甘利内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年7月21日

(平成21年7月21日(火) 9:13~9:22  於:内閣府本府5階522会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 まず、冒頭、官邸からの指示によりまして、官房長官会見後に会見をするようにということで大変お待たせをしてしまいました。おわびを申し上げます。
 私からは特にそれ以外はありません。
 どうぞ。

2.質疑応答

(問)今日、衆議院が解散されます。大変厳しい戦いが予想されますが、政府・与党としてどのように臨まれるべきだと思われますか。
(答)まず、自民党としては、今日まで培ってきた信頼がどこにあったのかと、それをしっかり見つめて、そこを再構築していくと。つまり、国家、国民にとっていいことであるならば、耳の痛いことも含めて、正直に取り組んで、そこが信頼を勝ち取ってきたと。それから、いかなる党内で議論をしようとも、いざというときには一致結束してきたと、そこが信頼感だったと思います。それをまず原点に返って取り戻すことであります。
 それから、内閣、それから政府・与党としては、国民の抱えている不安を解消し、国民に新たな夢を提示するということだと思います。国民の皆さんが抱えている不安というのは、社会保障に対する不安、あるいは子育てに対する不安、これに対してきちんと解を出すということですね。
 それから、何でもかんでもEU、なかんずく北欧のように、目一杯消費税を上げて対処するという選択は、我々はとらない。要は、あらゆる政策原資を生み出す新しい国家経済モデルを提示すると。20世紀の国家経済モデルが貿易立国であるとするならば、それに代わる21世紀の日本の国家経済モデルを提示するということだと思います。
 私は、私なりの思いで、その政策を今日まで組み上げてきました。それは日本全体をイノベーションセンターにすると。ハードもソフトも含めたイノベーションセンターにして、新たなものは必ず日本から発進をされる、新たなものは必ず日本から生み出されていくと、そういう世界の中の最もコアな成長センターにするというのが私の構想です。
 それを政府の構想になりつつありますから、しっかり訴えていくと。不安を解消するメニューを示し、そして国民の希望の星となる新しい国家経済モデルをしっかり提示するということだと思います。
(問)今日の閣議なんですけれども、解散への閣議書を皆さん署名されたということですけれども、具体的にどういう様子だったか。
(答)粛々淡々と署名が行われました。皆さんが期待しているような混乱はありません。
(問)何か、総理なり閣僚なりからの発言はありましたでしょうか。
(答)いや、特にありません。
 そこで唯一発言があったのは総理からですね、「自分はいかなる問題からも逃げない姿勢を貫きたい」と。そこで、両院議員懇談会も、執行部は混乱を避けて非公開ということを検討していたようでありますけれども、総理御自身は自ら、「公開して行えという指示をするつもりだ」ということをおっしゃっていました。それが官房長官会見が終わった後という理由になったわけであります。
(問)選挙戦では、民主党が「霞が関改革」というのを一つ争点にして戦うことになると思います。大臣御担当の公務員制度改革と関係する部分かと思いますが、自民党としてはどのように訴えていこうとお考えでしょうか。
(答)正に「公務員制度改革」が「霞が関改革」そのものなんですね。その霞が関改革が3カ月間もたなざらしにされたということを、事実を国民の皆さんに訴えたいと思っております。
 民主党さんは基本法を逸脱しているからとおっしゃいますけれども、逸脱しているのはそうおっしゃっているほうじゃないかと思うんですね。基本法には幹部公務員と、それから管理職の公務員の新しい制度をつくるというのに、その管理職の公務員のほうは、組合、課長補佐はすぐ組合員でありますから、組合と直接隣接をしちゃっているからという理由なんでしょうが、幹部公務員だけにしてしまったと、民主党さんの御主張はですね。そこは正に組合に影響が及ばないようにというような配慮ではないかというふうに感じられるわけでありますから、正に基本法を逸脱をしているわけであります。
(問)今回の解散を名づけるとしたら、これは何解散と。
(答)「覚悟が試される解散」。
(問)その意味するところは。
(答)要するに、与党も野党も、いかに風に期待をするかというような動きがあります。しかし、解散総選挙というのは、政策を提示して、それを問うんですね。情緒によって投票するのではなくて、この国を託す政策を吟味していただくわけなんですね。どちらが国民の命と生活を預けるに足る政策を提示する政党かということを吟味してもらうわけです。これは、きれいごとだけじゃなくて、本当にその信頼に足る政策かということを精査していただくわけであります。
 ところが、与党も野党も、とかく議員の中、候補者の中には自分の努力以外の部分で何とか当選圏に持っていってほしいということを当てにし過ぎるんだと思います。ですから、どれだけ覚悟が決まっているか、それが試される、胆力が試される選挙だと思います。
(問)ごめんなさい、何力。
(答)胆力。肝っ玉の力。

(以上)