佐藤内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年6月5日

(平成21年6月5日(金) 9:30~9:42  於:中央合同庁舎第4号館8階819号室)

1.発言要旨

 改めての閣議での御報告はございません。

2.質疑応答

(問)足利事件で、昨日、菅家さんが釈放されましたが、これについての受け止めと、今後、取調べの過程で、例えば全面可視化の議論への影響があるかどうか、大臣のお考えをお聞かせ願いますか。
(答)報道されていますように、昨日、菅家受刑者が釈放されたというのは御承知のとおりでございまして、検察においてそのような判断がなされたということで、厳粛かつ重く受け止めさせていただいております。可視化の話でございますけれども、(取調べの)全てを録画するという議論は、私は全てがそこに集約されるとは思っておりませんが、この論議は当然これからされていかれると思いますし、そういう観点で、どんな形がいいのかというのは、しっかりと御意見も踏まえて検討をしていただくとともに、警察としてもどう対処していくかということも真剣に考えていかなければいけないことではないかと思っております。
(問)現時点で、(取調べの)一部録音・録画を行っておりますけれども、それを更に踏み込む形のことも検討されるということなんでしょうか。
(答)それは、これからの検討課題だと思いますし、一概にここで、こうだというのは申し上げられませんが、当然、こういう事件があったわけですから、当然検討の課題としてはのってくるわけで、全て今のままでいいという話でもないのかなと思います。全てこれからの論議の中で検討していかれるものと思いますし、私共も指導してまいりたいと思っております。
(問)日本郵政の人事を巡って、鳩山総務大臣がまた難色を示して、内閣の中でも孤立した形になっておりますけれども、閣僚の一人としてどのように御覧になっておりますか。
(答)非常に難しい話だと思います。総務省のことでありますから、私も全く知らないという話ではありませんで、この件については、総理と総務大臣でよく話し合っていただいて、今日も報道でもございましたように、6月末の株主総会までにしっかりとした結論を出していただくというのが肝要ではないかと思います。誰が良いとかというのは、私が言う立場ではございませんので、それは差し控えたいと思います。
(問)今日の閣議なんですが、時間が若干長がったようですが、どのような内容でしたでしょうか。
(答)閣僚懇談会で、総理や官房長官のお話の中で、今回の補正予算について、各省庁は国民に対してしっかりと分かってもらえるようなに努力して下さいというお話がございました。国民が見て分かるように、文書で分かり易いものを各省庁考える努力をして下さいという話でございました。例えば、総務省の交付金等、なかなか分かりづらい点もあるんで、分かり易く各市町村にも説明をいただくようにしていただきたいという話がございました。農水省の説明が非常に良く出来ていて、分かり易いという話もあったので、それも踏まえて各省庁でよく判断をしていただきたいという話がありました。
(問)郵政の話とかは、閣僚懇とかで話題にあがることはありましたか。
(答)ありません。
(問)沖縄の大学院大学の件ですけれども、民主から修正案が出て、2分の1の撤廃と期限を設けないという柱に8項目ぐらいの修正案と聞いたんですが、それに対する所見を。
(答)昨日説明を受けました。何項目かについては、私は受け入れてもいいのかなと感じを受けましたし、ただ、もうちょっと調整をしなければいけないというところもありますが、決して後ろ向きの修正案じゃないものですから、私としてはよく話し合いをいただいて、その修正がお互いに理解をできるような努力をさせていただいて、なるべく早く上げさせていただくという方向づけを私自身としては考えたいというふうに思っております。
(問)足利事件なんですけれども、当時の捜査について問題点を指摘する声とかもありますけれども、大臣としてはどのようにお考えですか。
(答)当時、私は栃木の県会議員をしており、特に文教警察の委員会の委員をしていた立場で、その事件に遭遇したんだと記憶をしております。したがって、当時の捜査状況等を結構よく分かっておりまして、地道に1年数ヶ月、この事件を追いかけていた捜査員が、しっかりとした証拠の下に逮捕したという経緯だったと記憶しております。ただ、別に庇うという観点で言っているわけではありませんけれども、当時としては、私は精一杯のことをしたのだと、当時の状況としては精一杯の努力をした結果が、ああいうことになってしまって、「あってはいけないことだ」と昨日総理も仰っておりましたけれども、あってはいけないことだとしても、当時の状況としては精一杯のことをして、こんな結果になったのではないかと思います。したがって、あってはいけないことを、今後起こさないような努力というのは当然、警察もしなければいけませんし、やはり警察の捜査というのは大事なんだということを肝に銘じて捜査に当たるということを、全警察職員に徹底したいと思います。反省とかなんとかということも含めて、これはやはり、あってはいけないことをしてはいけないという観点で、全警察職員頑張れるようなメッセージを、私からも警察に対して出したいと思っております。
(問)それに関連して、検察庁の方で調査チームを設けて、公判とか捜査の問題点を検証していくということなんですが、警察に関して捜査の在り方について、どのような検討が必要だと考えていらっしゃいますか。
(答)警察においては、再審の開始に関する東京高裁における審理やその後開始される可能性のある再審公判の推移を見つつ、これはやはり検察とよく相談をさせていただいて、今後、あってはならないことを起こさないようにということを前提に徹底をしたいと思います。ただ、これからの公判等については、私も報告を受けておりませんので分かりませんが、それは真摯に受け止め、求められることについては、警察としても全面に協力をしていくということしかないのかなと思います。

(以上)