上川内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成20年3月21日

(平成20年3月21日(金) 9:04~9:12  於:合同庁舎4号館 6階605号室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 3月21日金曜日、本日の閣議でございますが、一般案件が4件、国会提出案件が17件、法律案が1件、政令8件、配布1件、計31件の案件でございました。このうち、私の所管案件はございませんでした。
 私からは以上でございます。

2.質疑応答

(問)日銀総裁人事なのですけれども、まだ議論が終わってはいないのですが、空席になったと。来月には、G7で各国の中央銀行総裁会議が開かれる見通しでして、かつ、世界経済がこのような状態の中で、日銀総裁が空席ということに対して、経済界から批判の声が相次いでいるのですが、このような現状について、どのように大臣は受け止めていらっしゃいますでしょうか。
(答)今回、任期が切れた後、空白がないようにということで、総理を始めとして大きな御努力をいただいてきたわけでございますが、これもねじれ国会という大変厳しい環境の中で出てきた問題であると思っています。厳しい経済環境であり、国内的にも国外的にも大変大きな変化のときでありますので、一日も早く総裁が決まることが待たれております。そういう意味で、総理も御尽力いただいているものと思っております。
 政治は常に動いていますので、「これがだめなら、これはすべてだめだ」ということではなくて、そういう中でそれを補うように、また、それを乗り越えることができるようにしていくことが、私は政治の大事な要諦かと思っています。そういう意味では、経済的にも、また社会全体の信頼を確保する意味でも、前進を続けることができるように、総合的な力でカバーしていくということも大切ではないかと思います。私も、私の所掌の中で全力を尽くしていこうと決意しているところでございます。
(問)自民党の青少年特別委員会で、ネット上の有害情報に関する法案の議論が始まったところですが、法案はまだ原案段階ですが、有害情報の定義があまりはっきりしないとか、事業者に罰則なども設けてあって、かなり厳しい内容になっているのですが、これについてどう思われるかお聞かせください。
(答)法律の内容につきましては、これから議論の中でいろいろな形で、様々な視点を踏まえた上で成案が出てくるものと思います。
 私は、基本的な考え方としては、やはり子供の健やかな成長という視点で、大人の社会の様々な歪みが、子供の柔らかい成長期の過程の中で害を及ぼしているということを、皆さんに真剣に考えていただきたいと思っています。法律は、法律を通すことだけが目的ではなく、議論していく過程そのものにも大きな意義があると思っておりますので、私も、そういう視点から、子供の健やかな成長に資する社会づくりということに対して、反対の動きというか、害のある動きに対しては、そこのところについて皆さんの御意見をよく伺い、対話を重ねながら、この法案の中身の審議、あるいは成立に向けて、全力を尽くしていきたいと思っています。
(問)総理は、道路特定財源について、先日、時期は明示していないのですけれども、将来の一般財源化を検討するということを与党に指示されましたが、恐らく、少子化対策を始めとしての社会保障財源ということに対しては、道路財源の一般財源化となると、かなり大きな意味を持つと思うのですけれども、一般財源化について上川大臣はどのようにお考えでしょうか。
(答)この道路特定財源と暫定税率の問題については、予算委員会の大きなテーマになっておりまして、道路をめぐる様々な課題があるということで、これからもしっかりと議論をしていかなければいけないと思います。今の一般財源化というお話も、道路の必要性、真に必要な道路を整備する上で国民の皆さんからの要請との折り合いの中で、これから与野党で審議していただけるものと思います。
 一般財源化すると社会保障の財源としても大きな意味を持つというようなお話でありましたけれども、私としては、今取り組んでいる「子どもと家族を応援する日本」重点戦略における、2つの両輪のうちの一つが、仕事と生活の調和の実現でありますし、もう一つは、多様な働き方に応じて、これまでの子育て支援策を十分な検証の上で再構築していくことですが、これらについては財源が必要であるということを、昨年コンセンサスをとっているところであります。その意味で、財源は必要だということについて、これまでもこれからも、しっかりと主張していきたいと思っております。
 これから税制の議論もあると思いますし、また、財源の問題については、今の置かれている環境ということも含めまして、総合的な御議論があろうかと思いますが、少なくとも私の所掌の中では、必要な財源をしっかりと手当てしていくことが、将来に対しての大きな責任であると思っておりますので、そうした立場で臨んでまいりたいと思います。

(以上)