甘利内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年9月1日

(平成21年9月1日(火) 9:39~9:47  於:内閣府本府5階522会見室)

1.発言要旨

 御無沙汰をしております。
 私のほうからは特にありませんが、どうぞ。

2.質疑応答

(問)まずは、おめでとうございます。
(答)めでたさも半分だな。
(問)衆院選につきまして、今回の自民党は歴史的な大敗を喫したと。この結果の受け止めと、もう一点は今日の閣僚懇で総理からどういった発言があったか、どういったやり取りがあったか、お聞かせください。
(答)この自民党大敗の原因は、一度は政権交代をさせたほうがいいという有権者の思いを覆すだけの説得力と信頼感を自民党が持つことができなかったと、これに尽きると思います。
 総理の閣僚懇での話は、特に立ち入った話はありませんでしたが、閣議のメンバー全員が帰ることができて本当に良かったという一言だけです。
(問)大臣も含めて、閣僚の方々も小選挙区で苦戦、比例復活当選など相当厳しい選挙戦であったと思いますけれども、もう少し具体的に敗因として挙げられるものというのは、今後の自民党再生にとって必要なものは何というふうにお考えでしょうか。
(答)一番大きな流れは、日本に本格的な政権交代が起きていないということで、政権交代によって、この日本の閉塞感が打破されるという期待が国民に大きいと。一方で自民党は、最終最後まで党内ごたごた、つまり国民のことを考える以前に、党内の権力争いかと。優先、プライオリティーが違うんじゃないかという国民の怒りを真摯に受け止めることができなかったんじゃないかと思います。
 いつも我々は「責任政党」と言っておりますけれども、やっぱり責任政党というのは、党や自分自身のことを考える以前に、やっぱり国民のことを考えていかなければならないと。党内のごたごたの中には、自分が当選せんがためにどうカメラに目立つかと、どう個人の存在感を選挙に向けて示すかというごとき、あるいは誤解されるような報道があったと。それを有権者は苦々しく思ったんだと思います。ですから、議員個人より前に党があり、党より前に国民があるという、当たり前の基本姿勢に党自身が立ち返るということが大事だと思います。
(問)自民党のほうでは、党再生に向けて麻生総裁に代わる総裁選挙、この日程を9月18日告示、9月28日投票という方向で決めていますけれども、これに対して、党内では首班指名のときに麻生総理の名前を書くことに慎重な意見というか、否定的な意見等もありまして、もっと早く新しい総裁を決めるべきだという意見がありますけれども、これについてはどういうふうに今考えていらっしゃいますか。
(答)麻生総裁御自身は、もう辞意表明をされているわけであります。ですから、辞めるとおっしゃっている方を、便宜的とはいえ選ぶということについては、そういうふうに決まっているわけではありませんけれども、もしそうであるとするならば、それはちょっと慎重に考えたほうがいいのかなと、個人的には思います。
(問)それは確認ですけれども、首班指名のときに麻生総理の名前を書くことには慎重であるべきだということですか。
(答)ええ。そこはよく考えたほうがいいと思います。
 ただ、総裁選がその前に短時間にできるかということがありますから、そこは党執行部で広範に意見を聞いて、党再生に向けた第一歩になるわけでありますから、第一歩になったことが国民に伝わるようにしてもらいたいと思います。そこは工夫が必要だと思います。
 政権交代をするということで、私個人と我が党、そして公明党を含めた与党にとっては残念なことでありますけれども、野党であるならば許される言動も、与党になれば許されないと。政権をとることの重みと、重圧と、責任を民主党が肌身に感じて、それらを通じて責任政党となってもらえれば、それは日本の政治にとってはいいことだと思います。

(以上)