原口内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年5月14日

(平成22年5月14日(金) 8:42~8:58  於:会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。閣議後の会見を行わせていただきます。私の方からは2点であります。
 1点目は、退職管理方針、それから、新採の状況でございますけれども、今日、閣議後の閣僚懇談会で私の方から、今、最終の詰めを行っています。この厳しい状況にかんがみて、各省、私たち四大臣で決定した方針に沿って、今、鋭意折衝していますけれども、今週中に事務方の詰めを終えること。それができない場合は、四大臣中心に、閣僚間の折衝といったことも行わせていただくのでよろしくお願いしますということを申し上げたところでございます。これが1点です。
 それから、2点目ですけれども、ICTのタスクフォース、これが間もなく報告が出てくるというふうに考えています。そこで、2015年までの光のアダプション、光の道のアダプション、これはもちろん光ファイバだけではなくて、無線、Wi-Fi、あるいは電気、電力がなさっているようなもの、あるいは CATVも含めてですけれども、すべの皆さんにアクセス、そしてアダプションを保障すると。そこの道筋について、是非、私の方から、10年、20年、30 年、いや、もっと言うと50年、100年を見越した議論をしていただきたいというふうに、再度、内藤副大臣、それから、長谷川大臣政務官に指示をしたところでございます。要は、いろいろな難しい利害、得失、それから、国内の今までの様々な問題がありますけれども、そういったものを踏まえた上でも、ICTは今までコストというふうにとらえられていた部分もありますけれども、コストではなくて、日本を発展させる、その大きな基盤、成長の原点だという考え方で、取りまとめを再度お願いをしたところでございます。
 私の方からは以上です。

2.質疑応答

(問)幹事社の読売新聞の古川です。おはようございます。今、大臣からお話がありました新規採用の状況について1点と、あと、別の質問を1点、幹事社からさせていただきます。新採の方ですけれども、今日中にというお話も政府内であったようなのですが、具体的にどういった点で調整が残っていらっしゃるとお考えでしょうか。
(答)そうですね、それは個別の事情について細かく聞くようにしておりまして、例えば、新採を、特に現場をそこまで減らしてしまうと無理だというところ、あるいは、いや、もっと踏み込めるというところ、個別の各省の事情で出てきているものが、もう大体まとまっています。その最終でございますが、大臣によっては、方針をきっちり踏まえた上でやるのだけれども、自分たちの事情も是非しっかりと言いたいという大臣もいます。それから、場所によっては全然、場所というか、省によっては、退職をしていないところもあって、私たちが、いわゆる退職が幾ら幾らという、織り込んでいる全体の数字からすると、少しずれているところもある。そういう個別の事情の最終の詰めを今やっているところでございまして、順調に進んでいるという認識をしています。
(問)それと、米軍の普天間飛行場移設問題で、昨日、総理が、当初目標期限としていた5月末の決着は事実上難しいという認識を示されました。一般論としてで結構なのですけれども、政治家が、いったん言葉に出して約束したものを撤回あるいは修正する場合の説明として、大臣は総理のことも念頭に置かれて発言していただければと思うのですけれども、言葉の発言の重み、政治家の発言の言葉の重みというものは、どういうふうに大臣はあるべきだとお考えですか。
(答)古川さんの質問は非常に難しくて、一般論として個別の問題を言って、政治家の言葉の重みと言われて、それを頭に置いてという、この三つの基準を、三次方程式をどう解けばいいかというのは、何と考えればいいのでしょうか。
(問)政治家の発言の重みというのはどうお考えですかという、一般論でも結構です。
(答)そうですか。政治家は、長く、広くビジョンを見渡してですね、ビジョンを出して、そして、長い射程で、そのうち、いついつまでに何をやるかというようなことを考えているわけであります。特に安全保障の問題は、これは私たちだけでどうかできるわけではない。ただ、沖縄の基地負担を少しでも減らしたいと、その思いを、総理が現実に、一歩前進、二歩前進、三歩前進、更に前進ということでやってこられるということは、私たちは閣僚として、全体で支えていくべきことだというふうに考えています。
(問)NHKの太田です。おはようございます。民主党の小沢幹事長が、国会の政倫審で、自ら出席なさって、一連の話を御説明なさるという考えを示されていますけれども、これについて大臣はどういう評価をされていますでしょうか。
(答)そうですね。個別の案件というよりか、これも一般論で答えさせていただきますが、これは前から申し上げているとおり、すべての政治家は自ら進んで、自らに掛けられた疑いを積極的に晴らして、そして、政治の信頼をしっかりと勝ち取っていく。この努力が必要であるというふうに考えております。政倫審というのは、もともとそのために設けられたものでございまして、国会での説明責任、国民に対する説明責任、これをきっちり果たしていくということは極めて大事だと、そのように、個別の案件ではなくてですね、一般論として考えております。
(問)朝日新聞の伊東です。よろしくお願いします。大臣が一番最初におっしゃられた採用の半減の方針の関連なのですけれども、昨日、峰崎財務副大臣が会見の中で、国税や関税担当の職員の方が削減されると業務に支障を来すと、そういう趣旨の発言をされて、省庁側から反発というか、削減率の緩和を求めるような声も上がっているのですが、一方で大臣は委員会の答弁などで、大赤字を続けているような会社が例年どおりの採用を続けていいのかという問題提起という発言をされていまして、最終的に、そういういろいろな省庁側の個別の事情とか反発がある中で、全体での半減という方針はあくまでも貫くのか、あるいは、場合によっては、抵抗の強い省庁がある場合、総理の指示とか、そういう局面で、ある程度、総理のリーダーシップで決めてしまうとか、そういうことになるのか、お聞かせいただけますでしょうか。
(答)副大臣が何と言ったか承知をしていません。外に向かってそんな話をするということがあったということは、私は、残念ながら知っていません。個別の事情というのは、実際に様々な省庁ごとに違いますから、それを丁寧に聞いていく。例えば、航空管制官とかですね、そういった安全・安心にかかわる部分、それについてはしっかりと配慮をしていきたいということを言っているわけです。総理のリーダーシップということで、これは強い御指示がございまして、そのために、四大臣会合で何回も協議をして、方針を決めたわけでございまして、各省の事情と、それから、理屈にならない反発とは、これは違うというふうに考えておりまして、それはどんな組織だって、去年と同じように、いや、もっと人があればあるほどいいに決まっているわけで、それができないからやっているということを申し上げたいと思いますし、何かものを言ったら唇寒しとは言いませんけれども、個別の事情を今丁寧に、政務三役も含めて聞いているところでございますので、その辺はしっかりと各省が理解をしている。その上で進めているところでございます。
(問)J-CASTニュースの野口と申します。先ほどの削減方針ですけれども、この就職難ということで、大分若者から反発の声があると思うのですけれど、例えば現職世代のですね、給料が高いこととか、あるいは民間では、希望退職といっても、雇用先なんか示さないで、自分であとは決めてくれという形でやる場合もありますよね。そういう場合、例えばどうするのかとか、世代間のバランスをどう考えるのかということもあり、もし現職世代に手を付けられないとすれば、それは国家公務員の労働組合に対する配慮だとか、民主党を支援しているみたいですから、何かそういうのがあるのかどうかというのを教えていただきたいのですけれども。
(答)現職世代を守るわけではありません。現職世代についても、これは希望退職制度といったものを考えて、一定以上の給与といったことについて、やはり削減をしていかなければいけないというふうに思います。労働組合を守るのであれば、各省が言っているように、全員を入れていった方が、それは労働者一人の一人の負荷ということからするといいわけで、御質問がいくつかの方向で、バラバラなので、どっちの方から答えていいか分からないのですけれども、民間企業であれば当たり前のことを、しっかりと今まではやれてこなかったから、やっていこうということであります。それから、若年世代からの反発という話は、少し筋が違うのではないか。逆に、こういう高コスト体質を若い人たちに引き継ぐということであれば、それは税という形で引き継いでいくわけですから、それを軽くするというのは私たちの仕事であるというふうに思います。雇用といったことについても、今、底を打って、段々明るい兆しが見えてきていますので、しっかりとした適正な規模で、そして、最大限のパワー、国民からいただいた付託にこたえられる、そういう組織にしていきたいと考えているわけでございます。
(問)時事通信の金友です。おはようございます。新規採用の関係なのですが、手続的なことでお伺いしたいのですけれども、そうすると、閣議決定は来週の火曜日を目指すという認識でいいのかというのが一つと、あとは、閣議決定の前には四大臣会合を行うということになるのでしょうか。
(答)そうですね。今日、事務レベルでまとまってしまえば、火曜日でやれると思います。それから、四大臣会合というか、今日も閣僚懇談会で四大臣も含めてですね、私、お話をいたしました。四大臣会合というよりか、復活折衝のような、折衝交渉をどこまで今日の段階でですね、求めて来られるかということで、無しでいけるのではないのかなと思っていますけれども。ただ、一回、自分たちの意見も、大臣が表明したいと、そういう意向も聞いておりますので、月曜日に判断をすることになると思います。
(問)朝日新聞の堀口です。最初のお話にあったICTの話ですけれども、取りまとめを再度お願いしたという話なのですけれども、今日、夜開かれますけれども、もう一回議論をし直すという意味なのでしょうか。
(答)違います。もう一回議論してくださいということではなくて、光の道2015のアダプションというのは、これは動かせませんよ。そこに向けてどういう方策があるのかということを、10年、20年、30年、そういう長いスパンでの御議論になっているかというチェックをお願いをしたい。多分そうなっているのだと、私も中間の報告を幾つか聞いていますけれども。さらに、先ほども古川さんからも御質問がありましたけれども、政治家はやはり、50年後から見た今、 30年後から見た今ということで考えなければいけないので、そういう視点は確認されていますねということで、確認的にお願いをしたところでございます。
(問)大臣から、これまで報告を受けたのを御覧になって、50年、100年を見越した議論になっているか、今おっしゃっていましたけれども、そこら辺、そういう先を見据えた議論はなされてるという。
(答)先を見据えた議論と、それから、手前の現実的な、一歩一歩積み重ねていく議論と、両方これ、大事なのですね。その比重が問われると思いますけれども、更に先を見据えて今何をするべきかということで、そういう意識的な文章作りというか、体系にしてほしいということでございます。よろしいでしょうか。
(問)よろしいですか。では、終わります。
(答)ありがとうございました。

(以上)