甘利内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年6月22日

(平成21年6月22(月) 10:03~10:12  於:内閣府本府5階522会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 どうぞ。

2.質疑応答

(問)日本郵政の人事等をめぐりまして支持率が低下したことを受けまして、与党内の若手のほうから麻生おろしの動きが出ている一方で、昨日のテレビ出演などでは、安倍元首相や細田幹事長らが、そういった動きを牽制するような発言が続いているわけですが、大臣は一連のこういった動きについて、どのように御覧になっていますでしょうか。
(答)選挙区に帰って国民の皆様の声を聞きますと、「自民党の支持率を下げているのは自民党内の動きではないか」と。「内閣支持率を下げているのは内閣の中の動きではないか」という御指摘をいただきます。極めてまっとうな御指摘だと思います。我々が選んだ総裁を、選んだ側がしっかり支えて盛り立てていって、初めて党の支持率は上がるんであります。仮に、党の総裁に是正すべき点があるとしたならば、それを支えた側が指摘して、それをカバーしていくということが大事なんであって、これは党内においても閣内においても、同じだと思っています。支持率を上げたいと思うならば、みんなが結束してその代表を支えて、その代表をカバーしていくということになろうかと思ってます。
(問)解散総選挙の時期をめぐって、党内からは「限りなく会期末に近づくのではないか。都議選後の解散で、任期切れに近づくのではないか」という声が出てきていますけれども、こういった意見、声を、大臣はどのように分析されますでしょうか。
(答)解散は、正に内閣総理大臣の専権事項、大権でありますから、総理が御判断されると。その総理が御判断をされるときには、自民党の同志、あるいは与党の同志にとって一番いいタイミングを選んでいただくというのがいいわけであります。そのために、どのタイミングがいいか、残されている期間はもう三月を切っているわけでありますからですね、まあ、そう半月、一月の違いに右往左往することはないと思います。
 総理にとりましては、解散をする前にやらなければならないことが幾つかあると。先般の海賊対処法は、その大きなハードルであった。それは超えたと。これからも、超えるべきハードルは幾つかありますけれども、それを一つ一つこなしていかれる中で、適切なタイミングが図られるんだと思います。
 やっぱり、政治にとって何が一番大事かといいますと、国民の安全・安心、つまり、危機管理なんですね。明日から政権を渡して、国民の命を預けて大丈夫かということを国民が判断するわけでありますから、「今の与党であるならば大丈夫だ」ということを、国民に胸を張って言えるような環境をつくるということが大事だと思ってます。
(問)そうした意味で言うと、例の特措法なんかも含めて、やるべきことはまだあるので、そういうことを仕上げることが、解散の前提になるというお考えなのでしょうか。
(答)一番大きなハードルというのは、もう既に出している海上保安庁、自衛隊の諸君が心置きなくその使命を達成することができるという環境を整えるというが一番大きなハードルでした。一番大きなハードルは、超えたと思います。あとは、総理がどう判断されるかだと思います。
(問)その残された超えるべきハードルに、公務員関連法案は入っているとお考えでしょうか。
(答)それは、私が「入っていない」と言ったら、えらいことになりますよ。
 これは、もうハードルというよりも、平たんな道じゃないですか。だって、与党も野党も、「やりましょう」と9割の人が言っているわけですよ。それを、「じゃあ、こういうことをやりましょう」ということを法律に書いただけの話ですからね、これはハードルというよりも平たんな道でありますから、スタートしたらもう9割の人が、「自分たちの考えていたところは、具体化するとこうだな」と、「いや、ここのところはもうちょっとこうしたほうがいいんじゃない」というのは、お互いが協議して済む話ですからね、そんなこの見上げるようなハードルじゃないと思いますけどもね。
(問)そうすると、今の話ですけれども、公務員法については、成立する可能性が高いのではないかということでしょうか。
(答)スタートすれば、与野党の隔たりはほとんどないか、あったとしても、お互いが歩み寄れるものだと思ってます。
(問)金曜日に、鳩山さんからお手紙をもらったようなのですが、どのような内容だったのか教えていただけますでしょうか。
(答)いきなり後ろから手が出てきて、私の前に紙が置かれまして、紙を広げましたところが、私のブログをコピーした内容だったんですね。それで、そうしたら総理が「何?それ」と言われて、慌てて読まれちゃいけないと思って、「いや、何でもありません」と言って、しまっちゃったときには、もう後ろに誰もいなかったんですね。ですから、私は、「誰がこういういたずらをしたんだろうか」と思ったんですけども、御社の報道で、これが鳩山氏だということがわかりました。
 私はその中で、「総理と鳩山大臣の関係というのは、常人には計り知れない不思議な関係ですよ」と書いたんですね。「もう世間中がぴりぴりしている中でも二人で談笑しているという、ちょっとほかの人には立ち入ることができない不思議な人間関係です」と。恐らく、鳩山氏は、それを「甘利さんの発言はちゃんと読んでいるよ」ということで私によこしたわけですね。ということは、鳩山さんは、自分は別に総理を非難するつもりはさらさらないと。2人は、周りが見ているような緊張関係の中にあっても信頼関係はあるんだということを、私が違う表現で言ってくれたということを確認したと。自分もそうですよというつもりだったんじゃないですかね。
(問)そのブログの中で、総理の口って曲がっているから……。
(答)そういうの聞いてくる?そういうことを。
(問)いやいや、書かれていますので、公のものですので。と書かれていますが、総理とそういった会話はされたんでしょうか。
(答)そんなことを言う……。ちゃんとあの中にも、「読まないでくださいよ」と書いてあるでしょう、総理が。
(問)だから、隠されたということでしょうか。
(答)気がついているかもしれませんが、総理は読んでいないことを祈っております。まあ、本当に、普通の人より読みづらいでしょうね、あれ。
 今週号で、続編が出ますから。

(以上)