小渕内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年5月26日

(平成21年5月26日(火) 9:18~9:26  於:内閣府本府1階118会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 本日の閣議では、私の所管案件として、「平成21年版食育白書」の決定がございました。
 また、「配偶者からの暴力の防止等に関する政策評価」について、お手元の資料のとおり発言をいたしました。
 あわせて、お手元に報告事項を1件配布しておりますので、ご覧いただければと思います。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)厚生労働省の再編の問題で、今週から、今日も含めて閣僚間の検討が本格化すると思うんですけれども、大臣としてどういった点を重視、または主張していきたいかというのは改めてございますか。
(答)今日の日経新聞にも具体的なお話が少し出ておりましたが、実際にどういうふうに進めていくのかはこれからということなので、またお昼にも会議もありますし、そこでいろいろと御意見を伺おうとは思っておりますけれども、私の担当するところも含めまして、考え方といたしましては、やはり、ただ単に厚生労働省を分割していくということだけではなくて、今、一番の課題となっている少子化問題ですとか、若者の問題、これからを担っていく子ども、若者を中心に、新たな人とお金が集まるしっかりとした組織をつくっていくということが、この緊急事態に対して必要な形なのではないかと思っています。
(問)関連なんですけれども、一部報道では案が出ておりまして、その少子化問題については局、少子化児童局というもので対応するという案についての大臣のお考えはいかがでしょうか。
(答)具体的な内容について、私も報道の限りでしか承知していませんし、実際にどういう形で進めていくかということはまさにこれからの議論だと思いますので、細かなところについてはコメントしかねます。
(問)そもそも論として、大臣としてはこの分割をする、再編するということについては、評価をされるのか、現時点での組織体制ではやはり問題があると考えていらっしゃるのか、その点についてお願いします。
(答)最終的にどのような形になるかというところは置いておいても、厚生労働省の分割ということに関しては、私は賛成をしております。というのも、やはりどうしても厚生労働省は業務の幅が広く、乳幼児からお年寄りまでということですから、どうしても予算の議論になってくると、同じ省内で綱引きをしてしまうというような状況もあります。
 私が担当しているところはまさに少子化とか子どもの問題ですので、そこで予算を増やしてほしいと言っても、決められた範囲の中での予算の取り合いになってしまいますので、そういうことを考えると、それぞれの組織でやるという形のほうがわかりやすいのではないかと思っています。
(問)厚労省の再編とあわせて、幼保一元化にも総理触れられていますが、これまで議論にはなっても実現できなかったという歴史というか経緯がありますけれども、大臣御自身は、幼保一元化の是非についてはどのようにお考えでしょうか。
(答)本当におっしゃるとおりでありまして、この議論は随分と長く進められてきたと思います。その中で認定こども園という議論が出てきて、先日もこの検討会で最終報告が出されましたけれども、将来的には幼保一元化というか、一緒の形でできるということが最終的な目標ということになり、また2,000カ所を目指して、これからも増やしていこうという方向が決定されたわけです。
 ただ、すぐに幼保一元化ということで、そういう形のものがどんどん出来上がっていくかということは、現状としてはなかなか難しいということもあります。しかし、私たちが見なければいけないのは、そうした役所の対立や壁ということではなくて、今のお子さんが育つ上で、どういう状況がふさわしいのか、あるいはお母さん方が子どもを預けるに当たってどういうニーズがあるのか、そうしたところを一番に考えたときに、最終的にどういう形になるのが望ましいのかという考え方で動こうということです。どうしても幼保一元化という言葉だけが表に出てしまうようなところがあり、逆にそのことによって幼保一元化が進まないということもちょっと考えられるのではないかと思いますので、そのあたりはこれまでのニーズですとか、御要望ということを踏まえて進めていくのが良いと思っていますし、今回のその再編ということの中で、この部分についてはしっかり検討するべき項目の一つであると思っています。
(問)そうすると認定こども園を増やすことにとどまらず、実質的な幼稚園、保育園の垣根のない一体化を将来的には、大臣はしたほうが良いというふうにお考えでしょうか。
(答)これもいろいろ報道を見ていると、どうしても幼保一元化ありきで物事を進めていきましょうというようなところばかりが注目をされるものですから、逆にそのことによっての弊害が生じているのではないかという気がしていまして、将来的な目標というものは確かにそうしていかなければならないことかもしれないのですが、まず目先にあることを解決していく、ニーズにこたえていくことによって、あるべき姿ということは自然に出てくるのではないかと思っています。
(問)早急なその幼保一元化というのは決して望ましいことではないというのは、総理に対しても、そういった小渕大臣のお考えは伝えられるお考えなのか。
(答)幼保一元化と言ってしまうことについては、本当に、やはり状況を見ながら判断していかなければならないところはあると思います。ただ、ニーズが高いことは確かですし、少しずつではありますけれども、認定こども園というものができてきていて、それに対する評価もとても高い。そういったことを考えると、私が申し上げたいことは、決して幼保一元化をすぐにやることに対して躊躇しているということではありません。そういうニーズにはしっかり応えていくということは大事であります。
 ただ、すべてが何もかも全部一緒になってすぐにつくっていかなければいけないのかということに関しては疑問を感じますし、幼保一元化ということを前提にしてしまうと、それありきということで、逆に動かなくなってしまう部分があるということを心配しております。
・報告事項(PDF形式:10.7KB)

(以上)