佐藤内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年7月2日

(平成21年7月2日(木) 11:27~11:40  於:警察庁16階第1会議室)

1.発言要旨

 大変お世話になりました。昨年9月24日、国家公安委員会委員長を拝命致しまして、併せて内閣府特命担当大臣を拝命し、沖縄及び北方対策そして防災担当を命ぜられました。さらに、本年6月12日に総務大臣を拝命するとともに地方分権の担当を命ぜられました。5大臣兼務ということで、負担が重くなかったかといえば嘘になりますけれども、与えられた職務に全力を尽くしてまいった次第でございます。特に、ここ10日間位は、本当に昼御飯も食べないくらいに頑張らせていただきました。本日を以て、国家公安委員会委員長、沖縄・北方対策、防災担当大臣については退任することになりましたが、この間、大変皆様方にはお世話になりました。本当にありがとうございました。振り返りますと、国家公安委員会委員長として、国民が安全・安心を実感できる社会を実現すべく全力で取り組んでまいりました。特に、この分野は私にとっては新たな分野でございましたので、警察関係の方々から、また皆様方からいろいろ御示唆をいただいて、この9ヶ月間乗り切ることができました。心から感謝を申し上げたいと思います。全力で取り組んできたわけでありますけれども、その中で、ダガーナイフを使用した非常に生々しい事件の後の銃刀法の改正、道路交通法の改正、大変問題になりました振り込め詐欺対策の推進等がありました。また、非常に印象深いのは、補正予算で1,800億円を超える予算を獲得できたことなど警察庁職員と共に有意義な仕事ができたかなと思っております。国民の治安に関する不安と警察に寄せる期待は、大変、誠に切実なものでございまして、全国警察職員の一層の努力を期待するとともに、今後、ちょっと相反する立場もあるんですが、総務大臣として警察を応援してまいりたいと思っております。
 また、沖縄及び北方対策担当大臣としては、地元の声に真摯に耳を傾けながら、できるだけ沖縄の県民の立場ということを重視し、そして北方領土の元島民等の立場に立った政策を心がけてまいりました。
 沖縄については、県民の皆様方からの要望のお強かった大学院大学の法案、これは本当に最後の最後で、昨日通させていただきまして、非常に感慨深いものがございます。いろいろ議論をさせていただいた各先生方の御意向をしっかりと受けとめて、世界に冠たる大学院大学としての機能が果たせるように、これからも私の立場でサポートしてまいりたいと思います。そして、沖縄に根づいて、クラスター的にベンチャー企業やいろいろな企業が沖縄に根づき、それが沖縄の自立型経済ということに繋がるように、今までの施策の中で、私は一番これが可能性のある施策ではないかなというふうに期待をしたいと思います。
 北方領土の問題に関しましても、啓発のイベントの参加を通じて、早期返還に向けた世論の啓発を行ってきたところでもございまして、今後、立場は異なりますけれども、思いというものは変わらずに頑張ってまいりたいと思います。
 さらに、防災及び原子力安全担当大臣としては、幸い、あと1時間ぐらいなんでしょうけれども、私の任期中には大きな災害はございませんでした。もちろん地震もありませんでしたし、水の関係の災害もございませんでした。いつ起こるかわからない災害に備えて、正直本当にきつかったですけれども、常に緊張した日々を過ごしてまいりましたし、地元に帰ったときには、いかに早く東京に帰れるかという頭ばかりが、頭をよぎって、なかなか本当に夜も落ちついて眠れないということもございましたけれども、何とか乗り切ることができました。これも、関係各位の御協力のたまものと感謝を申し上げたいと思います。
 そして、首都圏への大規模水害の対策等々についても、水源でございます栃木県が私の出身地でありますから、渡良瀬遊水池を初め、いろいろなところを見させていただいて、本当の意味での水のあり方、そして恐ろしさというものが、ある程度啓蒙、啓発ができたのではないかなというふうに思います。昨日、今日と非常に雨が多い中で、今後気をつけなきゃならない水の問題というのも、地震とともにクローズアップをさせていただいたというのは、非常に私にとってはありがたかったかなというふうに思います。
 また、原子力についても、発電所の耐震性の確認等々、本当にこういう問題を一つ一ついろいろなレクを受けながら勉強させていただいて、本当にいろいろな分野である程度の考え方ができるということになりまして、ありがたく思っております。
 また、昨日、岩手宮城内陸地震の災害の中で、行方不明になっておりました駒ノ湯温泉での行方不明の方が発見をされたということに関しましては、非常に感慨深いものがございまして、本当に今日辞めさせていただく前に、せめて発見をさせていただいたというのは、非常に御家族にとっても良かったのかなと感慨深いものがございました。
 今後は、総務大臣として引き続き、麻生内閣総理大臣を支えてまいりたいと考えております。終わりに在任中の御厚情に改めて感謝を申し上げ、また記者の皆様方にもいろいろ縷々お世話になったことを心から御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。

2.質疑応答

(問)沖縄担当相としての質問になりますが、今度、林元沖縄担当相ということで、前任を務められたかと思うのですけれども、今の沖縄の課題、政策等で、特に引き継ぎとして大事にされたいことというのはございますでしょうか。
(答)先ほどちょっと漏れましたけれども、不発弾の対策を何とかもっと加速できるようなこと等々を林大臣にはお願いをしていきたいなと思います。この問題は、もちろん不発弾が爆発して、お一人の方が大変な大怪我をされて、先日もお伺いをしてお見舞いをしてまいりましたけれども、あの当時、私が一番最初に浮かんだのは、こういう事件が起きて、国として何の対応もできていないというのは、非常に申しわけないような気がしまして、基金をつくらせていただいて、今回のことに至ったということでありまして、これからそういう可能性がないというわけにはまいりませんで、できれば林大臣のもとで不発弾の対策というものがもっともっとメジャーになって、そして沖縄全体の不発弾が一刻も早く取り除かれるように、私はしていただければありがたいなと思います。それが終わらないと、沖縄の戦後というのは、私は終わらないと思いますし、ここを最大限加速することによって、沖縄の皆様方の考え方も少しずつ変わっていくのではないかなと思います。

(以上)