甘利内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成20年11月14日

(平成20年11月14日(金) 9:03~9:20  於:内閣府本府5階522会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 私のほうからは特にありません。どうぞ。

2.質疑応答

(問)内閣人事局を議論している顧問会議のワーキンググループで、昨日、組織についての議論が行われたんですけれども、委員の先生方の中からも、やはりそれを1日で議論を終わらせることについて、拙速と言われかねないというような不満の声も上がっていました。そういう議論した先生方から議論が尽くせていないんじゃないかという中で、今日、取りまとめを行う予定ですけれども、これについては、大臣はどのようにお考えでしょうか。
(答)まだ報告される中身を聞いておりませんので、今日中にでも、その報告を私のところにいただけると思います。そして、その報告が今日の顧問会議でなされて、そこで顧問会議としてのいろいろな議論がなされると思っております。それをしっかり、私も出席をいたしますので、どういうそこの場での議論がなされるかをしっかり注視していきたいと思います。
 その中で、予算要求をするということであるならば、非常に期限が迫っているわけであります。どこまでが顧問会議としてまとまっていくのかと。そのまとまっていくものを各省間で合意をとっていくという作業を、大臣間での話も含めて詰めていかなきゃならんわけであります。全く合意がとれていないというものを出すわけにはいかないわけでありますから、その時間的な、もともとタイトなスケジュールでありますけれども、そういう作業がまとめきれるのか、今日の会議を見ながら見ていきたいと思っております。
(問)一昨日には、移管対象、移管候補となっている各組織からヒアリングを行っていましたけれども、人事院なども含めてかなりいろいろな問題点を挙げて、移管に対してすごく否定的な見解を示されていまして、実際いろいろ協議するとなると、難航も予想されると思うんですけれども、それについてはどのようにお考えでしょうか。
(答)この種の話は、まず事務的に合意ができていない部分を折衝すると。そこでまとまらないのは、閣僚間でやるという段取りになっていると思います。そのスケジュールと全体の予算要求、あるいは法案提出のスケジュールをぴったりと合わせていかなきゃならないと。それが可能かどうかということは、まず第1段階は、予算要求が可能かどうかは、そう判断するための残されている時間もないと思いますので、これは精力的にやっていこうと思っております。
 いずれにしても、関係府省には、法律を出すということは基本法でも決まっているということの認識をしっかり持っていただきたいと。国会で国家公務員人事の一元管理を行うということは決まっているわけでありますから、そのことの重みを関係省はしっかり受け止めてもらいたいと思います。
(問)顧問会議からの報告が両論併記になるような部分があるとしたら……
(答)顧問会議へのね。
(問)顧問会議から大臣へ出てくる……その両論併記になる部分が、予算と関連する部分でも両論併記になる部分が残るとしたら、大臣としてはその部分についてはどのように判断していくお考えでしょうか。
(答)議論をしていって、収れんするものなのか、同じことが繰り返されるのか、まずそれを判断をするということですね。収れんしないものについては、担当大臣として判断をしなきゃならんと思ってます。
 ただ、まだ報告を聞いておりませんが、報道で伝わっている範囲で言いますと、一元管理を目指す基本的なところで、関係省の抵抗にあっているようであります。これは、方針が決まったら、大臣間で決断をしなきゃならんと思ってます。
(問)大臣間の折衝ですが、その時期というのは。
(答)これは、もう全然時間がないですね。もともとこの議論は、スタートの時点からもうものすごくタイトな日程です。本来であるならば、もうその一月、二月前に立ち上がっているスケジュールでなきゃならんのではなかったかと思います。この部屋に私が来まして、国家公務員制度改革の全容を把握して、そのスケジュールと照合した時点で、これはもう極めてタイトなスケジュールだということを直感をいたしましたが、党内手続、与党内手続、その手前の大臣間折衝、その手前の事務折衝による詰め、その手前に顧問会議のまとめがあるわけですから、それを考えると、もともと非常にタイトな日程だったということを改めて認識をしている次第です。
 ワーキンググループに対しては、私が議論を急いでほしいと、哲学論とかそもそも論とかいうのも結構だけども、中身の具体的な議論に早く入ってほしいという要請を再三させていただいたのは、スケジュール感を考えると、一刻も早く中身の濃密な議論、具体的な議論に入ってもらいたい。それから、組織論に入ってほしいと申し上げたわけでありますけれども、やはり私の懸念のとおり、極めてタイトなスケジュールになっているということを今実感をいたしています。生煮えのまま拙速と言われないように、そして、そうであることを強調すると、先送りとか、実は部分食い逃げに終わってしまわないかという懸念が出るわけであります。その両方をしっかり目配りしながら、この改革がきちっとなされるようにどう縛りをかけていくか、工夫をしなきゃならんと思ってます。
(問)組織についての議論、今日もまだ2時間、議論の時間が残されていますけれども、昨日の議論を見ていますと、最終的に両論併記になりそうな部分についても、議論の時間はせいぜい30分程度しかとれていないところですけれども、その中で議論が収れんするのかどうなのか、見極めるのがなかなか難しいと思うんですけれども、そのあたり、どのように……。
(答)とにかく今日の顧問会議が終わるまで、どういう収れんに向けての各委員の努力がなされるのか、これは現時点では見守っていくしかないと思ってます。
(問)先ほどの大臣折衝ですが、それは推進本部を開いて、最終的には月内にも決定するというのか、その前にという……
(答)まず、例えば顧問会議が取りまとめた項目で、関係省の了解が得られていない部分があったとしますと、それはまず事務的な折衝をするわけですね。事務的にまとまらない場合は、大臣間の折衝をしなければならないということになりますから、その作業を急がせなきゃならないと。それとあわせて、予算要求が間に合うのかどうかですね。あるいは、その間に党内手続ということがあります。それをぎゅうぎゅう詰めにしていって、やれるところが、どこまでできるのかと。
 ただ、この予算関連にできるかできないかという部分は、いずれにしても、どちらの場合でも、作業の手綱を緩めちゃうと、予算関連でないとしても、作業日程はそんなにないですからね。内閣人事局に関する法案を提出するということは、もう決まっていることでありますから、あたかもそれ自体がずれ込むということがあるような錯覚を持たれてしまっては困るんであります。
(問)大臣間折衝ですが、具体的に言うと、総務省、財務省、人事院になるかと思うんですが、人事院については、谷総裁ではなくて官房長官ということに……。
(答)政治家同士で言えば、官房長官ですね。官房長官に努力をお願いするということになると思います。
(問)予算関連の法案として出すと、通常国会で民主党との修正協議というのがやりにくくなるというような指摘もありますけれども、その点について、大臣はどのようにお考えですか。
(答)これは与党手続をとっていく際に、その辺のことは与野党で修正をした結果でありますから、いろいろな懸念があるのであるならば、修正協議をした手続にかんがみ、与党側でいろいろと汗をかいてもらいたいと思ってます。
 委員会で、「大臣が与野党協議を呼びかけよ」みたいな話がありましたけれども、これはちょっと筋が違う話ですから、こちらが政府側でありますから、政党間の話は政党間でやっていただくということで、大臣が与野党協議を呼びかけるということは、基本的には手続上はあり得ないと思ってます。
(問)話変わりますが、定額給付金のことで、その決着方法をめぐって地方自治体に戸惑いが広がっているわけですけれども、大臣はどのようにお考えでしょうか。
(答)これは、制度論と心情をどう折り合わせるかという話だったんではないかと思います。これは、給付は全国民に行うということは決まっていると。そして、所得制限を設けるか否かは自治体の判断でいいですと。これは地方分権の視点から悪いことではないと思っております。
 そして、基本的には、辞退という話にどう向かい合うかということですが、制度としてはすべてを対象とすると。そして、これは、貰うことを強制する仕組みではありませんから、貰うか貰わないかは、その対象者の判断と言える仕組みですから、そこで、御自身が、自分としてはこの給付金の趣旨に沿って考えれば辞退すべきだと思われた方は、辞退すればいいということだと思います。

(以上)