上川内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成20年2月29日

(平成20年2月29日(金) 9:20~9:32  於:合同庁舎4号館 6階605号室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 2月29日、本日の閣議は一般案件が2件、国会提出案件23件、法律案が9件、配布3件、計37件の案件がございました。このうち、私の所管案件はございませんでした。
 また、私から報告事項が2件ございます。
 本日、福田総理から公文書管理担当大臣を拝命をいたしました。その際、総理から私に対し、公文書の管理・保存体制を十全に整備することは内閣の重要政策であり、全力で取り組むようにとの御指示をいただきました。総理は公文書の管理をしっかり行い、政府の活動や歴史的事実に関する正確な記録を後世に伝えることは国の果たすべき重大な責務であるとの強いお考えをお持ちでございます。内閣といたしましても、最重要課題の一つとして鋭意取り組んでいかなければなりません。そうした総理の熱意にお応えすべく、私は公文書管理の在り方等に関する有識者会議を主催する大臣として具体的な施策の検討を行い、公文書の管理・保存体制の整備に全力を尽くしてまいる所存でございます。
 なお、本日10時15分に内閣官房公文書管理検討室の立ち上げを行います。公文書管理の在り方等に関する有識者会議の詳細は同検討室にお問い合わせいただきたいと思います。
 この際、公文書管理担当大臣としての所信の一端を述べさせていただきたいと思います。
 今回の公文書の管理・保存体制の整備は、総理御自身が長年情熱を持って取り組んでこられたテーマでありまして、福田内閣の最重要政策の一つでございます。今回、そうした重要課題の担当大臣に任命いただきましたことは、私にとりまして身に余る光栄でございます。御期待に添うべく全力を尽くしてまいる所存でございます。
 政府の活動や、また、歴史的な事実の正確な記録は国民の貴重な共有財産であり、これを広く国民の皆様の利用に供することは民主主義の原点であります。また、国の重要な意思決定に際しましては、過去から教訓を学ぶ上で欠かせない「知恵の宝庫」でもあります。それだけに、こうした記録を十全に管理、保存し、これを国民に開示していくことは過去、現在、未来をつなぐ国の重大な責務と考えております。しかしながら、日本の歴史を振り返ると、今日に至るまで、ややもすれば、こうした記録の管理・保存作業は軽視されがちであり、その結果、過去の経験を十分活かせないまま失敗を重ねてきた面もございます。私はこうした反省を踏まえて、文書管理法制及び歴史的公文書の保存体制の確立に全力で取り組んでまいる所存でございます。そして、未来に生きる、未来に向かって生きるこれからの日本人が様々な困難に直面するたびに、常に立ち返ることのできる拠り所となるような公文書館をつくり上げること、そのような高い目標を目指し、志を持って、あらゆる英知と力を結集してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
 もう一件でございますが、私の所管案件ではございませんが、本日の閣議で学校保健法等の一部を改正する法律案が付議されました。この法律案の中に、学校給食法の改正が盛り込まれております。今回の学校給食法の改正は、この法律の目的として、学校における食育の推進を明確に位置付け、学校給食の目標として、健康の保持・増進、食に関する理解と判断力、協同の精神の涵養、自然の恩恵への理解と生命・自然の尊重、生産者への感謝と勤労の尊重、伝統的な食文化の理解と継承、食料の生産、流通及び消費の理解の7つの項目を掲げるとともに、栄養教諭による学校給食を活用した食に関する指導の推進、食の指導に関する全体計画の策定、地場産物の活用、地域の食文化等の理解の増進等を内容としております。
 学校給食は、バランスのとれた豊かな食事を子供に提供することにより、子供の健康の保持増進、体位の向上を図ることはもちろん、生きた教材としての教育的意義も有しており、子供の食生活において大きな比重を占めております。この改正により、学校給食のより一層の充実が図られ、学校における食育が更に推進されることを期待いたしております。
 私からは以上でございます。

2.質疑応答

(問)今ほどの有識者会議ですけれども、こちらの初会合の時期は来月のいつ頃をお考えでしょうか。また、その有識者会議で大臣としてどのような議論を期待されておりますでしょうか。
(答)有識者会議につきましては、3月の初旬を目途に、できるだけ早い時期に第1回目の開催をしたいと思っております。今回、任命に基づきまして、この会議におきましては、新たな文書管理法制の在り方について、まさに有識者の皆様に御議論いただくということでございまして、例えば論点としましては、各行政機関において行政文書を適切に管理していく仕組み、ルールの在り方、また行政文書の管理に対する制度官庁の関与の在り方、また国立公文書館の確保、権限や役割等の在り方などが論点になるものと思っております。
(問)有識者会議の立ち上げ自体というのは、これは本日になるんですか、それとも初会合のときに立ち上げということなのでしょうか。
(答)初会合のときの立ち上げになります。
(問)人選に関しては、これはどのような判定を中心に、どのような方を選ばれたんでしょうか。
(答)今回の公文書の管理の在り方については法律的な課題が大変多いということでございまして、この間、公文書のこの問題に対して、福田総理が官房長官時代に有識者会議に加わっていただいた皆様、あるいは現在ございます情報管理の法制等も含め、関連する法律の制定に多大なる御尽力をいただいた皆様等、現時点で様々な課題において取り組んでいただく最先端の専門家の皆様をメンバーとして構成されていると聞いております。
(問)最終的には、公文書館として、法律の改正ということになると思うんですけれども、それは来年の通常国会には提出というような日取りでしょうか。
(答)総理が国会答弁において、少なくとも来年の通常国会には間に合わせるようにということでございます。3月のなるべく早い時期に第1回目を立ち上げ、また10月頃を目途にということで報告をしていきたいと思いますが、その間、中間報告もあわせて、なるべく早い時期に結論を出していきたいと思っております。
(問)少なくとも、来年の通常国会とおっしゃいましたが、早まるということもあるということでしょうか。
(答)総理の御答弁は、少なくとも通常国会に間に合うようにという、そういう御指示でございますので、この点を十分に踏まえて取り組んでいくことが肝要であると思います。
(問)10月頃をめどに報告というものは、10月目途に最終報告ということでよろしいのでしょうか。
(答)通常国会を目途にということでございますので、それに間に合うようにしていくぎりぎりの線だと思います
(問)別件なんですけれども、イージス艦の事故に関して、一部報道で隊員の一部がどの時点かは不明ですが、飲酒をしていたとの報道が出ていますけれども、それに関して何か受け止めの言葉があれば。
(答)その事実について私は存じ上げません。適切な情報に基づいての判断が大事だと思いますので、私の方からはコメントは差し控えさせていただきたいと思います。

(以上)