甘利内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年5月12日

(平成21年5月12日(火) 8:56~9:02  於:内閣府本府5階522会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。

2.質疑応答

(問)昨日の民主党小沢代表の辞任報道についての受け止めを、まずお願いします。
(答)こちら側から再三要求をしておりました党首討論を、やっとお引き受けになって、国民の前で説明責任を果たされるのかと思いきや、開催直前に逃げ出してしまうということは、理解に苦しみますですね。何でお引き受けになったのか、聞いてみたいと思います。
 我々もそうでありますし、国民の皆さんも、小沢代表の口から、そのお話がしっかりとあると思われたでありましょうし、小沢代表も、その覚悟を決められて臨まれたと思うんですけども、突然辞めちゃったと。「敵前逃亡」と言われても仕方がないんじゃないでしょうか。
(問)もう一点、別のことなんですが、昨日、総理と中馬弘毅自民党行政改革本部長が面会されまして、総理のほうから、公務員制度改革関連法案を通すようにという指示があったようなんですけれども、担当大臣として今後の進め方、自民党内にいろいろな意見があったりだとか、あと民主党の出方もまだよくわからない状況ではありますけれども、今後の進め方についてどのようにお考えか、お願いできますでしょうか。
(答)以前に私が総理と2人で話をさせていただいたときも、公務員制度改革をしっかり仕上げてほしいというお話はありましたし、総理の公務員制度改革にかける思いというのは変わっていないと思います。会期は極めて残り少なくなってきました。いまだ本会議、趣旨説明が行われておりません。一刻も早く、これを実現をしていただきたいと思います。
 政府としては、ベストと思ってその法案を出しているわけでありますが、与野党でより良い、より理解が整う形のための話し合いが行われることを拒否しているわけではありません。それらを含めた環境を整えるということが、今果たすべき役割だというふうに思っております。与野党の関係当事者、特に基本法をつくり上げたときの与野党関係者に汗をかいていただいて、環境整備をしていただいているところであります。
 民主党を始めとする野党の皆さんも、基本法に基づいた改革を進めていくという情熱はしっかり持っておられるわけでありますから、両方の思いが空回りをしないように、しっかり歯車を噛み合わせていくという作業をしていかなければならないと思っています。
(問)小沢代表の辞任の関連なんですけれども、これによって総理がフリーハンドを持ちたいと思っていた解散戦略に、何がしかの狂いがあるんじゃないかという言い方をしている方がいらっしゃるんですが、小沢代表辞任が解散に与える影響について、大臣はどのようにお考えでしょうか。
(答)私はむしろ、総理のフリーハンドが強くなったと思っております。というのは、昨日の会見では小沢代表は、補正予算を仕上げてから代表選に臨むべきというお話をされていると思います。ということは、補正予算並びに補正予算関連法案が成立をするという、その可能性が極めて高くなってきたと。しかも、いたずらに審議を引き延ばさないという考え方で、小沢代表がおられるんだと思います。しっかりした審議のもとに、迅速に補正予算を成立をさせると、関連法案を含めて成立をさせるという見通しが、従来よりははっきり見えてきたわけであります。
 総理は、補正予算並びに関連法案を成立させるということを必要最低条件とされてきたと思います。その上で、重要法案はすべて成立をさせたいという思いを語っておられるわけでありますから、その時間的余裕ができてくる。もちろん、会期内にどこまでできるか。その際に、会期延長の話がどうなってくるのかということは、当然出てくるであろうと思います。
 いずれにしても、不確定要素が一つ、この見通しが見えてきたということは、総理のフリーハンドが更に強まってきたというふうに思っております。

(以上)