与謝野内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成20年10月7日

(平成20年10月7日(火) 8:52~8:56  於:衆議院議員食堂)

1.発言要旨

 閣議は案件どおりでございまして、特に御報告することはございません。

2.質疑応答

(問)アメリカで公的資金によって不良資産を買取るという法案が成立したのですが、なお株価が下がり続けていて、昨日だと一時800ドル近く下げたということがあります。この株価と、一方で円高が進んでいるということで、この世界経済の状況と日本経済への影響についてどうお考えになっていますか。
(答)金融安定化法というのは、不良債権の買取りの法律で、いずれいわゆるリキャピタライゼーションというものが必要になってくるということは、米国の方もよく知っておられる。また、金融安定化法で資産を買取る時の値付けの仕方、そのスピード等はまだはっきりしていないということで、あの法律は大変有効な法律ですけれども、まだ実際に発動するまでには時間がかかる。それと、資本注入ということが必要だろうということを多くの方が感じておられる。そういう状況にありますから、株式市場としては、まだやらなければならないいろいろな対策があるだろう、ということを発信したのだと思います。
 円が買われていますけれども、世界各国の通貨の中で相対的に安全であろうということで円買いが進んでいるわけでございます。日本の経済は、欧米の経済のこれから来るであろう不振、またそれに伴って起きる中国、東南アジアの不振等々によって、外需は落ち込みますし、また円高に今振れているということは、外需の競争力も若干落ちるということで、良い材料はそろっておりませんけれども、日本の経済自体は底堅い健全なものでありますし、中でも金融・証券については、この10年間はほとんど眠っていたわけですから、目覚めてみれば、他の国の金融・証券よりは健全であるという点は、他の国々の状況と比べますと、落胆の要素はないと思っております。
(問)改めて大臣、追加の経済対策の必要性について、現在の状況はどういったものでしょうか。
(答)党の方では必要だという声が強まっているように感じていますけれども、まだ注文が来ていませんので、動いておりません。党の方はその必要性を感じておられる方が、日に日に多くなっているように感じております。

(以上)