと思います。
 先般、選挙の終盤にも大島副大臣を議長にいたしまして、国民の皆さんに、ゲリラ豪雨的な雨の被害について、十分お気を付けをいただきたいと、こういう訴えを申し上げたところであります。この会議の結果を受けて、泉政務官に地すべりの続きます鹿児島へ現状視察に行ってもらうということにしております。木曜日にお邪魔して、まだ避難生活をされている方の激励をさせていただきたいと考えております。
 昔は1時間50ミリの雨といったら大変な雨でして、日本中この1時間50ミリの雨に耐えられるように河川改修や、排水や、色々考えて今日まで努力をしてきたわけです。私の若い頃には、1時間80ミリの雨などというのは想像を絶する雨で、年に1回か2回、例えて言えば三重県の尾鷲町の山の方に降るとか、そんなことでありましたが、今現在、今年に入りましてからでも、1時間に100ミリを超える雨というのが、もう何箇所も出ている。こういう状況にあります。
 そして、日本中の方々は激しい雨になると、道路やら崖がどういう状況になるかというのをあまりご認識でない。テレビ等を見ていると、あの豪雨の中お出かけ、車でお出かけになる方がおられると。もう信じられないと。
 是非、凄まじい雨なんだということを、あっという間に想像を超える水が出る、車が浮く、動かなくなる、なんでもない崖が崩れる、こういうこともありうるということを、ご理解いただいてですね、十分お気を付けいただくように、私共、全ての官公庁に対しまして、土日、夜も含めて十分な警戒もするようにお願いをしておりますが、マスコミの皆さんにおかれましても、是非、機会があればこういうことを報じていただき、警報を発していただければ幸いだと、気象庁も十分対応をしていただけると思いますが、念のためお願い申し上げます。
 参議院の結果につきましては、私も閣僚として初めてお手伝いをいたしました選挙でありましただけに、大変厳しい結果だ、残念なことだと考えております。敗因はいろいろあったと思いますが、十分な与党としての選挙に臨む体制、仕組み、心構え、こういったことができていなかったんだろうと。今までの野党時代と同じような戦いであった、こう見ております。そういう意味で、与党としての選挙体制、どうあるべきかということも一度十分議論をする、地方も含めて方法を考える、このことが大事だろうという思いがいたします。また、来年の地方統一選挙に向けて、やはり地方の議員を着実にふやしていく。この間、予算も含めて、与党として地域の御要望をどう生かしていくか、こういったことも十分考えていかなければならないという思いがいたしております。
 消費税の問題については、金持ちが集まっている東京都は2人通って、何とか御理解をいただけたということは言えると思いますが、地方では全く消費税増税ということに対しての反発が厳しかった。特に終盤になって、その数が強く厳しくなって、必死の戦いをいただいたけれども、伸び悩んだ、競り勝てなかったという実感があります。私も1日しか地元へ帰りませんでしたが、ここ十数年間で一番差が縮まった選挙でございました。運動をお手伝いいただいた皆さんに聞きますと、やっぱりきつかったと、なかなか説明に時間がかかった、こういう声が圧倒的でありました。そういったところを含めて、これから十分な反省のもとに、私どもの日常の政治活動を考えていかなければならないと思っています。
 以上です。

2.質疑応答

(問) 先ほど、閣議の中で各閣僚からは参議院選挙後の連立についてとか、予算について御意見があったということなんですが、具体的にどんな話があったのかということと、大臣自身が、今後ねじれ国会ということになるんですが、連立の新たな枠組み、公明党、みんなの党などという仕切りもありますが、大臣はどのような枠組みであるべきだとお考えでしょうか。
(答)連立については、自見さんのほうから国民新党の候補者が40万票とって、公明党さんを除いては、全候補者の中で一番多い得票数だったけれども、国民新党の数が足りずで落選をした。しかし、そういう中であるけれども、国民新党は連立を維持して頑張っていきたいと、こういう御決意の発表でありました。
 参議院議員の方からは、国会は参議院の議長ということに関して、比較第一党から出す、こういうことをずっと慣例としてきたと。今、いろいろな意見がある中で、閣僚がそんなことを言うこともないけれども、どうぞそういうよりよき慣例を各党が良識的に御判断いただけるように、うまく運営をしてほしい、丁寧な運営をしてほしい、こういうお話でありました。私自身は国対委員長でも幹事長でもありませんから、閣僚の一人ですから、連立ということを、そう自分でとやかく言ったり思ったりする必要はないと思っています。ただ、昨日は外務大臣と文科大臣に他のことで話があって、それぞれお尋ねをして話し合いをいたしましたが、選挙のことはほとんど少しでした。お二人とも、これから法律を国会で御審議いただくときに、大変なことになりそうですということを言っていました。そういう意味で、国会がどういう形であれ、法案を御審議いただいて、そして国家、国益、国民のために成立をして施行されるということは一番いいわけです。
 従来の自民党さんのときのように、衆議院で3分の2持っていて、否決されても衆議院に戻してやればいいという乱暴なことができる状況でもありません。したがって、現場現場で、十分修正の話し合いや、あるいは手順の話し合いやら、今まで以上に丁寧にやられる、これしかないんだと思っています。やっぱりそういうことがやれる国対や党の体制というものをみんなで考えてほしいと思っています。
(問)先ほど御発言があった全閣僚での討論会を一度というお話で、それは何か近々にという……
(答)そうでしょうね。予算編成も急がなきゃならないでしょうから、その根底になるマニフェストに対する問題やあるいはシーリング的な問題について、やっぱり閣僚間での論議が要るんだろうと思っています。その基本を玄葉さんや官房長官がおつくりになるということです。
(問)また参院選に関連してなんですけれども、今回、こういう結果を受けて、改めて菅総理の責任についてどのように思われているかということと、あと9月に予定される党の代表選で菅代表の対立候補者として、どなたか立候補されるべきとお考えがあるのか。
 また、党執行部のほうに関して、枝野幹事長の責任について、これについてもどういうふうに大臣お考えになられているかをお願いします。
(答)選挙の敗北ということについては、僕は全国会議員が共同に共有して負わなきゃならないことだと思っていますし、私も閣僚の一人として、今回の国民の御批判というものを非常に重く受けとめています。
 しかし、衆議院で去年、ああいう大きな御支援をいただいて議席を有して、4年間政権運営をする責任をお与えいただいているわけでありますから、今回の中間試験が赤点であったのか、合格点すれすれであったのか、お互いいろいろな思いもありますが、謙虚に受けとめて、菅総理以下、全党員、全国会議員必死になって政局運営、あるいは日本の方向運営ということで頑張らなきゃならないと思っています。
 9月云々というのはまだ先の話でわかりませんが、内紛をやっていると思われるようなことは一番まずいのではないかと思っています。私の三重県みたいに、勝っているところは何も言わずに黙っておるんですから、いろいろなことを言われる方は、自分の地元がどうであったかということを含めてお考えになって御発言をいただきたいと僕は思っております。
 しかし、党幹部のところはやはり2人出したら2人、1人だったら1人、どんなことがあっても当選させていくという意気込みと責任でやっていかなきゃならないだろうと、そういうこともあると。そういうことでいえば、みんなに責任がありますから、余りマスコミの皆さんの挑発に乗って発言をしないことが一番だと僕は思っています。御支援の人たちに対して申しわけないと思っています。
(問)拉致問題に関してなんですけれども、大韓航空機爆破の金元工作員が20日に新潟経由で来日するという話が出ているんですが、そういった方向で話が進んでいるのかどうかという点と、来日している期間中に横田夫妻に面会するという話も出ているようなんですが、そういうことで話が進んでいるのかどうかという点も、確認というか……
(答)マスコミに断定的な報道が出ているということを承知しています。そのたびに交渉が難しくなって、私は悩みに悩んでおります。金賢姫さんは観光旅行で来るわけではありません。極めて厳しい警備の中で来ざるを得ません。来るかどうかも含めて、一切ノーコメントで私は押し通しています。招待主たる僕がノーコメント、そんなことはありませんと言っておるのにかかわらず、私のところへ取材にも来られずに平気で物事を書くというマスコミの皆さんは、少しお考えを賜りたい。あなたも御質問がおありなら、お書きになった社に聞いていただきたい。僕に聞くことはない。僕らから見れば、マスコミの皆さんはみんな一緒ですから。マスコミ同士の皆さんは大変お仲もよろしゅうございますから、どうぞひとつそこは御自分らで相手の社に聞いてください。こっちでぼんと勝手なことを打ち上げて、あれは本当か、これは本当かと、そんな無責任だと僕は思います。あなたを怒っているわけじゃありません。いっぱいあるものですから。
 そして、出るたびに、正直、韓国側がナーバスになって交渉が全部途絶えます。ファン・ジョンヨブ氏のときもそうでした。お招きするのは、横田さん御夫妻に面会していただいて、めぐみさんが元気だったころの話を直に伝えてもらう、これが目的の主たるものです。そして、国民の皆さんに拉致問題について改めて人道上、人権上の強い憤りと関心をお持ちいただく、こういう思いで努力をいたしている途中です。
(問)今のに関連して、今、国民の皆さんに拉致問題について新たに関心を持っていただく、そのための来日だということなんですけれども……
(答)目的の一つです。
(問)一つということですね。そうしますと、来日した際に、例えば金賢姫さんの記者会見とかそいういものは。
(答)そういうことは一切お答えできないとさっきから申し上げております。もう本当ならとっくの間に来てなきゃならないのに、つぶされて、つぶされて、つぶされているということも御理解ください。お書きになった社は責任持って招待してください。証拠もなしに、取材もなしにお書きになるということに、その結果、大変な迷惑をこうむっているということだけは御理解ください。
(問) 大相撲の関連なんですけれども、6取組なくなるという異例の事態だったわけですけれども、改めて大臣御覧になって、今どういった感想をお持ちですか。
(答)テレビ中継ないから、見ていないよ。見る時間ないじゃないですか。
(問)こういった事態に関しては、どのように感じていらっしゃいますか。
(答)名古屋場所が開けたということは、それはそれなりに御努力だっただろうと思っています。昨日、新たな委員会ができるという報告とメンバーとお知らせをいただいたという説明を受けました。
 捜査の状況については、余り個々の事件に立ち入らないで、あえて聞きません。ただ、押収した携帯電話やメールの解析を急いでおるということ、それから押収した中には暴力団関係者と思われる名前等が何件か出てきたものがあったということは聞いております。だけれども、携帯を変えたり、古い携帯を売り飛ばしたりしている人もあると聞いております。そこら辺を含めて、もう少し捜査そのものが時間がかかっていく。ただ、この恐喝事件を含めて、立件できるものは早く立件してほしいとは思っています。
 この間申し上げたと思いますが、相撲協会の村山さんや伊藤さんを含めてお越しいただきましたときに、今後のこともあるので、警察と相撲協会の窓口を開いてくれという御要請がございました。私は、それは承るが、事態は捜査中ですから、しばらくの間は御遠慮願いたいと。捜査が終わりまして、これからの反社会的組織との絶縁について、警察が御意見を申し上げることについては十分御協力する。現に、名古屋場所においてもかなりの警戒をしていると聞いております。

(以上)