古川副大臣記者会見要旨 平成21年10月1日

(平成21年10月1日(木) 10:14~10:25  於:官邸エントランスホール)

1.発言要旨

 今日は、与党と政府で政策をどう一元化していくかと、そういう議論と、あと各省で政策を実行していくに当たって、マニフェストを実際につくったのは党の職員ですから、どういう形で党の職員を絡ませていくのかと、そういう話。そしてまた、各省の政策会議をどういう形でやっていくのかと、そういう話です。
 最後に、補正の見直しと来年度、22年度予算編成について、私のほうから各省の副大臣にお願いをさせていただいたということです。

2.質疑応答

(問)今のお話で「党職員の方をどういうふうに絡ませていくか」という話があったんですが、これまでも身分の形の議論だったりとかあったと思うのですが、そのあたりはどういうふうに整理していこうという方向性の話だったのでしょうか。
(答)そこのところは、ばらばらという形ではなくて、官房のほうでまとめて、そしてまた必要に応じて、それぞれの政務三役を助けていくという形でやると。詳しくは官房のほうから御説明があると思います。
(問)あと補正の見直しについて、行政刷新担当ということでお話があったと思うのですけれども、特に各省庁の副大臣から、これまでの補正予算の見直しの今の検討状況について報告とか、もしくは古川さんからの指示というのはどんなものがあったのでしょうか。
(答)前のほうの、例えば政策会議の場所を各役所でやるのかとか、議員会館でやるのかとか、役所でやるとなると行くのにどうするのだとか、いろいろそんな話があって、そこの前のほうで時間がかかったものですから、私のほうからお願いだけ、とにかく明日が締め切りですから、各省で最終的な、きちんと判断をしていただくということを、しっかりした取りまとめをしてくださいと。特に、これは来年度の予算、マニフェストでお約束をした初年度の政策を実行するためにも、極めて大事な財源となってくるわけでありますから、そういう意識でやっていただきたいと。
 来年度予算についても、これは要求大臣ではなくて査定大臣でという、そういう話が先日の閣議でもありましたけれども、この補正についても当然、徹底的にこれは査定をすると。特にこれは、前政権で決められた補正ですから、徹底的に切り込んでいただきたいと、そういうお願いをさせていただきました。
(問)補正予算の見直しの部分で、明日が締め切りなのですけれども、その後、またもむ作業が当然、刷新会議と、あと各省庁との間であると思うのですが、そこら辺こんな形で進めたいというような段取りのほうは、副大臣のほうからほかの副大臣に御説明されたんでしょうか。
(答)いや、とにかく、今の政権発足から2週間足らずで見直せということで、明日を期限にしてお願いをしているわけでありますが、見直しとかそういうのも、ある種どういう形で見直したかどうか、基準もきちっとしたわけじゃなくて、例えば未執行のものは原則停止とか、本当に基本的なところしかやっておりませんでしたから、多分、明日のところは、とりあえず取りまとめたという形になってくるかと思いますので、その出てきたものを少し精査をする。そして、いわば基準を合わせていくとか、そういう作業が若干必要になってくるのではないかなと思いますから、そういうところを見て、最終的な形をつくれるように、そこは行政刷新会議はもちろんですけれども、まだ行政刷新会議もいろいろ事業仕分けとか何かはこれからですから、財務省などの協力も得てやっていきたいというふうに思っています。
(問)そうすると、そろえる作業としては、明日締め切りなんですけれども、しばらく上がってきたものを刷新会議のメンバーというか、刷新会議サイドのほうで、ある程度精査をする時間があった上で、各省に投げるというような格好になるんでしょうか。
(答)そうですね。ちょっとどういう形で出てくるかも、とにかく初めてのことなので、何分にも、とにかくすべてが初めてなので、先ほどから申し上げたように、もう部門会議も廃止して政策会議にすると。じゃあそれをどうやるんだとか、そういうことの議論で、もう今日は大変いろいろ白熱したわけですよ。朝から来るとなると、じゃあ、まだ役所は開いてないけどどうするんだとか、そういうところから、とにかく今はすべての、今までの政権でやっていたこととは全く違うことをやろうとしているので、そういう意味では、試行錯誤でやっていかなきゃいけないところがあって、今回の補正の見直しというのも、こういうことを、かつて自民党政権でやったことはないわけですから、初めて、多分それぞれの役所の事務方のほうも初めての経験で、どういう形でやっていいかわからないというところもあったと思うんですね。我々政務三役のほうも初めてそれを政治判断で、残す、切る、停止するとか、そういう形でやっておりますから、その辺のところはちょっと明日、各省庁から出てきたものを見てみないと、どんな形になっているのかというのはちょっと見えませんから、そこのところは出てきたものを精査する時間というものは必要ではないかなというふうに思っています。
(問)「補正予算の基準を各省でそろえる」というお話がございましたけれども、基準というのは具体的にいうとどういったことを挙げたものになりますか。
(答)先ほど申し上げたように、基本的に未執行のものについては、これは基本的には停止をすると。それから、大きなことは言ったのですけれども、例えばもう執行したものであっても、私が所管しているところでもありましたけれども、契約してしまったけれども、契約を解除したほうがいいのかどうか、契約を解除して違約金を払ってでもなくしてもいいのか、あるいはそこは、契約してしまったのだから、違約金を払うぐらいだったらそのまま続けようとか、多分これは、かなりその辺は私の想像ですが、それぞれの役所でどう判断するかというのは、これは各省、政務三役同士できちんとまとめたわけでもありませんから、そういうものもずれたりもしてきているのではないかと思いますから、そういうものも含め、そこは出てきたものをちょっと丁寧に整理させて、こっちの事業は契約したけれども、違約金を払って解除して、戻せるところは戻しましたと。こちらのほうは、こちらの役所では契約しちゃったから、もう契約したものはそのままですというふうだと、やはり非常にそこはアンバランスも生じてきますから、そういったものの細かいすり合わせというのは、出てきたものを見てみないと、ちょっとなかなか今の段階でわからないので、そこは出てきたものを精査して、その上で基準を合わせて、最終的な判断をするという形にしていきたいと思っています。
(問)経済財政からお伺いしたいんですけれども、今日、今朝、日銀短観が発表がありまして、大企業製造業が2期連続改善されたんですけれども、受け止めをお願いします。
(答)マクロの経済事情は、確かに持ち直しの動きが見られますが、しかし、やっぱり中小企業は、低いレベルのままなんですね。ですから、私はこの経済感覚、特にこれまでの政府が言ってきた経済というのは、非常にマクロの数字を重視をしてきた。しかし、マクロのところの数字と、一般の国民皆さんの経済に対する認識とは、かなりこれは肌感覚が違うんじゃないかというふうに私は考えております。
 景気というのは、気分の問題という、文字もあるように、やっぱり普通のマクロの数字だけでの経済の判断というのは、一般の国民の皆さんの景気の感じるところと、やっぱりずれている部分もあるんじゃないかなと。そういう意味では、確かにこのマクロのところの部分では、一部持ち直しの動きが見えるのは事実でありますが、しかし、いわゆる国民の皆さんの景気の状況の判断というものでは、極めてやっぱり厳しい状況が続いていると、そういう認識を持たなければいけないんじゃないかと思っております。
 また同時に、持ち直しの動きが見られるというものの、雇用状況の悪化や所得の減少、また今後広がるであろうインフルエンザの影響など、かなり下振れのリスクというのは、非常に幾つもあるわけでありますから、これは予断を許さない状況にあるというふうに考えていかなければいけないんじゃないかなというように思っています。
(問)今の「国民の実感と離れている」というお話で、逆に緊急というか、今一番必要とされている政策で、やらなければならないとお考えになっている政策はどういう政策でお考えでしょうか。
(答)特に、やはり国民の皆さんからすると雇用をいかに守るかとか、所得の減少をいかに防いでいくか、やはりこの辺のところが、一般の国民の皆さんからする、景気がよくなっているか、よくなっていないか、そういう実感に近いんじゃないかなと思いますから、そうした点に注目をしていかなければいけないんじゃないかなというふうに思っています。
(問)例えば補正を見直して、また多分、組み替えていくと思うんですけれども、足元で補正を見直すに当たって、雇用関係の費用をまたかなり積み増すとか、そういった点に何か着目していくわけでしょうか。
(答)現時点でそういう補正とか何か、第二次補正をやるとか、そういうことは考えておりません。先ほど申し上げたように、今の景気の状況は極めて要注意、慎重に見ていかなければいけない。そういう動向をしっかり、これは今後とも注視していきたいというふうに思っています。
(問)あと、さっきの行政刷新の関係で、補正の見直し作業をこれからやるに当たって、各省の言い分と、あるいは査定するというか見直しを指示する刷新会議と、あと党のほうの言い分もあると思うんですが、それはどういうメンバーでどういった……
(答)これからの補正については、政務三役が中心になってやっていくことになろうかと思います。
(問)各省の政務三役が刷新会議のことを。
(答)はい、行政刷新のほうの大臣、そして私、そしてまた泉政務官、あと財務省などの協力を得て、協議をしていくことになろうかと思います。

(以上)