野田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成20年8月15日

(平成20年8月15日(金) 10:32~10:42  於:第4合同庁舎6階605号室)

1.発言要旨

 皆さん、おはようございます。
 本日の閣議ですが、一般案件が2件、政令が6件、報告が1件、配布が2件ありました。
 閣議の後の閣僚懇談会では、私から発言をさせていただきました。予定されている臨時国会では、消費者行政の円滑化を図り、消費者の被害を予防し守るための消費者庁の創設が福田総理の最重要課題ということで、私はその担当大臣として、現在、関連の3法案の作業をさせていただいております。
 この消費者行政というものは、消費者すなわち国民ですから、すべての国民が大変関心を寄せている大きなテーマであるということです。ただ、残念ながら、これまでは国会の場ではそういう議論もなかなか深まらず、国会議員それぞれも消費者行政というものに対しての認識不足が多々あるのではないかと思います。そういう中で、やはり福田総理の最重要課題である消費者行政の推進をきちんと国民に信頼感をもっていただけるようお伝えするために、閣僚の方々におかれましてはこの新しい消費者行政という政策をしっかりと学んでいただきまして、そして御発言につきましてはきちっと対応していただくよう、私のほうから要請をさせていただきました。
 これにつきましては、総理のほうから重ねて、最初に申し上げた趣旨に基づき、すべての閣僚が一致協力してこれに向けて取り組んでいただくよう、再度の要請をしていただいたところであります。
 次に、私のほうから幾つか報告があります。
 初めに、お手元に資料がありますとおり、来週18日月曜日に、日本科学未来館を視察する予定です。未来館では、日本が誇る先端科学技術を体感するとともに、研究者と一般市民の橋渡しをするサイエンスコミュニケーターの方々と意見の交換を行う予定です。
 私自身も、就任早々の記者会見で、そういう役割を担いたいということを申し上げましたが、まさにそれを専門とされている方々との対話というものは、これからの自分にとっては非常に役に立つことと期待をしているところであります。科学技術政策に係る現場の御意見を伺う機会、本当に楽しみであります。
 詳細については、科学技術政策・イノベーション担当までお問い合わせください。
 2つ目は、併せてお手元の資料のとおり、来週19日火曜日に、交通対策本部長である私から、平成20年度交通安全啓もう全国キャラバン隊の代表である「社団法人全国交通安全母の会連合会」の山崎信子会長に対して、交通安全メッセージの伝達を行います。内閣府では8月21日から9月12日までの23日間、日本全国を7コースに分け、「交通安全啓もう全国キャラバン隊」を派遣して交通安全思想の普及・啓発を図ることとしていますが、このメッセージはキャラバン隊を通じて、全国の地方自治体の首長さんたちに届けられることになっています。
 こちらの詳細については、共生社会政策担当までお問い合わせください。
 最後に、お約束をしておりましたので。靖国神社の参拝につきまして、日程調整が確定いたしましたので申し上げます。本日の13時20分ごろ、靖国神社に参らせていただくことになります。
 以上です。

2.質疑応答

(問)靖国参拝についてですが、大臣はどのようなお気持ちで参拝されるのでしょうか。
(答)子供のころから家族とお参りに行くのが我が家の習慣でありましたので、そういう気持ちの延長線とともに、成人してからは、特に戦争を知らない世代として生きていく中で、やはり終戦記念日の今日、残念ながら、現在、日本全国、かつて大戦があったと思い出させてくれる場所は年々減っておりまして、御存命の方も減っていく中で、戦争をせずに戦後ここまで来た「恒久的平和」ですか、これについて噛みしめることができる場所だと思い、厳粛に参らせていただきたいと思っています。
(問)靖国神社には遊就館という展示施設がございまして、御存じかと思いますけれども、そこに展示されている展示物の中には、戦前の日本の戦争をやや肯定的に捉えるようなものもあるという批判がアジアの諸国や日本の国内でもあるんですね。そういったものについてどのようにお考えでしょうか。
(答)やはりそれぞれのバックグラウンドによって、物事の受けとめ方は違うと思います。私は、客観的にそういう事実を確認する場所として受け止めています。
(問)「そういう事実」というのは。
(答)戦争があったということです。
(問)今日の参拝は、公人として行かれるのか、私人として行かれるのか、定番の質問だと思うのですが、その辺どうでしょうか。
(答)10年前も同じ質問を頂きました。そのときは、自分自身を、公人、私人と分けることがなかなか難しいというようなお話をさせていただきましたけれども、小さいころからずっと、この日にかかわらず靖国神社にはお参りに行っているわけですから、厳密に言えば野田聖子が靖国神社に行くのであって、その折々、例えば子供であったり、例えば国会議員であったり、さらには落選中であったり、いろいろな時代があるわけで、一貫していることは、野田聖子が行くということであるとするならば、私人ということになるのかもしれません。
(問)閣僚懇で消費者庁について発言されたということですけれども、最後のほうで、各閣僚に発言についてしっかり対応してほしいと、これはこのタイミングで言われたというのは、太田大臣の一連の「やかましい」発言等を意識されてのことと言えるのでしょうか。
(答)もちろんです。
(問)靖国に戻るのですが、靖国神社にはA級戦犯の合祀をめぐり議論があるわけですが、大臣は追悼施設としての国の機関のあり方について何かお考えはありますでしょうか。
(答)分祀については、もう長らくこの国の中でいろいろな人が議論をしてくださっています。やはりもっともっと多くの国民の皆さんが、この議論にかかわって、日本の未来を決めてもらいたいなと思っています。ですから、今、自分の個人としての意見というものは差し控えたいなと思います。
(問)先ほど、太田大臣の発言を意識しているということは、やはり「消費者がやかましい」という発言の趣旨というのは、好ましくないということなのでしょうか。
(答)いろいろな捉え方があると思います。与謝野大臣の言葉を借りますと「やかましい」というのは幾つかの意味合いを持っておると。ただ、私の範疇の中では、「やかましい」というのは、あまり肯定的に使われることがないのではないかと。
 ですから、そういう肯定的な思いで太田大臣は言われたのかもしれませんが、私としてはそう受け止められませんでしたので、そのように受け止められない言葉を使っていただくことは妥当ではないという判断です。
(問)いろいろな意味がある言葉で、しかも肯定、否定がある中で、そういったもので安易に発言するのは好ましくないということですね。
(答)そうですね。
(問)今日、ほかの閣僚から、太田大臣も含めて、何かその件について御発言はありましたか。
(答)特にございませんでした、皆さん。うなずいておられる方もございました、大変うれしかったです。
(問)太田大臣に関しては。
(答)ちょうど死角で見えませんでした。

(以上)