仙谷大臣記者会見要旨 平成22年3月2日

(平成22年3月2日(金) 8:36~8:49  於:衆議院議員食堂)

1.発言要旨

 おはようございます。
 今日は粛々と予算が成立するように、衆議院を通過するようにやろうということでございます。私のほうからは皆さん方に報告すべきことはありません。
 御質問をどうぞ。

2.質疑応答

(問)国交省の公共事業の仮配分、いわゆる個所付けの問題で、総理が昨日、国交相を処分される御意向を示されたんですが、その受け止めと、こういった問題が起きた背景を大臣はどう御覧になっているかということをお尋ねできますでしょうか。
(答)処分云々というのは、僕は事実関係がよくわからないんだけど、一般論としては、やっぱりある時点でオープンにして議論すべき課題だと思います。今までのいろんな人の心象風景を考えると、蜂の巣を突いたようになるでしょうから、慎重にある時期まで外に漏出しないようにするという配慮がなされていたんでしょうけども、そもそもこれは国民の税金ですから、できる限り幅広くディスクローズされるということが望ましいことは言うまでもありません。こういうことについては試行錯誤の連続だろうなと思ってはおります。
(問)今回でいいますと、ディスクローズのされ方が問題だったのではないかと野党側は指摘してると思いますが、要するに党から都道府県に伝わったという点なんですけれども、その点はやはり大臣は問題だったとお考えになりますでしょうか。
(答)そこの事実関係は私はあまりよく知りませんから、何とも言いがたいですね。もし自民党がそういうことをおっしゃっているんだったら、今までどうだったのかということをちゃんと検証しないと。密かに手柄のように個所付けをあらかじめ役所の通知を経て、特権的な族議員だけが方々に教えていくというようなやり方が果たしてよかったのかと。それはもう常識ですから。自分たちは何もやっていなくて、身ぎれいだったみたいなことは、我々の間では通用しない。役所にしても、どこか特定のところをピックアップして、お前のところにはつけてやったぞみたいなことを役所の課長や係長が、特定の市町村なり、特定の族議員がおるところへあらかじめ教えていくというようなやり方を今までやっていたことは僕らも知っていますが、そういうやり方もけしからんと思います。
 だから、いろんな方々が天に唾するようなことをおっしゃるというよりも、この戦後のすべての仕組みに問題があったというのであれば、この公共事業関連の予算の配分と、そのディスクローズの仕方ということについては、やっぱりもう一遍洗い直して考え直さなきゃいけないんじゃないでしょうかね。
(問)北海道の教職員の組合の問題で、幹部の方4人が逮捕されましたけれども、その受け止めと、小林議員の進退についてどうお考えになるかという、2点をお願いします。
(答)これも事実関係がよくわからないんだけど、一般的に言うと、小林議員と選挙対策本部、支援労働組合の選挙対策本部と、その関係とか比重とか、全然わからないものですから。どうも所変われば品変わるみたいな話の部分があるようですね。私のところは、例えば選対本部は後援会と民主党県連の部隊、もう少し具体的にはここは市会議員、県会議員、それから労働組合を始めとする団体で選挙等をお手伝いしてくれるとか、例えば弁護士さんが本部長という格好がなされ、労働組合が全体の中で連動して動く部分と、独自に、つまり、ほとんど選対と関係なしに動いてくれる部分と両方ありますから。選対本部の責任部分になる部分と、労働組合独自の責任領域でやっていただいている部分と、これがちょっと小林議員の選対の状況というのは僕はわからないんですね。これは各選対によって違うんでしょうし、それから、選対と議員のかかわり方というのもまたそれぞれ違いますから、あまり軽々しく、それこそ新聞報道だけでは、ちょっと僕には今の時点ではお答えしようがないということです。
(問)幸福度調査について、どのような方法で、どのように進めていくのか、詳しく教えていただけないでしょうか。
(答)これはプロに任せて、練り上げていただかないと。今まで各省庁でいろんな調査が行われてきているんでしょうけども、やっぱりここは専門家に議論を短期間集中でやっていただいて、そこから調査項目をつくり、調査をしていただくということをしたいと思います。
 皆さん方も御存知だと思うけども、例えば山田昌弘先生なんていらっしゃいますよね。今回、山田先生に御協力いただくかどうかは別ですが、彼の家族学の調査なんていうのは関係あるかもわかりませんね。それから、大事なのは若い世代にどういう調査項目で調査をして、どういう実感のもとに生きていらっしゃるのか、これから何をしようとされているのかみたいな、こういう観点が割と大事だと思いますし、それから若い世代には都会と地方というのはあまり関係ないのかもわからんけども、ある年齢層から上の人では、やっぱり都市部と地方に住んでいるのでは大分違うかもわかりませんね。というようなことも含めてお考えいただいた上で、調査をしていきたいなと思いますね。
(問)6月の成長戦略策定に盛り込むべく調査をするという理解でいいでしょうか。
(答)新しい成長について、どう概念規定をするか、我々がどうするかというところと関わってくると思います。この時代の成長とは何か、豊かさとは何か、幸福とは何かというようなところについて、地に足の着いた議論ができるようにするための調査だという感じですね。
(問)舛添さんが昨日記者会見で、大臣へのラブコールともとれるような発言をされていましたけれども、それについての受け止めと、こういう第三極の動きについて、大臣はどのように見ていらっしゃいますでしょうか。
(答)昨日、僕も自宅へ帰ってからテレビの報道の一部分を見たんで、どういう文脈の中で彼が私とかその他数名の名前をお出しになられたのかわかりません。わかりませんけども、私自身は第三極がどうのこうのとか、あるいは政界再編がどうのこうのという状況でもないですし、政界の再編話が一部の方々には御興味の対象なのかもわかりませんが、私は全く現実味がない問題だと見ております。
 舛添議員とは、医療問題について、相当突っ込んだ意見交換をしましたし、施策を展開するについての問題点を協力しながら、これを打ち破っていこうという話も舛添議員が厚生労働大臣になる前からしてきましたが、問題意識は共通の部分があるなと。最近は全くお話ししていませんが。介護やそれからその他の社会福祉関係については、共通の問題意識等があるなというふうには考えておりますけども、全般的な再編話がどうのとか何がどうのというのは、彼のリップサービスが過ぎるのか、ほかの御意図なのか、ちょっとよくわかりません。

(以上)