甘利内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年9月4日

(平成21年9月4日(金) 10:19~10:30  於:内閣府本府5階522会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 私からは特にありません。どうぞ。

2.質疑応答

(問)党内で首班指名について、総理ではなく白紙をという意見が広がっているようですが、それについてのお考えと、民主党の鳩山代表が幹事長に小沢さんを就任させるという考えを表明しましたが、その受け止めをお聞かせください。
(答)まず、麻生総理は、既に責任をとって辞意を表明されたわけでありますし、麻生総理自身に首班指名で自分の名前を書いてくれという意思は全くないんですね。そういう中で、便宜的とはいえ、辞めるという表明をしている総裁を首班指名として統一して名前を書けというのは、少し無理があるかなという思いがいたします。この首班指名は、党再生への第一歩ですから、その意思表示が明確に国民に伝わるような対処の仕方をしていくべきだと思ってます。
 それから、2点目の民主党の幹事長に小沢一郎氏が就任をされるということでありますが、かねてから、民主党は与党・政府の一体化が一番大事だとおっしゃってたわけです。党の三役は必ず重要閣僚として閣内に入るということを、終始一貫、公言されていたわけでありますから、当然、幹事長たる小沢氏は重要閣僚として閣内に入らなければ、つじつまは合わないというふうに思います。
(問)今の民主党の人事についての関連なんですけれども、一部では二重権力構造になるのではないかという見方もあるようですけれども、小沢さんと鳩山さんとの二元管理体制という見方について、どのように……。
(答)事実上、与党の最高権力者は事実上は幹事長になります。党代表、総裁は、総理になってしまっているわけですから、なかなか党務のことについては、逐一指示が出しづらいといいますか、幹事長に一任するわけです。一元体制であるならば、党代表が総理で、その下に内閣にも幹事長がいるわけでありますから、これは一元管理体制ということになると思いますが、閣内に入らなくて、幹事長は党務全体、それから党の資金、人事等々、事実上把握しているわけでありますから、それが閣内に入らないということになると、当然、二元体制になります。まして、小沢氏のグループ内の議員数は圧倒的でありますから、そこは閣内に入らないとしたら、当然、一元管理体制というのは、かなり怪しくなるんではないかと思っております。
 ですから、国民に対しても情報開示ということで、幹事長が相当頻繁にその際には会見をしなければ、国民の質問に答えていかなければならないと思います。閣内で答弁をしないということであるならばですね。
 自民党の場合にも、幹事長が定例的に会見をしておりますし、また、それ以外にも節目節目で必ず会見をして質問に答えておりますから。ですから、当然、閣内に入らないとしたら頻繁な定例・定例外会見をして、情報開示をしていくということが、院政と言われないためにやらなくちゃならないことだと思います。
(問)自民党総裁選のことなんですが、先ほど党再生への第一歩という意思表示が国民に伝わるかということだったのですが、白紙の場合はその意思表示が国民に伝わるとお考えでしょうか。
(答)白紙の場合は、ゼロから党を立て直すというメッセージとして伝わると思います。つまり、今、幅広く党員、党友の意見を聞き、意思を確認し、それらを通じて国民の声をしっかりと受け止めると、そういう手続中、つまり真っ白な状態から一からつくり始めますという積極的な意思表示になるんではないかと思います。
(問)その党総裁選なんですが、どのような方に総裁になってもらいたいかというのと、甘利大臣御自身が出馬されるようなお考えはあるかどうか。
(答)私自身の総裁選への出馬は、同志から声も掛かっておりますが、私自身は麻生総理を支える役割をやってきましたから、今回の選挙の大敗については責任があると思います。でありますから、私は今回、一議員として新総裁を支えていくべきであろうと、今、私の中ではそういうふうに考えております。
 新総裁にどういう人がふさわしいかということでありますが、明るく、誠実で、そして嫌味がなく重厚な論客だと思います。
(問)念頭に置かれている方は。
(答)私の中ではおります。まだ発表するときではありません。
(問)昨日、山崎派で山崎会長が続投するということになりましたが、今後の自民党内での派閥のあり方については、どのようなお考えがありますでしょうか。
(答)派閥の役割は、あえて言うなら、同志、当選している仲間の情報交換の場と、それから落選している仲間を励まして支えていく協力会みたいなものだと思います。それ以上のものでもないと。ですから、派閥をどうするかという従来型の考え方というのは、もうとてもこの時代は通らないと思いますから、みんなが集ってお互いに協力し合うとか、あるいは意見交換し合うと、落選者の背中を押して奮起を促すという場としての機能だけだと思います。
 ですから、そこから総裁候補をどうするとか、そういう話ではないですね。もう党自身がこれだけ小さくなってしまったわけですから、もう党全体で派閥云々などという垣根は越えて、党全体で一致結束するということが大事ですから、昔の感覚なんていうのは、もう派閥には全く意味がないと思います。

(以上)